結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31126号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | other |
本件登録第1508954号商標(以下「本件商標」という。)は、「FUSION」の欧文字を横書きしてなり、昭和53年11月29日登録出願、第21類「装身具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同57年4月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標の指定商品中「第21類 装身具、その他本類に属する商品」の内「『かつら及び育毛関連商品』を除く部分」についての登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べた。
(1)請求の理由
かつら及び育毛関連商品以外に不使用と思われる。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は、請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。
(1)審判請求書の「請求の理由」の正当性について
審判請求書の「請求の理由」において、請求人は「かつら及び育毛関連商品以外に不使用と思われる。」と主張している。
しかしながら、この「請求の理由」に記述されている内容中、「育毛関連商品」は第21類の商品のうちの具体的に何を示すのか全く不明確であり、このような請求は被請求人において到底容認し得るものではない。
また、この請求の理由を一読すれば明白なように、請求人は本件商標の被請求人による使用事実の確認すら一切行うことなく、単なる憶測に基づいて、本件審判請求を行おうと意図したことが明らかである。このように、何らの調査乃至交渉等の努力も一切払うことなく、いきなり法的手段を講じることは、商標法第50条の規定を濫用若しくは悪用した御庁及び商標権者にとって無用な紛争の巻き込みに他ならない。
(2)「請求の趣旨」の正当性について
審判請求書の「請求の趣旨」において、請求人は「指定商品中『第21類 装身具、その他本類に属する商品』の内「『かつら及び育毛関連商品』を除く部分」についての登録を取り消す。」と記載している。
これは、おそらく、被請求人がかつら製造会社として非常に著名であるところから、かつら及び「その関連商品」だけにしか使用していないだろう、との憶測に基づいて、取消に係る指定商品を「『かつら及び育毛関連商品』を除く部分」としていると思われる。
しかしながら、被請求人会社は、「かつら」及び「育毛関連商品」なるものだけを製造販売するに止まらず、いまや、本第21類に属する「身飾品」「かばん類」「袋物」「宝玉及びその模造品」「化粧用具」はもとより、化粧品、石けん類、糸、編織物、被服、玩具、飲料、健康食品等々にいたるまで、かつら及び「育毛関連商品」に直接関係しないと思われる幅広い分野の商品をも取り扱っている。
上記の各商品を一見すると、「育毛関連商品」と直接関連しないように思われる商品であっても実は育毛に関わる商品と言うべき場合もある。
請求人が特定する「育毛関連商品」とは一体どのような商品を指し又は範囲に含むというのか。この点で、請求人の特定は全く不当である。
すなわち、このような取消商品の指定では具体的に第21類のどの商品が取消の対象となっているのか、全く不明確である。「類似商品審査基準」を見ても昭和34年法による商品区分第21類には「育毛関連商品」なる商品は掲載されていないし、第21類のどの商品が請求人の言う「育毛関連商品」に該当し、どの商品が該当しないか、個々の商品について検討してみても、どちらとも直ちには判断できない商品が多数存在する。
例えば、「ヘアブラシ」は、通常のヘアブラシだと、とくに「育毛関連商品」にはあたらないようにも思えるが、髪を梳かすことによって血行をよくするものや、育毛剤をつけた後頭皮をたたいて刺激するようにしたヘアブラシの場合は「育毛関連商品」に該当することになろう。また、育毛剤を携帯するための専用の化粧ポーチや、育毛剤とセットで販売されるコンパクトなどは「育毛関連商品」に含まれることになろう。
以上のように、本件審判請求では、取消に係る指定商品の範囲が明確に特定されていないため、被請求人がどの商品について本件商標の使用事実を立証すべきかも全く不明であり、請求理由に対して反論することも不可能である。このような不明確な記載を含む審判請求は本来却下されるべきものであると考える。
なお、御庁のホームページによると、商標の不使用取消審判における請求の趣旨の補正については、「明らかな誤記と認められる場合の補正を除き、その要旨を変更するものであってはならない。この点、不使用の取消審判においては、当初の審判請求書に記載されている取消に係る指定商品を実質的に拡大又は減縮する補正は要旨の変更となる。」(乙第1号証)と定められている。よって、仮に本件において「『かつら及び育毛関連商品』を除く部分」の記載を補正する場合でも、取消に係る指定商品を実質的に拡大又は滅縮する補正は認められるべきではなく、要旨の変更になること明らかである。
以上のことから、本件審判請求はそれ自体不適法で却下されるべきである。
本件審判請求は、商標法第50条による商標登録に係る指定商品中の一部について取消を求めているものであるところ、当該審判において請求人が審判請求書の「請求の趣旨」において記載する取り消すべき指定商品の表示は、当該登録商標の指定商品に含まれる商品であって、その商品の内容及び範囲が明確に把握できるものでなければならないと解されるところである。
しかるところ、本件審判請求書の「請求の趣旨」をみるに、請求人は、本件商標の指定商品中「第21類 装身具、その他本類に属する商品」の内「『かつら及び育毛関連商品』を除く部分」についての登録を取り消す、と記載しているものであるところ、該表示中「かつら」の表示はともかく、「育毛関連商品」とは本件商標の指定商品である「第21類 装身具、その他本類に属する商品」中の如何なる商品に相当するのか不明瞭であるといわざるを得ず、商品表示としてその内容及び範囲が明確に把握できるものではないということができる。
そうすると、そのような不明確な表示を含む取り消すべき指定商品の表示「『かつら及び育毛関連商品』を除く部分」も又不明確な表示といわざるを得ず、結局、本件審判の請求は、「請求の趣旨」に記載された取り消すべき指定商品の表示が不明確であって、取消対象が特定されていないものといわなければならない。
そして、この点に関する前記3の被請求人の答弁について、請求人は何等弁駁するところがない。
したがって、本件審判の請求は、その取消対象とする指定商品を特定し得ないものであって、不適法な請求といわざるを得ないから、商標法第56条において準用する特許法第135条の規定により、これを却下すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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