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Trademark Appeal Case

普通名称の商標使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30053号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2412073号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成1年1月30日に登録出願され、「MARGHERITA」の欧文字と「マルガリータ」の片仮名文字とを二段に書してなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、平成4年5月29日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

本件商標の登録は、その指定商品「加工食料品」のうち「肉製品、加工水産物、かつお節、削り節、とろろこんぶ、干しのり、焼きのり、干しわかめ、干しひじき、寒天、加工穀物、加工野菜および加工果実、とうふ、凍りどうふ、あぶらあげ、こんにゃく、なっとう、豆乳、すし、べんとう、サンドインチ、乾燥卵、こうじ、酵母、イーストパウダー、ベーキングパウダー、即席菓子のもと、カレーライスのもと、スープのもと、シチューのもと、ふりかけ、お茶づけのり、なめ物、麦芽、酒かす」の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べている。

(1)本件商標は、その指定商品「加工食料品」のうち、上記の商品について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、乙第5号証ないし同第8号証を挙げ、「本件商標は、本件審判登録日前3年以内に商標権者によって「ピザ」について継続して使用されてきたものである。」と述べているが、被請求人は、単に業界・消費者等に普遍的に理解、使用されているピザの一般名称を使用しているにすぎず、本件商標を使用しているとはいえない。

▲1▼ 被請求人が挙証する乙第5号証ないし同第8号証に表示されている称呼は自他商品の識別機能を有しない普通名称である。

▲2▼ 商標法第3条では識別性のある商標を商標の積極的登録要件と規定しており、被請求人が挙証する称呼は商標法第3条第1項第1号に該当する称呼である。普通名称の部分は、自他識別機能をその構成要素に含む登録商標の称呼とはならない。

▲3▼ 被請求人の挙証する称呼は独占排他的に使用される登録商標ではなく、本邦のみならず普遍的に諸外国で普通名称として「ピザ」の一般名称として普遍的に使用されており、被請求人のみが排他的に使用しうる商標ではない。

▲4▼ 被請求人が本件商標を独占的に使用している事実はなく、被請求人は単に商品の普通名称を普遍的に使用しているにすぎないことから、本件商標が審判請求登録日前3年以内に被請求人によって「ピザ」に継続して使用されていることは証明されていない。

よって、本件商標は取り消すとの審決を求める。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求める。」と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第8号証を提出した。

(1)本件商標は、乙第5号証ないし同第8号証から明らかな如く、本件審判登録日前3年以内に商標権者によって「ピザ」について継続して使用されてきたものである。

以下に本件商標の使用経過を説明する。

本件商標は、第32類に属する全商品「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」に登録されたものであるが、その「加工食料品」中の「すし、べんとう、サンドイッチ」のカテゴリーには「ピザ、ミートパイ、ラビオリ」等が包含されていることは特許庁商標課編「商品及び役務の区分」(乙第4号証)から明らかであり、又、「ピザ」を指定商品とする商標が第32類において登録されている事実からも疑う余地はない(乙第1号証ないし同第3号証)。

(2)1997年8月及び1997年12月発行の商標権者パンフレット及び1997年12月20日ないし24日発行のピーコック掲載広告によれば、本件商標は「ピザ」に使用されている(乙第5号証ないし同第7号証)。因みに、前記「ピザ」は8インチ(約20cm)の大きさで、これを1パッケージ[L215×W215×H35(mm)]に入れて、10箱入り1ケースとして業者に納入するものである(乙第8号証)。

(3)以上のとおり、本件商標が、その指定商品中「加工食料品」の一について使用されていることは明らかである。

よって、本件審判請求の趣旨は採択に値しないものであり、答弁の趣旨のとおりの審決を求めるものである。

4 当審の判断

よって判断するに、被請求人が本件商標を使用している証拠として提出している乙第5号証及び乙第6号証をみるに、当該証拠は、被請求人の業務に係る冷凍食品の宣伝販売用の’97秋版総合カタログ(1997年8月発行)及び’98春版総合カタログ(1997年12月発行)と認められるものであり、これらのカタログはいずれも本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において頒布されていたものと認められるものである。

これらカタログ中「ピザ」の項目(1頁)には、デザイン化して表された「Margherita」及び「マルゲリータ」の各文字よりなる商標(以下、「使用商標」という。」)が使用されているものである。そして、これらの使用商標は、いずれも本件商標と「Margherita」の欧文字部分を同じくし、振り仮名と認められる片仮名文字の一部が「ガ」と「ゲ」と相違するものである。しかしながら、これらの振り仮名の差異は表音上の微差にすぎないものと認められるものであるから、本件商標と使用商標とは、全体として社会通念上同一性を有する商標とみるのが相当である。

また、被請求人が本件商標を使用しているという商品「ピザ」は、本件取消請求に係る指定商品中の「すし、べんとう、サンドイッチ」と製造者、販売店、需要者を同じくする類似の商品と認められるものである。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、被請求人が取消請求に係る商品中の「ピザ」について使用していたものと言わなければならない。

したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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