結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−30947(T2000−30947/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
1.本件商標
本件登録第1014358号商標(以下、「本件商標」という。)は、「やまだし」の平仮名文字を縦書きにしてなり、昭和45年10月21日に登録出願され、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、昭和48年5月21日に設定登録され、当該商標権は現に有効に存続するものである。
2.請求人の主張
請求人は、「本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、甲第1号証乃至同第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(1)本件の商標権者が本件商標をその指定商品に使用している事実は見当たらない。このことは、請求人の依頼によって本件商標の使用状況を調査した「商標使用状況調査報告書」に記載されており、少なくとも、審判請求日から継続して3年以上の過去に渡って、その指定商品に使用していなかったことを如実に示しているものである。商標登録原簿には、登録された専用使用権者、通常使用権者、質権者等の記載はなく、前記報告書からして、未登録の通常使用権者が存在するとも考えられない。また、その使用をしないことについて正当な理由があるとも思われない。
(2)「株式会社やまだしや」が被請求人のグループ会社の一というが、その証明がなされていない。乙第2号証及び同第3号証に表示された商標は、「だしやま」とも「やまだし」ともまた「だし」と「やま」とも称呼できるもので、縦書一連不可分の本件商標の使用とは認められない。乙第3号証のカタログには本件商標の横書きと認められる「やまだし」の文字が記載されているが、当該カタログは第三者である大丸のものであり、被請求人等の定価表であるとは認め難い。乙第4号証は何の商品にも付されていないラベルであって、本件商標の使用事実とは無関係のものである。乙第5号証は第三者である大丸の包装作業依頼書であって、取引書類とは認められない。
3.被請求人の答弁
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至同第6号証を提出した。
本件商標は、請求人のグループ会社である「株式会社やまだしや」が通常使用権者として、その指定商品中の「茶」について、審判請求の登録前3年以内に国内において使用している。前記通常使用権者は、京都市中京区の錦市場に店舗等を持ち、茶を製造・販売しており、地方発送等も行い、その商品はデパートの通信販売等においても取り扱われている。使用態様は、ラベル等に表示しているものであり、ラベル等に表示する商標は、社会通念上、本件商標と同一性のあるものである。
4.当審の判断
被請求人の提出した乙第1号証によれば、平成10年11月1日発行の雑誌「LEE(11月号)」において、京都の錦市場に、茶を扱っている「やまだしや」という名の店があることが紹介されており、また、同第2号証によれば、平成12年2月16日発行の雑誌「月刊ビジオ・モノ(2月号)」においても、前記京都錦市場の「やまだしや」が紹介されており、その中で、黒の矩形内に白抜きで右に縦書きの「やま」、左に縦書きの「だし」の文字が表示されている茶の袋詰めの写真が掲載されている。
また、乙第3号証(平成11年お中元期の大丸百貨店の商品カタログ)によれば、その81頁に、「<京都/錦市場>やまだし茶詰合せ」「4021 3,500円」「やまだし<焙茶、玄米茶各200g・煎茶180g>各1本」等の記載と茶詰合せ商品(写真)が掲載されている。そして、当該詰合せ各商品には、黒の矩形内に白抜きで右に縦書きの「やま」、左に縦書きの「だし」の文字が表示されており、さらに、同カタログの特別受注価格表には、大丸が販売等を取り扱う他社の各種商品とともに、特選品No.4021に「<京都/錦市場>やまだし茶詰合せ」が記載されているのが認められる。
しかして、上記詰合せ商品の包装に表示された前記「やま」及び「だし」は、まとまりよく表されており、一般に縦書き日本文字が右から左へ読まれるのに即すれば、これを右側から左側へ「やまだし」と読むことが不自然でないばかりか、これとともにカタログに表示された前記「やまだし茶詰合せ」「やまだし<焙茶・・・>」における「やまだし」が当該商標の称呼を取引上特定したとするのが相当であるから、当該使用商標をして本件商標と社会通念上同一の商標と認め得るものというべきである。さらに、「<京都/錦市場>やまだし茶詰合せ」等のうち、横書きの「やまだし」の表示は本件商標と同一性を有するものの使用と認められるものである。また、乙第2号証と同3号証とによって、当該商品「茶」が京都/錦市場の「やまだしや」の製造・販売に係り、大丸がその品揃えをして販売をしていることが窺われるものである。
同第4号証は、乙第3号証の商品包装のラベル実物の写しと認められるものであり、同第5号証によれば、平成11年11月12日に大丸(心斎橋お茶売場)から「やまだし茶」についての包装作業依頼がなされたことが認められる。
さらに、乙第6号証(確定申告書)によれば、被請求人は「株式会社やまだしや」の親会社であることが認められる。
以上によれば、被請求人の子会社「株式会社やまだしや」が通常使用権者として、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、本件審判請求の登録日前3年以内国内において、商品「茶」について使用していたと認めることができる。
そして、当該使用に係る商品「茶」は、取消請求に係る指定商品に包含されること明らかである。
してみれば、本件商標は、継続して3年以上日本国内において、その指定商品について使用されなかったものということはできない。
したがって、本件商標は商標法第50条の規定により、その登録を取消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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