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Trademark Appeal Case

称呼の多義性と品質誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90177(T2001−90177/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4437247号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4437247号商標(以下「本件商標」という。)は、別記に表示したとおりの構成よりなり、平成9年8月12日登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす」、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成12年12月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、特定の品質を有するウイスキーの普通名称である「BOURBON」の文字を有してなるから、これをバーボンウイスキーを含有するもの、或いはバーボンウイスキー風味を有するもの以外の指定商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

また、第32類の商品に関して使用された場合には、該商品がバーボンウイスキーの製造者又はそれと何らかの関係を有する者の出所に係るものであるかの如き混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別記のとおりであるところ、その構成中に表示されている「BOURBON」の文字は、商品「ウイスキー」との関係からみれば、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が主張するように、トウモロコシを主原料とする米国産のウイスキー「bourbon whiskey(バーボンウイスキー)」を指称するものということができる。

しかしながら、「bourbon」の語は、「(フランスの)ブルボン王家の人」(三省堂発行「新コンサイス英和辞典」)の意味をも有する語であり、わが国の国語辞典に「ブルボン王朝(岩波書店発行「広辞苑」、講談社発行「日本語大辞典」)、「ブルボン家」(小学館発行「国語大辞典」)等の項が設けられ、「ブルボン」に関する語が掲載されている事実も考慮すると、該「bourbon」の語が「バーボンウイスキー」の「バーボン」を表したものと理解される場合のあることは否定するものではないが、むしろ、一般的には「ブルボン王家」「ブルボン王朝」「ブルボン家」等の「ブルボン(ブルボン王朝のブルボン)」を表したものとして理解されると判断するのが相当である。

加えて、本件商標には「ブルボン」の文字をも含む構成よりなるところ、「BOURBON」及び「ブルボン」の文字よりなる商標は、本商標権者により永年使用された結果、我が国においては、同人の業務に係る商品「菓子」を表示する商標として、取引者・需要者の間に広く認識されているといい得るものである。

また、本件商標の指定商品は、前記のとおりであって、これらの商品の中には、その製造過程においてウイスキーやブランデー等の洋酒が使用される場合があるとしても、それは、主要な原材料としてではなく、単に香り付け、風味付けのために使用される添加物の一つとして使用されるに止まるというべきものであり、しかも、その添加物としてバーボンウイスキーが使用されて広く知られているという事実も見当たらない。

そして、他に、本件商標を商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものとするに足りる証拠はない。

そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、取引者・需要者が「BOURBON」の文字部分より、その商品が「バーボンウイスキーを含有するもの」或いは「バーボンウイスキー風味を有するもの」と理解、把握するとは認められない。

申立人は、本件商標をその指定商品中の第32類に属する商品に使用した場合、該商品がバーボンウイスキーの製造者又はそれと何らかの関係を有する者の出所に係るものであるかの如き混同を生ずるおそれがあると主張するが、本件商標中の「BOURBON」の文字部分は、第32類に属する商品について商品の識別標識としての機能を十分に果たすものと認められるから、取引者、需要者は該文字を商品の識別標識とのみ理解するものというべきであって、これを商品の製造業者の事業内容を表したものと理解し、該事業を営む者に係る商品であろうと出所について混同するものとは到底判断することができない。

そうとすれば、本件商標は、商品の品質の誤認を生ずるおそれはないものであり、また、商品の出所について混同を生ずるおそれもないものといわなければならない。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第16号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標の登録は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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