Trademark Appeal Case
「プラスエッセンス」の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第17851号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「プラスエッセンス」の片仮名文字を横書きしてなり、第3類願書記載のとおりの商品を指定して平成9年1月21日登録出願、指定商品については同10年8月4日付手続補正書により「せっけん類,化粧品,洗濯用でん粉のり,歯磨き,洗濯用漂白剤」に補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、「付加する」等を意味する英語「plus」及び「精油、香料」等を意味する英語「essence」の表音として日常使用されている「プラス」及び「エッセンス」の各文字を普通に用いられる方法で「プラスエッセンス」と書してなるところ、指定商品には香料、精油が用いられていることに照らせば、これをその指定商品中香料、精油を用いた商品に使用しても、香料、精油を付加した商品の如くに理解させるにとどまり、商品の品質を表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
第3 請求人の主張の要点
1 請求の趣旨
原査定を取り消す、本願商標は、登録すべきものとする旨の審決
2 請求の理由
「エッセンス」の文字は、英語のessenceに由来する外来語であり、狭い範囲の分野では香水をを意味することはあり得るが、一般にはパーヒューム、パルファンである。
そして、「エッセンス」は、一般には「精」「本質」等の意味で用いられている。まして、他の語を付加した本願の場合は、香水云々即ち品質表示であるとは到底考えられない。因みに、化学大事典には、essenceの項はない。
なお、請求人は、上記のとおり本願商標は識別機能を発揮すると考えるが、念のため、本願指定商品より、香料、薫料を除く補正をした。これにより、拒絶の理由はすべて解消したものである。
第4 当審の判断
1 本願商標の識別性について
(1)本願商標は、「プラスエッセンス」の片仮名文字を横書きしてなり、英語の「plus(プラス)」と「essence(エッセンス)」の語の字音を片仮名文字で表示した商標と容易に認められるところ、その構成中、前半部の「プラス」の文字は、「加えること、付加」(「広辞苑」岩波書店発行)を意味する外来語としてわが国においてよく知られた語であり、また、後半部の「エッセンス」の文字は、「精油(essential oil)のアルコール溶液、香水」「香料、香油、芳香のある植物から抽出した成分をアルコールに溶かしたもの」を意味する語であることは、小学館の「ランダムハウス英和辞典」、三省堂の「コンサイスカタカナ語辞典」の記載に照らしても裏付けられるところである。
そうすると、上記各文字を「プラスエッセンス」と一連に表示した本願商標は、全体として「香料、香油、芳香のある植物から抽出したいわゆるエッセンスを付加したもの」であることを、取引者、需要者をして、容易に理解させるものであるから、本願商標をその指定商品中「せっけん類、化粧品」に使用しても、「香料、香油、芳香のある植物から抽出したいわゆるエッセンスを付加したせっけん類、化粧品」であることを表示したにすぎないものというべきである。
請求人は、本願指定商品を「せっけん類,化粧品,洗濯用でん粉のり,歯磨き,洗濯用漂白剤」に補正したことにより、拒絶の理由が解消した旨主張するが、本願商標は、補正後の商品についても前示認定のとおりであって、未だ商品の品質を表示するものであるから、請求人の主張は採用することができない。
(2)本願商標は、上記のとおり商品の品質を表示したものであるから、これを「香料、香油、芳香のある植物から抽出したいわゆるエッセンスが付加されていないせっけん類、化粧品」に使用するときは、「香料、香油、芳香のある植物から抽出したいわゆるエッセンスを付加したせっけん類、化粧品」であるかのように商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
2 結語
以上のとおりであり、本願商標は商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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