sokuhyo

Trademark Appeal Case

ジャンボの識別力と要部

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成7年審判第8984号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録をすべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、別紙に表示するとおりの構成よりなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品とし、平成4年11月12日登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由において引用する商標

原査定が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標登録第412328号に係る商標(以下、「引用商標」という。)は、「ジャンボー」の片仮名文字と「JUMBO」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、昭和25年12月21日登録出願、第43類「菓子及び麺ぽうの類」を指定商品とし、昭和27年6月9日設定登録、昭和47年8月12日、同57年5月27日、平成4年5月28日に商標権の存続期間更新登録がされたものである。

第3 請求人の主張

1 請求の趣旨

結論同旨

2 請求の理由

本願商標の「JUMBO」の部分から称呼が生ずるか否かは、表された文字の大きさやその配置によるのではなく、即ち、外観上「顕著に表され」ていることによるのでなく、「JUMBO」自体に自他商品を識別する機能があるか否かによって決定される。

「JUMBO」の語は、単に特大の商品を表す商品の形状表示に過ぎないから、自他商品の識別機能はもはやない。

また、取引の実際についても、当該指定商品の中で通常の商品よりも大型の商品について、現に「JUMBO」「ジャンボ」が多数使用され(意見書添付の第3号証ないし第42号証)、またこれ以外の食品についても同様の使用例が多数ある(同第43号証ないし第59号証)。これらの使用例をみると「JUMBO」「ジャンボ」が「顕著に表され」ているが、「商標」とは認識されてはいない。

したがって、「JUMBO」は、顕著性がなく、この部分が自他商品を識別するためのもの、いわゆる「要部」とは認識されず、これから「ジャンボ」の称呼が生ずることはない。

よって、本願商標と引用商標とは相紛れるおそれがない非類似の商標であり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

3 証拠方法

平成7年1月24日付意見書記載のとおり第1号証ないし第67号証、同11年9月22日付意見書記載のとおり第68号証ないし第100号証を提出した。

第4 当審の判断

そこで、本願商標中の「Jumbo」の文字につき自他商品識別機能を有するものであるか否かについて検討する。

(1)請求人提出の第1号証ないし第40号証によれば、ジャムパン、アンパン、メロンパン、クリームパン、そぼろぱん等の菓子パン、バウムクーヘン、ワッフル、カステラ巻、ドーナツ、むしケーキ、カスタード,ケーキ、プリン、シュークリーム等の洋菓子、ポプコーン、豆菓子について、パン、菓子が特大のものであることを明示するために「JUMBO」「ジャンボ」の文字が表示され、特に第7号証、第11号証では赤い文字で目立つように、第15号証、第25号証、第37号証ないし第40号証では特に大きな文字で、第21号証では赤地に白抜きで目立たせて、顕著に表示されている事実が認められる。

また、同第43号証ないし第59号証によれば、いなりずし、サンドイッチ、餃子、とり串、漬け物、昆布、とろろ、ソーセージ、油揚、乳酸飲料、しらたき、パスタ、ミンチについて、商品が特大であることを明示するために、「ジャンボ」「じゃんぼ」の文字が表示され、特に第48号証、第54号証、第56号証、第57号証では特に大きな文字で顕著に表示されている事実が認められる。

上記事実に鑑みると、菓子、パンを含め食品業界においては、商品の形状が特大であることを明示するために「JUMBO」「ジャンボ」の文字が広く用いられていたものとみるのが相当である。

(2)本願商標は、別紙に表示するとおりの構成よりなり、左上に、長方形の輪郭内に太陽を人間の顔のように描いた図形と「ヤマザキ」の片仮名文字を横書きし、中央上段にややデザイン化した欧文字で「Jumbo」と斜め右上がりに大きく表示し、下段に[ジャンボダブルサンド」の片仮名文字を欧文字に沿うように小さく書してなるものである。

しかして、本願商標中の「Jumbo」の文字部分については、前記(1)で認定した事実に照らすと、該文字が大きく顕著に表示してあっても、本願商標をその指定商品に付するときには、当該商品の形状が特大であることを明示しているにすぎないものといわなければならない。

また、本願商標中の「ジャンボダブルサンド」の片仮名文字については、請求人提出の第68号証ないし第77号証によれば、「サンド」の語は「クリームサンド」「チョコレートサンド」のように用いられ、何か具材を挟んだ形状の食品を「○○サンド」と表示されていること、「ダブル」の語は第77号証及び第78.号証によれば、「生クリームをダブルにサンドした」のように用いられていることから、全体として「特大で二重若しくは通常の2倍の具を挟んだ形状・品質の菓子又はパン」であることを表示したものと認められる。

そうすると、本願商標において自他商品の識別機能を果たす部分は、前記した「長方形の輪郭内に太陽を人間の顔のように描いた図形と『ヤマザキ』の片仮名文字よりなる」部分にあるものというべきである。

してみれば、本願商標の構成中「Jumbo」の文字部分について自他商品の識別機能があることを前提に、本願商標と引用商標とが類似する商標であるとした原査定の認定は、誤りというほかない。

そして、本願商標の要部と引用商標とを比較しても、類似する商標でないことは明らかである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないから、原査定は取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。