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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第759号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「アクアフィット酵素」の文字と「AQUA FIT PROTEASE」の文字を二段に横書きしてなり、第5類の願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年11月10日登録出願、その後、平成9年8月13日付け手続補正書により、指定商品を第1類「タンパク質分解酵素を固定してなる化学剤」と補正されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第930526号商標(以下、「引用商標」という。)は、「AQUABIT」の文字と「アクアビット」の文字を二段に横書きしてなり、第1類「化学剤」を指定商品として、昭和44年10月24日登録出願、同46年9月30日設定登録、その後、昭和56年9月30日及び平成3年12月10日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標の類否について判断するに、本願商標は、「アクアフィット酵素」の文字と「AQUA FIT PROTEASE」の文字を二段に横書きしてなるところ、指定商品との関係では、その構成中の「酵素」の文字部分と「PROTEASE」の文字部分は、指定商品との関係では、商品の品質を表すものと認められるものである。

そうとすれば、本願商標は、簡易、迅速を尊ぶ商取引の実際においては、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない「酵素」の文字及び「PROTEASE」の文字を省略して、前半の「アクアフィット」の文字部分及び「AQUA FIT」の文字部分より生ずる称呼をもって、取り引きに当たる場合も決して少なくないものと言わざるを得ず、これよりは、「アクアフィット」の文字に相応して、「アクアフィット」の称呼を生ずるものと認められる。

他方、引用商標は、「AQUABIT」の文字と「アクアビット」の文字を二段に横書きしてなり、これよりは、「アクアビット」文字に相応して、「アクアビット」の称呼を生ずること明らかである。

そこで、本願商標より生ずる「アクアフィット」の称呼と引用商標より生ずる「アクアビット」の称呼とを比較するに、両称呼は、「ア」「ク」「ア」「ト」及び促音を含む5音を共通にし、異なるのは、第4音において「フィ」の音と「ビ」の音の差異のみである。

そして、該差異音「フィ」の音と「ビ」の音にしても、「フィ」の音は、「フ」と「ィ」の音を一体の如く発する特殊な発音で、連続する「ィ」の音の影響で通常「ヒ」の音に近く聴取されることが多いものであって、「ビ」の音とは、実質上清音と濁音の差に近い近似音であることから、これをそれぞれ一連に称呼するときには、全体の語調、語感近似し、彼此相紛らわしい類似の商標と判断するのが相当である。

また、観念についてみると、本願商標及び引用商標は、これを構成する文字が、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであって、観念上、比較することができないものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において差異を有し、観念においては、比較できないが、称呼において類似するものであって、全体として、互いに紛れるおそれのある商標であり、かつ、本願商標の指定商品には引用商標の指定商品と同一又は類似の指定商品を包含するものである。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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