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Trademark Appeal Case

著名人名と商標の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第19981号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「VITTORIO ARMANNI」の文字を横書きしてなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成10年11月5日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、その構成中に、商品『紳士・婦人既製服、靴、革製バック、革小物、ベルト、香水』等に使用して本願商標出願前から著名となっているイタリア国のデザイナーである『Giorgio Armani』を容易に看取させる『ARMANNI』の文字を有してなるものであるから、出願人がこれをその指定商品について使用する場合、前記デザイナーの業務に係る商品又は何らかの関係のある者に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断

1 証拠調べの結果について

当審において、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ」、「Giorgio Armani」、「ジョルジョ・アルマーニ」、「ジョルジュ・アルマーニ」、「ARMANI」、「アルマーニ」、「EMPORIO ARMANI」、「エンポリオ アルマーニ」に関して、商標法第56条第1項において準用する特許法第150条第1項の規定により、職権で証拠調べを行ったところ、その結果、次の事実が認められる。

なお、当該事実については、同第5項の規定により、平成13年6月11日付けをもって、その結果を請求人に通知し、相当の期間を指定した上で意見を申し立てる機会を与えたが、指定した期間内に意見の申立がなかったものである。

(1)「男の一流品大図鑑」(昭和53年7月20日株式会社講談社発行)に、「ジョルジュ・アルマーニ」、「Giorgio Armani<イタリア>」の見出しのもと、イタリアのデザイナーとしての紹介記事が掲載されていること。

(2)「服飾辞典」(昭和54年3月5日第1刷文化出版局発行)の、「ジョルジョ・アルマーニ[Giorgio Armani,1935〜]」の項に、「イタリア北部のエミリアに生まれる。医者になるため大学に行くが中退。20歳ごろはサラリーマン、その後リナシェンテ(百貨店)に入社し、はじめて男物の服づくりを手がけ、モードの面白さを知る。その後、ヒルトンで7年間、高級紳士服の仕事を続け、1975年にはじめて『アルマーニ』という自分の店を開く。紳士物のエッセンスを婦人服にいかし、わずか3年間で、『ジャケットの王様』といわれるほど名がひろまる。レーンコート、シャツ、皮革製品、ニットなど、スポーティ感覚の服は現代の趣向に合い、今やミラノ・アルタ・モーダ・プロンタ(オート・クチュールのプレタ・ポルテの意であるが、彼はオート・クチュールの服はつくらない)のコレクションでは最も人気のあるスチリストの一人である。作品は、デコントラクテな傾向の都会派向きのもの、つまり、マニッシュな装いを好む人やジーンズ党にも人気がある。またアンチ・ハリウッド派の映画衣装などもアルマーニのものが多く、最近の映画では『サタディ・ナイト・フィーバー』の衣装を担当する。ミラノに住み、1日8時間から9時間を仕事に費やす。何よりも仕事が好き、というアルマーニである。」との紹介記事が掲載されていること。

(3)「田中千代服飾事典」(1981年4月25日新増補第1刷同文書院発行)に、「ジョルジョ・アルマーニ[Giorgio Armani]」が、イタリアのデザイナーとして掲載されていること。

(4)「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年5月25日株式会社講談社発行)において、「一流ブランド物語」の掲載記事の中で、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジョ・アルマーニ」について、イタリアのデザイナーとして掲載されていること。

(5)「舶来ブランド事典’84 THE BRAND」(昭和58年9月28日サンケイ マーケティング発行)において、「ジョルジョ・アルマーニ」は、イタリアのデザイナーであること、「GIORGIO ARMANI」は、紳士物の「コート、セーター、ネクタイ、ベスト、シャツ、スーツ」及び婦人物の「レインコート、オーバーコート、ジャケット、スーツ、パンツ、ブルゾン、スカート、セーター、ブラウス、マフラー、ベスト、帽子」のデザイナー・ブランドであることが掲載されていること。

(6)「男の一流品大図鑑’85年版」(昭和59年12月1日株式会社講談社発行)において、「BLOUSON/ブルゾン」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ・アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「レザーブルゾン」の価格及び商品の写真が掲載されていること。同じく、「NECKTIE/ネクタイ」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ・アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「ネクタイ」の価格及び商品の写真が掲載されていること。

(7)「世界の一流品大図鑑’85年版」(昭和60年5月25日株式会社講談社発行)において、「婦人服/Ladies Wear」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ・アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「ジャケット、スカート、ブラウス」の商品が掲載されていること。

(8)「The 一流品」(1986年4月15日読売新聞社発行)において、「GIORGIO ARMANI」「ジョルジョ・アルマーニ(イタリア)」が、デザイナーとして紹介され、「ジャケット45万円、ブラウス15万円、スカート85万円」との商品の価格及び「ARMANI」のロゴが入った香水の写真が掲載されていること。

(9)「Hanako」(1988年11月24日号株式会社マガジンハウス発行)において、表紙中央部に「羨望!アルマーニの服」との表示があること。同じく、「時代を超えるイタリアの感性 憧憬のアルマーニ」の記事に、「ブラウス、スカート、ジャケット、手袋、帽子、傘、バッグ、ベルト、財布、ワンピース、イヤリング、ブレスレット、香水、石鹸」などについての価格が表示され、「ジョルジオ アルマーニ ブティック東京店」の写真が掲載され、その写真に「GIORGIO ARMANI」の文字が表示されていること。また、「一歩手前の人へ。 デフュージョンブランド、エンポリオ。」の見出しにおいて、「EMPORIO ARMANI」(「EMPORIO」と「ARMANI」の文字の間には、中央に「GA」の文字を白抜きにした左向きの鷲とおぼしき図形が配されている。)及び「ブラウス、コート、ブローチ、帽子、シューズ、セーター、マフラー、バッグ、ワンピース、ブルゾン、キュロットスカート」などについての価格が表示され、「ジョルジオ アルマーニが大人のステイタスだとしたら、エンポリオはその一歩手前の若者たちのために作られたデフュージョン(普及版)ライン。・・・」との記事が掲載されていること。

(10)「FASHION SHOPPING BIBLE’85 流行ブランド図鑑」(昭和60年5月25日株式会社講談社発行)において、「GIORGIO ARMANI」の欄に、「GIORGIO ARMANI、ジョルジオ・アルマーニ」の文字と共に、デザイナーとしての紹介記事が掲載され、「スーツ、ストライプシャツ、ベルト、プリントネクタイ、型押しレザーのシューズ」についての価格が表示されていること。

(11)「MEN’S CLUB1990年8月号」(1990年8月1日株式会社婦人画報社発行)において、「20世紀最高のファッションデザイナー ジョルジオ・アルマーニに学ぶ。」の見出しのもと、デザイナーとしての紹介記事のほか、「・・・現在は、ジョルジオ・アルマーニ、エンポリオ アルマーニ、マーニ、アルマーニジーンズなどの代表的ブランドのほか、ジュニアクロージング、アンダーウエア、アクセサリー類、フレグランスなどもデザインしている。・・・」との記事、さらに、「ジョルジオ・アルマーニの最新コレクション。」として、「ジャケット、シャツ、パンツ、ネクタイ、スーツ、スカーフ、靴、ヴェスト、帽子、ベルト」の商品価格が紹介されていること。同じく、「対象を限定しないエンポリオの服たち。」、「アルマーニの入門服として人気の高いエンポリオ アルマーニ、幅広い商品構成も大きな魅力だ。」との見出しのもと、「ジョルジオ・アルマーニのヤングブランドとして位置付けられているエンポリオ アルマーニ。・・・」との記事が掲載され、「コート、パンツ、ジーンズ」などの商品が紹介されていること。

(12)「英和商品名辞典」(1990年第1刷株式会社研究社発行)の「Giorgio Armani ジョジオアルマーニ」の項において、「イタリアMilanoのデザイナーGiordio Arumani(1934(33,35?)−)のデザインした紳士・婦人既製服その他の衣料品・靴・革製バッグ・革小物・ベルト・香水など,そのメーカー,・・・」、「・・・近年、価格帯を少し低めに設定したブランドEmporio Armaniを市場化しており人気を得ている。・・・」との記事及びデザイナーとしての紹介記事が掲載されていること。同じく、「Armani アルマーニ」の項において、「Giorgio Armani.」を見よとの表示があること。

(13)「世界の一流品大図鑑’91年版」(平成3年5月23日株式会社講談社発行)において、「LADIES’ WEAR/婦人服」の欄に、「ジャケット、ショートパンツ、ドレス」の価格入り商品が掲載され、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字が掲載されていること。同じく、「MEN’S WEAR/紳士服」の欄に、「スーツ」の価格入りの商品が掲載され、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字が掲載されていること。同じく、「SWEATER/CARDIGAN」の欄に、「セーター」の価格入りの商品が掲載され、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字が掲載されていること。同じく、「MEN’S SHOES/紳士靴」の欄に、「靴」の価格入りの商品が掲載され、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字が掲載されていること。

(14)「エフピー 6月号」(1991年6月1日株式会社学習研究社発行)において、表紙に「アルマーニの世界戦略」との特集記事の紹介がされていること。

(15)「世界の一流品大図鑑’95年版」(平成7年5月10日株式会社講談社発行)において、「LADIES’ WEAR/婦人服」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「スーツ、ブラウス、ベスト、パンツ、スカーフ、キュロット」の価格表示がされていること。同じく、「MEN’S WEAR/紳士服」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「ジャケット、パンツ、シャツ」の価格表示がされていること。同じく、「PERFUME/香水」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「オードパルファン」の価格表示がされていること。同じく、「MEN’S PERFUME/メンズパヒューム」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「オードトワレ、オードトワレスプレー」(商品には「ARMANI」の商標が認められる。)の価格表示がされていること。

(16)「世界の一流品大図鑑’96」(平成8年5月12日株式会社講談社発行)において、「WEAR[婦人服・紳士服]の欄に、「ニットジャケット、ニットパンツ」、「シャツ、スーツ、ベスト」、「オードトワレ スプレー」、「サングラス」の各商品とその価格とともに、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字が掲載されていること。

(17)「世界の一流品大図鑑’98」(1998年5月30日株式会社講談社発行)において、「LADIES’WEAR/婦人服」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「スカート、パンツ、ジャケット、ミニドレス、ネクタイ、ブラウス、スーツ」の価格表示がされていること。同じく、「MEN’S WEAR/紳士服」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「スーツ、シャツ、タキシード」の価格表示がされていること。同じく、「KNIT WEAR/ニットウエア」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「ニット、パンツ」の価格表示がされていること。同じく、「BLOUSE・SHIRT/ブラウス・シャツ」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「シャツ」の価格表示がされていること。同じく、「NECKTIE/ネクタイ」の欄に、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ アルマーニ(イタリア)」の文字とともに、「ネクタイ」の価格表示がされていること。

(18)「外国周知商標集(伊編)」(独立行政法人工業所有権総合情報館備え付け)において、「GIORGIO ARMANI」、「EMPORIO ARMANI」が、わが国における登録商標として掲載されていること。

(19)「外国ブランド専用使用権者名簿」(1993年2月社団法人日本輸入団体連合会刊行)において、凡例として「本書は、外国ブランドの模倣商品の輸入、製造及び流通を阻止するため、政府関係機関並びに全国都道府県消費者センター等の、模倣商品に関する照会や相談等の便に供するために刊行したものである。」との文が掲載され、また、「GIORGIO ARMANI」はブランドであり、「ジョルジオ アルマーニ ジャパン株式会社」が、専用使用権者名として掲載されていること。

(20)「外国ブランド権利者名簿」(1999年3月社団法人日本輸入団体連合会刊行)において、凡例として「本書は、外国ブランドの模倣商品の輸入、製造及び流通を阻止するため、政府関係機関並びに全国都道府県消費者センター等の、模倣商品に関する照会や相談等の便に供するために刊行したものである。」との文が掲載され、また、「GIORGIO ARMANI」及び「EMPORIO ARMANI」が、ブランドであり、「ジョルジオ アルマーニ ジャパン株式会社」が、専用使用権者名として掲載されていること。

(21)「『ニセブランド商品にご注意!!』のパンフレット」(社団法人日本輸入団体連合会1999年製作)において、「海外有名ブランド品のニセモノがふえています」の見出しのもと、「・・・バーバリー、アルマーニの衣料、ロレックスの腕時計などといった海外有名ブランド商品は、消費者の間で根強い人気があることから、これに便乗してニセモノの横行が目立っております。・・・」との記載があること。

2 「GIORGIO ARMANI」及び「ARMANI」などの引用商標の著名性について

証拠調べによって発見した上述の事実によれば、「GIORGIO ARMANI」はイタリアの服飾デザイナーであり、「ARMANI」、「アルマーニ」とも略称され、また同人のデザインした商品は、「紳士服、婦人服、ジャケット、ネクタイ、帽子、革製バッグ、革小物、ベルト、靴、香水」など広範囲に及び、これらの商品はファッション関連商品ということができる。そして、これらの商品は、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジョ・アルマーニ」、「ジョルジオ アルマーニ」の各文字からなる商標(ブランド)(以下「ARMANI」の商標という。)を使用した商品として紹介され、わが国においては、遅くとも本願商標の出願時までには、これらの商品の取引者、需要者の間において広く認識され、その状態は現在も継続しているものと認められる。

また、前記の職権による証拠調べをした、1990年株式会社研究社発行「英和商品名辞典」「Giorgio Armani(ジョルジョアルマーニ)」の項の「・・・近年、価格帯を少し低めに設定したブランドEmporio Armaniを市場化しており人気を得ている。」との記載、1988年11月24日株式会社マガジンハウス発行「hanako」における「憧憬のアルマーニ」の掲載記事、「一歩手前の人へ。普及版デフュージョンブランド、エンポリオ。」の見出しのもと「ジョルジオ アルマーニが大人のステイタスだとしたら、エンポリオはその一歩手前の若者たちのために作られたデフュージョン(普及版)ライン。エンポリオ=市場の名のとおり、幅広いアイテム(スポーツウェアからイブニングまで)を手頃な価格で提供。・・・」との記事、工業所有権情報館備え付け「外国周知商標(伊編)」、「外国ブランド権利者名簿」によれば、「GIORGIO ARMANI」のほかに、デフュージョンブランド(普及版ブランド)として、「EMPORIO ARMANI」のブランドを、「ジョルジョ アルマーニ ジャパン株式会社」が、「ブラウス、コート、パンツ、ジーンズ、ブローチ、帽子、シューズ、バッグ」等の商品について使用し、これも取引者、需要者の間に広く知られているものと認められる。

3 商品の出所の混同について

本願商標は、前記のとおり、「VITTORIO」の文字と「ARMANNI」の文字の間に少し間隔を置き、「VITTORIO ARMANNI」と書してなるものである。そして、その後半部の「ARMANNI」の文字は、引用商標とは僅かに異なり(「ARMA」の文字の後に続く「N」の文字が一つか二つかが異なる。)はするが、結局、「アルマーニ」と称呼し得るものである。しかも、本願商標は、その全体が15文字であり、それより生ずる「ビットリオアルマーニ」の一連の称呼も促音及び長音を含めて10音であり、商標としてもまた称呼としてもやや冗長なものといえる。さらに、その全体の「VITTORIO ARMANNI」の文字が、一般に親しまれた特定の熟語を表すものであるとか、特定の人名を表すものとして知られているなどといった事情にあるとも認められない。

一方、前認定のとおり「ARMANI」の商標は、ファッション関連商品について取引者、需要者の間において広く認識されているものであり、また、そのデフュージョンブランドとして「EMPORIO ARMANI」を使用し、これもまた広く知られているものであること、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ・アルマーニ」は、イタリアの服飾デザイナーとして著名であり、「アルマーニ」とも略称されていること、本願商標の指定商品は、「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」等のファッション関連商品といえるものであることよりすれば、後半部に「アルマーニ」と称呼し得る文字部分を有する本願商標がこれらの商品に使用された場合には、取引者、需要者は、前記著名な「GIORGIO ARMANI」の商標に関連する別ブランドであるのではないかなどと連想、想起し、その商品が「ジョルジオアルマーニ」又は同人と組織的、経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわなければならない。

そして、この混同を生ずるおそれは、本願商標登録出願時から現在においても継続しているものと認められる。

4 請求人の主張について

請求人は、本件審判の請求の理由として種々述べているが、それらについては、次のとおり考えられる。

(ア)請求人は、本願商標は「VITTORIO ARMANNI」で、その後半部分の「ARMANNI」の文字の綴りも引用商標の「ARMANI」の文字とは異なり、両商標は全く別の商標である旨主張する。しかし、その相違をもってしても、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわなければならないのは、3で上述したとおりである。

(イ)請求人は、「ARMANI」がイタリア人のありふれた名前である旨主張するが、仮に、「ARMANI」がイタリアでありふれた名前であっても、わが国においてありふれた名前であるとは認められないし、「ARMANI」の文字を含む「ARMANIの商標」は、それがイタリアでの一般的なありふれた名前であるかどうかに関係なく、上記認定のとおり、わが国においてファッション関連商品に使用された結果、取引者、需要者に広く認識されている商標といえるものであるから、3で上述した認定、判断に影響を与えるものではない。

(ウ)請求人は、そもそもファッションは日本に欧米から導入されたもので、どうしても欧米的な名前を使用せざるを得ないとし、欧米の名前が一部に使われることを排除すれば一般の日本人の生活が成り立たない旨主張する。しかし、本件は、単に、欧米の名前が一部に使われていることをもって拒絶しようとしているのではなく、商標法第4条第1項第15号に従って、本願商標が商品の出所の混同を生ずるおそれがある商標であることを理由とするものである。

(エ)請求人は、「ROBERTA FELCO」又は「ROBERTAFELCO」の商標を登録すべきものとした審決例を提出し、本件商標と拒絶理由を同じくするものであるから、本願商標も登録すべき旨主張する。しかし、その審決例は、本件とは、商標の構成及び態様が全く異なり、事案を異にするものであるから、同一に論ずることはできない。

そうしてみると、請求人の主張は、根拠のないものであって、いずれも採用できない。

5 結び

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同様の理由により拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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