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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第8464号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、1996年12月13日ドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して平成9年6月12日登録出願、「DOCTER」の文字を標準文字とし、指定商品については、願書記載の指定商品を、当審における平成11年5月20日付手続補正書をもって、「加工ガラス(建築用のものを除く。),電気磁気測定器」と補正しているものである。

2 当審の引用商標

当審において、新たに本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その拒絶の理由(平成12年9月27日付拒絶理由通知書)に引用した登録第2082136号商標(以下、「引用A商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、昭和60年11月29日登録出願、平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令第1条に基づく商品の区分第7類(以下「旧第7類」という。)「セメントモルタル,その他本類に属する商品」を指定商品として、同63年9月30日に設定登録、平成10年5月6日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第3194794号商標(以下、「引用B商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、平成5年1月19日登録出願、第9類「遮断器自動診断装置、その他の電気磁気測定器」を指定商品として、同8年9月30日に設定の登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記に示すとおり、「DOCTER」の欧文字よりなるところ、該文字は、特定の観念、称呼をもつて親しまれている外国語とはいえず、むしろ、造語と認識し把握されるものとみるのが相当である。

かかる場合、本願商標に接する需要者は、我が国において最も普及率が高く、一般に親しまれている英語風の読み方をもって、例えば、英語の「DOCTOR」が「ドクター」と読まれ、「ENTER」が「エンター」、「CENTER」が「センター」、「WINTER」が「ウインター」とそれぞれ読まれる例にならって、これを「ドクター」と読み、その称呼をもって取引にあたるとみるのが自然である。

したがって、本願商標は、その構成文字に相応して「ドクター」の称呼を生ずるものである。

他方、引用A商標は、その構成別掲(1)に示すとおり、邦文字及び欧文字を用いて「ドクターQ」と表してなるところ、書された文字の全体からは、特定の意味合いの熟語的文字とは認識し得ないものであって、ほかに、これら両文字部分を常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情は存しない。

そして、本願商標の指定商品を取り扱う当業者においては、それぞれ自己の業務に係る商品を生産・管理し又は流通過程に置く場合、商品管理又は取引の便宜性等の事情から、アルファベットの1文字ないし2文字を当該特定の商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号、符号表示として、取引上普通に採択・使用しているのが実情である。

そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中の「Q」の文字部分を商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号、符号表示と認識するに止まり、一般に親しまれた外来語というべき「ドクター」(医者)の文字部分を自他商品の識別標識と把握し、その称呼又は観念をもって取引にあたる場合が少なくないものといえる。

したがって、引用A商標は、構成中の「ドクター」の文字部分に相応して、単に「ドクター」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

また、引用B商標は、その構成別掲(2)に示すとおり、「NISSIN ELECTRIC」、「DOCTOR」及び「CB」の各文字を組み合わせてなるところ、これに接する取引者、需要者は、その構成にあって、良く知られた英語と認められる「DOCTOR」(医者)の文字部分に着目し、これより生ずる「ドクター」の称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものといわなければならない。すなわち、視覚上又は意味上において、これら文字を常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情はなく、また、構成中の「DOCTOR」の文字部分は、それ自体顕著に表されていて、しかも一般に親しまれている平易な英語であり、かつ、構成中の「CB」の文字部分は、引用A商標における場合と同様に、商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号、符号表示として認識されるものである。

そして、さらに取引の簡易迅速を尊ぶこの種商品の取引者、需要者間においては、適宜親しみ易く馴染み易い部分を抽出し他の部分を捨象して簡便に取引に資することは屡々見受けられるところであって、これら取引の実情に照らし前記認定を相当とする。

したがって、引用B商標は、構成中の「DOCTOR」の文字部分に相応して、単に「ドクター」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

そうとすると、本願商標と引用A,B商標とは、「ドクター」の称呼を共通にする点で互いに紛れ得るものであって、その外観及び観念の差異を考慮するとしても、なお、その出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわなければならない。

そして、本願商標の指定商品は、引用A商標に係る旧第7類の指定商品又は引用B商標の指定商品中に含まれるものと認められる。

してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するといわざるを得ないから、本願は、この理由をもって拒絶すべきものである。

なお、請求人は、上記2の拒絶理由通知書に対し、何ら意見を述べていない。

よって、結論のとおり審決する。

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