Trademark Appeal Case
記号・数字の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第8021号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「N64」の文字(標準文字による。)を表してなり、願書に記載のとおり第9類、第16類及び第28類の商品を指定して、平成9年5月7日に登録出願されたものであるが、指定商品については、当審における平成11年5月10日付けの手続補正書により、「第9類 家庭用ビデオゲームおもちゃ,家庭用ビデオゲームおもちゃ用のゲームプログラムを記憶させたROMカートリッジ,同磁気ディスク,同光ディスク,家庭用ビデオゲームおもちゃ専用光ディスク記録再生装置,家庭用テレビゲームおもちゃ専用磁気ディスク記録再生装置,家庭用テレビゲームおもちゃ用のジョイスティック,家庭用ビデオゲームおもちゃ用のコンピュータプログラムを記憶させたRAMカートリッジ,その他の家庭用テレビゲームおもちゃの部品及び付属品」と補正されているものである。
2 原査定の拒絶理由
「本願商標は、商品の品番、規格、等級等を表示するための記号・符号として一般に使用されているローマ文字の1字『N』と数字の『64』を結合して『N64』と表示してなるにすぎないから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であると認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第5号に該当する。」として、拒絶査定したものである。
3 当審の判断
本願商標は、欧文字の「N」と数字の「64」を組合せて「N64」と表してなるものである。
ところで、欧文字一字若しくは二文字と二桁の数字の組合せは、一般に商品の種別、型式又は規格等を表示するための記号・符号として、取引上普通に採択・使用されているのが実情である。そして、上記実情からすると、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認められるものである。
そして、請求人は、「本願商標は、国内外で広く認識されている『NINTENDO64』の著名な略称として識別力を充分に有する」旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし同第5号証(枝番号を含む。)を提出しているから、以下甲各号証について検討する。
(1)甲第1号証の1では、「N64」の文字が、日経産業新聞の「任天堂 前期連結増益に」「『N64』値下げで攻勢」の見出しに認められ、その本文中において「NINTENDO64(N64)」と記載されている。
(2)甲第1号証の2では、「N64」の文字が、日刊工業新聞の「次世代ゲーム機」「任天堂が巻き返し」「『N64』今期の販売2倍に」の見出しの中で認められ、その本文中「NINTENDO64(N64)」と記載されている。
(3)甲第1号証の3では、日経新聞の「任天堂、13%増益に」「今期見通し ゲーム機輸出拡大で」と題された本文中、「NINTENDO64(N64)」と記載されている。
(4)甲第1号証の4は、「N64」の文字が、日刊工業新聞の見出しに「業務用ゲームソフト」、「『N64』への移植簡単に」と記載されており、その本文において「任天堂の『N64』向けソフト・・・」または「N64」の記載が認められる。
(5)甲第1号証の5では、日刊工業新聞の「ゲームマガジン創刊」と題された記事の本文中「任天堂の『N64』など・・・」の記載がある。
(6)甲第1号証の6では、「N64」の文字が日経産業新聞の見出しに「『N64』向けソフト年内に3本投入」とあり、その本文中「NINTENDO64(N64)」と記載されていることが認められる。
したがって、これらの甲第1号証(1)ないし(6)において、「N64」の文字は単独で使用されているのではなく、「N64」が「NINTENDO64」の略称であること又は任天堂のものであることを示して使用されているか、あるいは簡潔を旨とする新聞記事の見出しにおいて見受けられるにすぎないものである。
(7)甲第2号証は、「MYCOMムック」VOL.24、25、26「ザ・ロクヨンドリーム」は、「NINTENDO64の情報誌」とその表紙にあり、その本文中にその内容において「N64」と使用されているが、「NINTENDO64」に関することが明らかな情報誌において機種の如く「N64」と使用されており、符号・記号の一種と認められ商標としての使用とは認められない。
(8)甲第5号証は、請求人の特定の取引者に対する手書きの納品伝票であり、納品伝票に商品名を品番・型式等で記載することは実務上普通に行われているから、「N64」の文字は、記号・符号として使用されていると認められるものであって商標としての使用とは認められない。
また、甲第3号証及び同第4号証の請求人が例示した登録例は、本願商標とは構成が異なる商標に係るものであるから事案を異にするものである。
以上よりみると、本願商標「N64」の文字は、請求人が使用しているとして提出した上記証拠のみをもっては、請求人が、本願商標をその指定商品に使用した結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているものとは認められない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第5号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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