sokuhyo

Trademark Appeal Case

ポイントカードの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第10232号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ポイント カード」の文字を横書きしてなり、第36類「クレジットカード利用金額に関する情報提供,クレジットカード会員契約の締結の媒介,クレジットカード会員のクレジットカード利用に際しての信用の保証,クレジットカードの発行の次ぎ,クレジットカード会員の募集及び会員の管理,クレジットカード発行会社に代わって行う会員の募集及び会員の管理,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の精算,クレジットカードを利用した購入商品に対する保証」を指定役務として、平成9年8月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『ポイント カード』の欧文字を普通に用いられる態様により横書きに書された標章のみからなるものであるが、この『ポイント カード』は、顧客への利益還元による集客力の強化等を目的とするもので、消費者にカードを発行し、そのカードに利用金額に応じて点数(ポイント)が付与・加算され、蓄積されたポイントに応じて、利用者に景品、値引き、イベント参加などにより還元されるシステムに使用されるカードを表すものであり、現在、クレジットカードが前記『ポイント カード』の機能を合わせ持つことは、集英社発行の『情報・知識イミダス』、日経新聞(1998.12.9,1998.11.6等)の記事等から、なかば常識的な事実であり、このような商標を本願指定役務に使用しても、単に役務提供のために使用されるクレジットカードが『ポイント カード』の機能も備えているが如く、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「ポイント カード」の文字を書してなるところ、これを構成する前半の「ポイント」及び後半の「カード」の各文字は、例えば、「広辞苑第5版(株式会社岩波書店発行)」の「ポイント【point】」の項において、「1.点。地点。2.要点。3.小数点。4.得点。点数。」と、また、後半の「カード」の文字は、「カード【card】」の項において「1.厚紙を小形方形に切ったもの。紙票。2.カルタ。トランプ。3.プリペイド‐カード・クレジット‐カードなどの総称。」と解説されており、それぞれ広く親しまれた文字(語)と認められる。

そして、全体としても、本願の「ポイント カード」について、集英社発行の『情報・知識イミダス1999』に掲載されている「ポイントカード」の項をみると「買い物金額に応じて点数(ポイント)が付与・加算されるカード。一定期間に獲得したポイント実績に応じて、景品提供、値引きサービス、イベント参加など特典がある。・・・」との解説、同様に「クレジットカード【credit card】」の項では、「販売信用機能、本人を特定するID機能、決済機能の3種類の機能を有するカード。・・・日本信販では記憶容量を磁気カード並みにすることでコストを抑えたICカードを96年6月から発行。IC化により加盟店での即時発行や暗証番号による不正防止、ポイントカード機能などが可能となる。・・・」と解説されている。

また、本願指定役務との関係で、「ポイントカード」の文字について、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」により、各紙の新聞報道をみるに、「1991.12.23 日本経済新聞 朝刊」によれば「総合POS、京都市で来春実用化――ICカード使い機能向上」の見出しのもと「京都市内の二つの商店街は来春に共同で、プリペイドカード機能など様々なカード機能を盛り込んだ総合POS(販売時点情報管理)システムを初めて実用化する。導入するのはICカードを使ったシステムで、・・・一枚のカードにクレジットカード機能やプリペイドカード機能、購入額に応じて点数をためて景品などと引き換えるポイントカード機能などが盛り込まれている。会員はこれまでのように何枚もカードを携帯する必要がなくなり、利便性は大幅に高まる。」との記載。「1999.08.21 朝日新聞社大阪朝刊」では「ICカード、機能多彩に マイカルカード、今秋実用化」の見出しのもと「マイカルカードは二十日、今年十月中旬から多機能のICチップを埋め込んだカードの実用化に踏み切ると発表した。チップにはマイカルグループのサティやビブレで買い物した時の決済機能に加え、買い物金額に応じて買い物券などと交換できるポイントカード、通常のクレジットカードの機能が組み込まれている。・・・」との記載が認められ、クレジットカードをとりまく事業者、需要者において「ポイントカード」の語は、クレジットカードの付加的な機能を表示するために普通に使用されているとみるのが相当と認められる。

してみれば、上記「ポイント カード」の文字からなる本願商標を、その指定役務中「ポイントカード機能を有するカードを利用した、クレジットカード利用金額に関する情報提供・クレジットカード会員契約の締結の媒介・クレジットカード会員のクレジットカード利用に際しての信用の保証・クレジットカードの発行の取次ぎ・クレジットカード会員の募集及び会員の管理・クレジットカード発行会社に代わって行う会員の募集及び会員の管理・クレジットカード利用者に代わってする支払代金の精算・クレジットカードを利用した購入商品に対する保証」に使用した場合、これに接する需要者は、ポイントカード機能を有するカードを利用した役務として、該役務の質を表示したものと理解するに止まり、それをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。

なお、請求人は「クレジットカードの機能とポイントカードの機能を合わせ持ったカード」は、出願前には存在していない旨述べているが、商標登録要件(商標法第3条)の適用時期は査定又は審決の時と解するのが相当である(東京高裁、昭和45(行ケ)5、昭和46年9月9日判決言渡参照)から、その主張は採用できない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。