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Trademark Appeal Case

数字と文字の結合の識別性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第17295号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「3M THREE−M」の文字(標準文字よりなる商標)を書してなり、商品及び役務の区分を第35類、第36類、第37類、第38類、第39類、第40類、第41類、第42類とし、願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成10年4月16日登録出願、指定役務は、平成13年10月24日付手続補正書により補正された結果、下記のとおりの役務となったものである。

第35類

広告,販売促進のための見本市の運営,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成

第36類

生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,資金の貸付け及び手形の割引,金融情報の提供,財務及び投資に関する分析及び指導,株式市場情報の分析及び提供,企業の信用に関する調査

第37類

建築一式工事,土木一式工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,内装仕上工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,被服の修理,洗濯,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備

第38類

移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,衛星を介した通信

第39類

鉄道による輸送,車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,貨物の輸送の媒介,貨物のこん包,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く)の代理・媒介又は取次ぎ

第40類

布地・被服又は毛皮の加工処理(乾燥処理を含む。),紙の加工,ゴムの加工,石の加工,セラミックの加工,電気めっき,フライス削り,焼きなまし,焼き戻し,溶融めっき,プラスチックフィルムのコーティング加工,汚水処理

第41類

文化・教育目的の展示会の企画・運営,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,図書及び記録の供覧,映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,興行場の座席の手配,映写フィルムの貸与,録画済みビデオディスク・ビデオテープの貸与,レコード又は録音済み磁気レープの貸与,家庭用テレビゲームおもちゃ用の記録媒体の貸与,企業の従業者に対する知識の教授

第42類

宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,電子計算機用プログラムの提供,デザインの考案,電子計算機の設計,電子計算機の設計の助言,電子計算機用プログラムの設計,電子計算機用プログラムの設計の助言

第2 原査定の拒絶の理由の要点

本願商標は、役務の提供時のみならず、役務の提供の用に供されるもの(即ち商品)の等級・品番・規格等を示す記号、符号等として類型的に採択・使用されている数字の一字「3」と欧文字一字「M」、及びそれと同様の内容、3を意味する英語「THREE」と欧文字一字「M」を「ー」で結合、「3M THREE−M」と表示してなるものであるから、極めて簡単かつありふれた標章と認められる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。

第3 請求人の主張の要点

1 請求の趣旨

結論同旨の審決

2 請求の理由

本願商標の「3M」は、請求人ないし請求人の日本における子会社の略称・通称及びハウスマークとして広く社会一般に知られている。

したがて、「3M」は、単なる「3」と「M」との組み合わせではなく、特定の意味のある特別顕著なもので、自他役務識別標識として機能できる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当しない。

3 証拠方法

請求人は、甲第1号証ないし甲第407号証を提出した。

第4 当審の判断

1 本願商標の識別性について検討する。

(1)本願商標は、「3M THREE−M」の文字を書してなるものである。

(2)ところで、請求人の主張の趣旨及び同人提出の証拠(甲第1号証ないし同第378号証)によれば、次の事実が認められる。

(ア)請求人は、1902年米国ミネソタ州で設立、当初研磨材の製造販売、研磨材のコーティングについてのノウハウは請求人の製品多角化の源泉となり、1925年自動車の二色塗装の出現により、それに必要なマスキング用テープを開発、1930年感圧性接着テープを開発販売、この商品は米国に留まらず、広くヨーロッパでも販売された。1930年代には、多種類の研磨材、コーティング材料、シール材、電気テープ、合成樹脂、1940年代には、反射シート、サーモ・ファックス複写機、予備感光性の印刷用プレート、磁気テープを開発、1950年代には、医療用製品にも請求人のコーティング技術が応用された。以後も、請求人は、開発重視の経営を行い、このような経営理念の下で、様々なヒット商品、ロングセラー商品を生み出し、業績を伸ばし、更なる事業の多角化、海外進出を果たし、米国を代表する世界的な大企業に成長した。

(イ)請求人の会社の名称「Minnesota Mining & Manufacturing Co.」は、冗長なため、それぞれの語の最初のMの文字をとって「3M」と称し、一般には「3M」をその通称として古くから使用していた。その名称は、米国内の経済界はもとより一般大衆にまで広く知れ渡り、「3M」は、請求人の正式名称よりもよく知られたものである。

(ウ)請求人の商品の日本への輸出は1952年頃から開始。1961年請求人と住友グループと合弁、住友ミネソタ(株)設立、翌年、日本ミネソタ・スリーエム(株)を吸収合併、その社名を住友スリーエム(株)(以下「住友3M」という。)に変更した。住友3Mは、1970年山形スリーエム(株)、1973年スリーエム・ビジネスシステムズ(株)を全額出資で設立、1976年には、請求人と折半出資でスリーエム薬品(株)を設立、その事業規模を拡大し、その取り扱う商品は、接着剤等の化学工業品、工業用テープ製品等の磁気製品、電設材、エレクトロニクス製品、印刷材、家庭用品、事務用品、包装用品など多岐にわたり、その売上は現在500億円を超えている。

(エ)新聞(朝日、読売等の一般紙、日本経済新聞、日経産業新聞、日刊工業新聞等の専門紙)、雑誌(朝日ジャーナル等の一般雑誌、日経ビジネス等の専門誌)のいずれにおいても、「ミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング(3M)」のように正式会社名との併用使用のみならず、「3M」の語のみが使用されている。

また、請求人及び住友3Mは、商品の広告宣伝においても、「3M」「スリーエム」が、ハウスマークとして使用されている。

(オ)上記認定した事実を総合すると、本願商標の構成中「3M」の文字部分は、取引者、需要者を含め社会一般において請求人の著名な略称として広く認識されていた事実が認められる。そして、かかる事実に鑑みると、本願商標の構成中の「THREE−M」の文字部分は、請求人の著名な略称である「3M」を英語で表示したものと認識するのが相当である。

(3)そうすると、本願商標「3M THREE−M」は、請求人の名称「ミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング」の略称である「3M」とその略称を英語で「THREE−M」と表示したものであり、全体として、請求人の出所を表示する識別標識としての機能を果たしているものというべきである。

2 結語

以上のとおり、本願商標は商標法第3条第1項第5号に該当するものではなく、本願商標について前記第2に記載のとおり認定判断し、本願を拒絶した原査定は、誤りであり、取り消しを免れない。

その他、本願について、拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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