結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−30413(T2000−30413/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
1.本件商標
本件登録第2234755号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲に示したとおりの構成よりなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として昭和62年5月8日出願、平成2年6月28日に設定登録され、その後、同12年8月22日に存続期間の更新登録がなされ、有効に存続しているものである。
2.請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を(1)のように述べるとともに、被請求人の答弁に対し、(2)以下のように弁駁した。
(1)本件商標は、想像上の動物である「竜」の図形を表示したものである。しかるに、本件商標は、商標権者により継続して3年以上、日本国内において、その指定商品(「食肉、卵、食用水産物、野菜、果物、加工食料品」)に使用されていない。また、本件商標の登録原簿には、専用使用権が設定されておらず、通常使用権の登録もないから、専用使用権者及び通常使用権者のどちらも存しないと推測し得る。従って、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(2)被請求人は、本件商標を指定商品中の「ミニはるまき」に使用している旨主張するとともに、乙第1号証及至同第6号証を提出しているが、同人提出の答弁書における理由及び各乙号証(特に乙第2号証)からは、被請求人が、本件商標を「ミニはるまき」に使用している確証を得ることができない。
(3)乙第2号証(特に資料1と資料16との関連)について
被請求人は、取引先である株式会社神商が、資料1(「香港から 味のダイレクト便」)及び資料2(「竜」の図形が印刷されたパンフレット)を平成10年9月に受領したこと及び資料1に記載された「ミニはるまき」を1999年10月8日から2000年3月24日までに資料16(写真1乃至2)に示す荷姿(カートン単位)で被請求人の関西支社を通じて、資料3,6,9,12乃至14にそれぞれ記載された日に受け取ったことを証明するするとともに、資料3,5乃至6,9,11乃至14によって、商品「ミニはるまき」の商取引が完成した旨主張しているが、乙第2号証(資料1)に示された「ミニはるまき」は、その資料の最後の頁で明らかなように、香港の健全食品工業国際有限公司が製造元であるところ、被請求人が、同人の通常使用権者の地位にあると推測し得る株式会社神商に納品したものには、資料16(写真1)で明らかなように深せん淘化大同食品有限公司という記載がなされているので、乙第2号証と本件商標の使用との関連性が見出せない。したがって、乙第2号証は、証拠法則にかなった合理的なものとは言い難く、「証拠関連性」に欠けている。
さらに、乙第2号証(資料1)のパンフレットについて言及すると、株式会社神商及び株式会社マルタ伊藤は、ともにその印刷物を平成10年9月に、被請求人から受領したと認めているけれども、当該印刷物の作成日は証明されていない。したがって、この証拠は、証明力に欠け、証拠能力も認められない。
以上のとおり、被請求人提出の乙第2号証自体の存在は、認め得るとしても、証拠関連性の欠缺及び印刷年月日の欠如の点において、証明力に欠け、証拠能力を認めることができない。
3.被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めるとともに、以下のように答弁した。
(1)被請求人は、取消審判請求の予告登録日前3年以内に日本国内において、取消請求に係る商品「加工食料品」の範疇に含まれる商品「はるまき(春巻)」等に本件商標を使用している。
(2)乙第2号証は、被請求人の顧客である「株式会社神商」(住所:兵庫県神戸市中央区港島2−6)が発行した証明書である。これは、前記「株式会社神商」が、本件商標の付された被請求人の商品に係るパンフレットを平成10年9月に受け取ったことを示すものである。
同様に、乙第4号証は、被請求人の顧客である「株式会社マルタ伊藤」(住所:兵庫県神戸市兵庫区今出在家町1ー9ー9)が発行した証明書である。これは、前記「株式会社マルタ伊藤」が、本件商標の付された被請求人の商品に係るパンフレットを平成10年9月に受け取ったことを示すものである。
また、乙第3号証は、被請求人の履歴事項全部証明書であり、これは、被請求人が、大阪市中央区安土町二丁目3番13号に関西支店を構えていることを表すものである。
同様に、平成12年10月31日付答弁書(第2回)に添付の乙第5号証乃至同第6号証は、前記乙第2号証の証明者「株式会社神商」及び同第4号証の証明者「株式会社マルタ伊藤」のそれぞれの履歴事項全部証明書であり、これらの者が、いずれも実在する法人であることを示すものである。
そして、前記乙第2号証及び同第4号証の証明、並びに乙第2号証に添付した資料1の(すなわち、被請求人の取り扱う商品の)パンフレット、さらには、資料2乃至16等は、被請求人が、本件審判請求の予告登録日前3年以内に、本件商標の付された前記パンフレットに掲載の加工食料品の範疇に含まれる商品「はるまき(春巻)」等を前記顧客に販売した事実があることを立証している。
4.当審の判断
請求人は、乙第2号証の資料1及び同第4号証におけるそれぞれのパンフレットに作成年月日が見当らず、本件商標の使用時期が特定できないこと、さらに、被請求人と香港の「健全食品工業国際有限公司」並びに資料16の写真に見受けられる「深せん淘化大同食品有限公司」との関係が明らかでないことを理由に、被請求人の提出した証拠は、証明力に欠け、本件商標の使用事実は認められない旨主張しているが、被請求人提出の全証拠を総合勘案すると、平成10年9月に被請求人の顧客である「株式会社神商」及び「株式会社マルタ伊藤」が、本件商標と色彩のみを異にするものの社会通念上同一といえる商標の付された前記パンフレットを被請求人から受領したことが認められ、このことは少なくとも、その時点において、当該パンフレットが使用されたものということができる。
そして、前記パンフレットには、商品「はるまき(春巻)」等が掲載されており、該「はるまき(春巻)」は、添付資料3乃至15(請求書、入金伝票その他の取引書類)に見られるように、具体的に取引されていたことが認められる。
そうとすれば、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標を、取消請求に係る指定商品のうち「春巻き」について、本件審判請求の登録前3年以内に使用していたものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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