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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用商標の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2000−31179(T2000−31179/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3043938号商標(以下、「本件商標」という。)は、「CAMICOS」と「カミコス」の文字を上下二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,薫料,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成4年12月3日に登録出願、同7年5月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品」についての登録を取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証(枝番を含む。)及び甲第2号証を提出した。

(1)本件商標は、その指定商品中、「せっけん類,化粧品」について、商標権者が継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しない。また、原簿上登録された使用権者も存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、答弁書において、本件商標を取消に係る指定商品に使用している旨を主張し、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証を提出しているが、提出した証拠は、以下のとおり本件商標の使用を証明するものではない。

(イ)乙第1号証(写真の商品容器表面の使用に係る商標)について

写真の商品「シャンプー」及び「リンス」の容器の表に大書される主商標は「髪香」であって、本件商標とは全く相違する。「髪香」に振り仮名された「カミコ」及びその真下に表される「KAMICOシャンプー」「KAMICOリンス」と併せてみれば明らかなとおり、この商品は、「カミコシャンプー」「カミコリンス」が商品名として理解されるものである。

一方、下部の「KAMICOS」とのみローマ字表記された部分は、イタリアのシシリー島の地名「KAMIKOS(camico)」の表音と一致し、「K」と「C」は区別されない処、商品の内容(例えば、原料の産地等)と関連をもってみられるものである(甲第2号証)。

(ロ)乙第1号証(写真の商品容器裏面の使用に係る商標)について

裏面に表示される商標は、「カミコス髪香シャンプー」及び「カミコス髪香リンス」であって、本件商標は、使用されていない。

(ハ)本件商標と使用に係る商標について

本件商標は、「カミコス」の文字と「KAMICOS」(「CAMICOS」の誤記と認められる。)の文字を上下に併記したものであり、上下の文字より同一の称呼を生ずるものであるとしても、「KAMICOS」がイタリアのシシリー島(同島は、化粧品顔料、植物の宝庫といわれる。)の地名を表わすとすれば、この商標は、カタカナ併記によらずして、分離使用は認められないものといえるから、前記使用商標よりすれば、本件商標の使用をしているとは認められないものである。

(ニ)乙第2号証ないし乙第4号証について

乙第2号証及び乙第3号証は、JICFSJAN(商品)コード情報・登録票であり、所謂バーコードの登録を行うための用紙であり、乙第4号証は、バーコード登録されたデータの出力にすぎず、これらによって、証される処は、「カミコスカミコシャンプー」「カミコスカミコリンス」の表示で、単にバーコード登録されているというだけで、使用された事実を証するものではない。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。

(1)本件商標に関し、被請求人より通常使用権の許諾を受けた「株式会社加美乃素本舗」によって、本件商標の指定商品中「シャンプー」(せっけん類)及び「リンス」(化粧品)に本件商標の使用と認定することができる商標「KAMICOS」(図形の下)、「カミコス髪香シャンプー」(瓶の裏)及び「カミコス髪香リンス」(瓶の裏)と表示し、平成8年より本件商標を使用している(乙第1号証:商品写真)。

(2)乙第2号証ないし乙第4号証として提出の「コード情報登録票」により、商品名として「カミコス カミコシャンプー」「カミコス カミコリンス」の表示でバーコードを登録されたことが判る(販売にあたりバーコードを取得)。

(3)以上のとおり、本件審判の請求前3年以内に使用されており、本件審判は、商標法第50条に定める取消の要件を充足しないものである。

4 当審の判断

被請求人の提出した使用の事実を示す写真(乙第1号証)をみると、各容器の裏面の最上部に「カミコス髪香シャンプー」及び「カミコス髪香リンス」と表示されていることが認められる。

しかして、「カミコス髪香シャンプー」及び「カミコス髪香リンス」の表示は商品の識別標識として機能を果たし得る使用と認められるものである。 さらに、その使用態様は、その全体を常に一体不可分のものとして把握しなければならない特別の理由は見出せず、しかも、全体より生ずる称呼が冗長であることを勘案すると、簡易迅速を尊ぶ商取引きの実際において、これに接する取引者、需要者は、そのうちの「カミコス」の片仮名文字部分を捉え、単に「カミコス」と称呼して商取引等に資する場合も充分にあるというのが相当である。

そうとすると、上記した各使用商標は、本件商標とは全体の構成が相違するとしても、本件商標の構成文字「カミコス」の文字部分を使用しているということができるから、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標を使用しているといって差し支えないものである。また、当該容器の裏面に「シャンプー」についてはバーコード「4987046890016」又「リンス」についてはバーコード「4987046890023」の数字が記載されている。

そして、JICFS JAN(商品)コード情報登録票(乙第2号証)をみると、JAN(商品)コードの欄には、前記したバーコード「4987046890016」、商品名(カタカナ)の欄には、「カミコス カミコシャンプー」と記載され、同じく、JAN(商品)コード情報登録票(乙第3号証)をみると、JAN(商品)コードの欄には、前記したバーコード「4987046890023」、商品名(カタカナ)の欄には、「カミコス カミコリンス」と記載され、発売年月日は共に1996年6月1日であることが認められる。さらに、JICFS登録状況リスト(乙第4号証)のJANコードの欄には、同じく、前記したバーコード「4987046890016」、商品名(カナ)の欄には「カミコス カミコシャンプー」、商品名(漢字)の欄には、「カミコス 髪香シャンプー」及び同じく、前記したバーコード「4987046890023」、商品名(カナ)の欄には「カミコス カミコリンス」、商品名(漢字)の欄には、「カミコス 髪香リンス」と記載され、その作成日は、2000年11月17日であることからすれば、本件商標は、「シャンプー」又は「リンス」に本件審判請求の登録前3年以内に使用されているものというのが相当である。

してみれば、本件商標は、使用許諾された通常使用権者と推認し得る者により、本件商標と社会通念上同一の商標と認め得る商標を取消請求に係る商品「せつけん類(薬剤に属するものを除く)」に属する「シャンプー」又は「化粧品(薬剤に属するものを除く)」に属する「リンス」について、本件審判請求の予告登録日前3年以内に日本国内において、使用していたものというべきである。

したがって、本件商標の指定商品中、取消請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定ににより取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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