Trademark Appeal Case
付加部分と商標の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90313(T2001−90313/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4448674号商標(以下「本件商標」という。)は、「VIAGRADE」の文字(標準文字)よりなり、平成12年2月7日に登録出願、第4類「工業用油,工業用油脂,固体燃料,液体燃料,気体燃料,ろう,靴油,固形潤滑剤,保革油,ランプ用灯しん,ろうそく」を指定商品として平成13年1月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る周知・著名な下記の登録商標(以下、これらの登録商標を付した記号に従い「引用商標A」又は「引用商標B」という。)との間で商品の出所について混同を生ずるおそれがあり、また、申立人の周知・著名な商標に化体した信用にただ乗りせんとする不正の目的をもって使用するものであり、さらに、国際信義に反するものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第19号及び同第7号に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。
記
A 登録第4105713号商標
商標の構成 VIAGRA
指定商品 第5類「薬剤」
登録出願日 平成 8年 3月 6日
設定登録日 平成10年 1月23日
B 登録第4127593号商標
商標の構成 バイアグラ
指定商品 第5類「薬剤」
登録出願日 平成 8年 6月 6日
設定登録日 平成10年 3月27日
3 当審の判断
(1)本件商標は、前記のとおり「VIAGRADE」の文字よりなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体的に表現されていて、これより生ずると認められる「バイアグレード」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。しかも、前半部の「VIA」の文字は「・・・を経て、・・・を媒介として」の意味を、後半部の「GRADE」の文字は「等級、階級」の意味を有する英単語であり、殊に後者の「GRADE」の文字は日常語としても普通に使用されているごく平易な英単語であるといえる。そうすると、本件商標は、これら各語の結合よりなるものと認識し把握されるとみるのが自然であって、その構成文字全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが相当であるから、殊更、これを「VIAGRA」と「DE」とに分離して考察すべき理由はなく、したがって、構成文字全体に相応して「バイアグレード」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
これに対し、引用商標A及び引用商標Bは、その構成前記のとおりであるから、それぞれの構成文字に相応して「バイアグラ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「バイアグレード」の称呼と引用商標A及び引用商標Bより生ずる「バイアグラ」の称呼とを比較すると、7音対5音と構成音数が異なり、また、後半部の音構成において「レード」と「ラ」の相違を有するものであるから、両称呼は明確に聴別可能なものというべきである。したがって、本件商標と引用商標A及び引用商標Bとは、称呼において類似する商標ではない。
これらを外観についてみるに、まず、本件商標と引用商標Aと対比すると、本件商標は、引用商標Aの「VIAGRA」の文字と同一の「VIAGRA」の文字に「DE」の文字が付加されたものであって、両商標は、語尾の「DE」の文字の有無の差異にとどまるものといえる。しかしながら、本件商標は、上記のとおり構成文字全体をもって一体不可分のものと認識されるものであるから、「VIAGRADE」の文字全体に均等に注意が注がれるものというべきである。そうすると、本件商標は、引用商標Aと離隔的に観察しても外観において区別し得る差異を有するものと判断するのが相当である。また、本件商標と引用商標Bとは、その構成文字種が異なることから明らかに区別し得るものである。
したがって、本件商標は、引用商標A及び引用商標Bと外観において類似する商標ではないというべきである。
さらに、本件商標と引用商標A及び引用商標Bとは、共に特定の観念を有しない造語と認められるから、観念においては比較できないものであり、類似する商標ではない。
(2)以上のとおりであって、申立人の引用に係る「VIAGRA」の文字からなる引用商標A及び「バイアグラ」の文字よりなる引用商標Bは、わが国において、申立人が薬剤に使用する商標として需要者の間に広く認識されているとしても、本件商標は、引用商標A及び引用商標Bとは、称呼、外観、観念のいずれにおいても類似しない商標であり、両商標間に誤認混同を生ずる事由の見出し得ない別異の商標と認めるのが相当であるから、本件商標に係る第4類に属する指定商品、工業用油、工業用油脂、固体燃料等と申立人の著名な商標に係る薬剤とは、用途、事業者、取引経路が異なる異質な商品であることを併せ考慮すれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者が本件商標から引用商標を連想、想起するものとは判断することができない。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないといわなければならない。
(3)本件商標が引用商標A及び引用商標Bと出所の混同を生ずるおそれのない別個の商標と認識されることからすると、本件商標は、不正の目的をもって使用する商標ではなく、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標でないことは明らかである。
(4)そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第19号及び同第7号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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