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Trademark Appeal Case

商標不使用取消と指定商品

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第31338号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1183391号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和44年11月19日に登録出願、「OXFORD」の文字を横書きしてなり、第10類「ミクロトーム、微量ピペット、希釈用ピペット及びその他のピペット、希釈用滴定器、多重透析器、プロトロンビン時間決定器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和51年2月5日に設定登録、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続するものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録は、指定商品中『理化学機械器具、光学機械器具、写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具、写真材料』についてこれを取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

(1)本件商標は、商標権者により継続して3年以上、日本国内において、その指定商品中の上記商品について使用されていない。また、本件商標の商標権には、専用使用権は設定されていない。加えて通常使用権も登録されていないことから、商標権者の通常使用権者も存在しないことが推測しうる。従って、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消しを免れない。

(2)平成11年7月16日付けの審判事件答弁書に対して次のとおり弁駁する。

(イ)答弁書添付の商品カタログ中の「マイクロ ヘマトクリット キャプラリー チューブ」の項に「ヘマトクリット(請求人注:血漿検体の中で血球胞成分に占める量の百分率)の測定値の誤差を絶対値で1%以内」「容量は微量採血用としては」等の記述があって、この商品は、医療用機械器具に属する血液検査器に当り、自然科学の研究用又は実験用に用いられるのものではないことは明らかであるから、「理化学機械器具」には当たらない。

(ロ)答弁書添付の商品カタログ中の「アイデンティ トレイ入り シーラー」の項に「クリトシールと血液の間の界面がはっきりしている」旨の記述があって、この商品は、医療用機械器具に属する血液検査器に当り、自然科学の研究用又は実験用に用いられるのものではないことは明らかであるから、「理化学機械器具」には当たらない。

(ハ)答弁書添付の商品カタログ中の「接種用ループ」及び「接種用定量ループ」の写真及び図から、これが試料の計量を目的とするものとは到底考えられない。したがって、これら商品は、「測定機械器具」には当たらない。これら商品は、「接種」という語から微生物又は感染性物質を培地に植えつけるためのものと考えられる。しかるに、このカタログからの記述では、当該商品が自然科学の研究用又は実験用に用いられることは何ら明らかになっていない。むしろ、血液検査等の病理検査に使用される商品と一緒にカタログに掲載されていることからして、これら商品は感染性物質を培地に接種するという病理検査に用いられるものと言える。また、被請求人は上記カタログ以外にこれら商品が自然科学の研究用又は実験用に用いられることを何ら客観的に立証できる証拠方法を提出してない。確かに、被請求人は同人の日本子会社の証明書を提出しているが、この証明書は明らかに被請求人の側に立つ者が何らの裏付けもなく一方的に述べるものであるから、何ら客観的なものとは言えない。

以上述べた如く、「接種用ループ」及び「接種用定量ループ」は、「理化学機械器具」及び「測定機械器具」のいずれにも該当しない。

(ニ)答弁書添付の商品カタログ中の「パラプラスト プラス(切片組織包埋剤)」の項に「病理検査用の組織包埋剤です」の記述があって、この商品は、写真、現像、焼き付けに使用される材料には当たらないこと明らかであるから、「写真材料」には当たらない。

以上詳述したように、被請求人は、本件商標が本件審判の予告登録前3年以内に、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれの者によってもその指定商品に使用されていたことを何ら立証していない。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。

(1)本件商標は、本件審判の請求の登録前3年間に日本において、「マイクロ ヘマトクリット キャピラリー チューブ」「アイデンティ トレイ入り シーラー」「接種用ループ」、「接種用定量ループ」「パラプラスト プラス(切片組織包埋剤)」に使用されている。

上記商品中「パラプラスト プラス(切片組織包埋剤)」以外の商品は、何れもラボラトリーで化学分析等に使用されるから「理化学機械器具」に属する商品である。

そして、「接種用ループ」と「接種用定量ループ」は、試料の計量に用いられるから「測定機械器具」にも属する商品であって、それぞれの包括概念の商品に属する二面性を有する商品であるから、それぞれの包括概念の商品について本件商標を使用することの立証として正当性を有する(乙第2号証)。

また、「パラプラスト プラス(切片組織包埋剤)」は、被検査組織を写真撮影可能な形状に形成するために不可欠な材料であるから、写真材料に属する商品である。

よって、本件商標は、使用を立証すべき法定期間内にその指定商品に使用されたことが明らかにされたので、本件審判は成り立たない。

(2)本件商標は、平成11年7月16日付答弁書において述べ、証拠を以て立証したとおりの商品について使用されているものである。

また、乙第1号証における立証者は、被請求人の子会社にあって同社の経営、企画に携わる組織の責任者であり、専門的知識を有する者であるから、その述べるところは学術的にも当を得ているものである。

4 当審の判断

被請求人が本件商標の使用をしていると主張する商品「接種用定量ループ」についてみるに、同人提出に係る乙第1号証の添付資料2は、その表題を「LABORATORY PRODUCTS」「ラボラトリー製品」とするものであって、特に「医療用機械器具」であるとの限定がなされているものではなく、実験用又は研究用の商品カタログと認められるものであること及びその商品カタログ中「ランサー接種用定量ループ」の項に、「・・・定量ループを必要とする各種の用途に広く用いられています。・・・摂取量0.01mlになるよう口径測定されています。本来は乳液塗布用ですが、今日ではその他の用途にも広く利用されています。」との記載があることを併せ考慮すれば、「接種用定量ループ」は、例え、該カタログ中に血液検査等の病理検査に使用するとみられる商品が併記されていたとしても、そのことをもって、自然科学の研究用又は実験用に使用する器具が含まれる「理化学機械器具」の範疇に属しないものとすることはできない。そして、他に、この認定を左右するに足る証拠はない。

しかして、乙第1号証の添付資料2、同資料3の(3)(4)及び同資料4を総合すれば、通常使用権者「日本シャーウッド株式会社」が、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標をその請求に係る指定商品中「理化学機械器具」の範疇に属する商品「接種用定量ループ」について使用していたものというべきである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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