結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31525号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2561626号商標(以下「本件商標」という。)は、「INFOMATIC」の欧文字を書してなり、平成2年10月12日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同5年7月30日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の指定商品中「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」については、その登録は、取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び弁駁を概要次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。
被請求人は、本件商標を、その指定商品中、少なくとも「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」については継続して3年以上日本国内において使用していない。また、本件商標について専用使用権者は存在せず(甲第1号証)、通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。
したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品中の上記商品につき使用されていないものである。
被請求人は、本件商標の使用の証拠として、平成12年6月15日付提出の答弁書において、乙第1号証、同第2号証、同第3号証、同第4号証、同第5号証及び同第7号証を提出し、本件商標が「電子応用機械器具」に属する「自動車用ナビゲーション装置に用いる電子計算機用プログラムを記憶させた記憶媒体」に使用されている旨主張する。
しかしながら、本件商標は、その商標公告公報(甲第2号証)に示されているとおり、「INFOMATIC」の同書・同大の9文字のローマ文字からなる商標である。これに対して、被請求人が使用していると主張する、その提出されたすべての上記証拠に示されている商標は、「xanavi」の特徴的なデザイン文字と、その「n」から、「i」の文字までの上部に配置された「INFORMATICS」の文字からなる商標である。該商標において、「INFORMATICS」の文字は、「xanavi」の文字と比較して極めて小さく、「xanavi」の文字に含まれる形で一体的に構成されている。すなわち、上記各使用商標は、その外観から、容易に「xanavi」と「INFORMATICS」の文字が全体として一体的に結合した結合商標と認識しうるものであって、「INFORMATICS」の文字のみが単独の商標として認識しうる態様で使用されているものでないことは明らかである。とくに、本件商標権者は、「株式会社ザナヴィインフオマティクス」の商号であって、上記各使用商標は全体として、該商標権者の商号商標と認識されるものである。
この点、被請求人は、「予備的主張として、乙第6号証の使用(登録第2672628号)を主張する」と述べているが、まさに、上記各証拠において、被請求人が使用を主張する商標は、上記乙第6号証に示された登録第2672628号商標であって、本件商標でないことは明らかである。
なお、商標法第50条第2項において、被請求人がその登録の取消を免れるために使用を立証しなければならないものは、その取消請求に係る本件商標の使用そのものであって、上記登録第2672628号商標の使用ではないことはいうまでもない。よって、この登録第2672628号商標の使用を主張する上記の予備的と称する主張は、本件商標の取消において、何の法的意味をもち得ないことは明らかである。
さらに詳細に述べれば、叙上のとおり、本件商標は、「INFOMATIC」の文字からのみなる商標である。他方、上記使用にかかる商標は、「xanavi」の文字と「INFORMATICS」の文字との結合商標であって、如上のとおり、一体的商標と認識しうるものであるが、百歩譲って、よしんば、その「INFORMATICS」の文字のみが単独の商標の使用であると認識される場合があったとしても、本件商標「INFOMATIC」と、この「INFORMATICS」の文字とでは、後者は、その中間に「R」の文字、かつ、その末尾に「S」の文字を含むものであって、両者には、この2文字の有無の明らかな相違がある。以上の点においても、上記各使用商標の使用が、本件商標の使用に該当するものではないことは明白である。
以上のとおり、被請求人の提出する各証拠は、本件商標の使用の事実を立証するものではないことは明らかである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を概要次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第7号証を提出した。
被請求人である「ザナヴイ・インフォマテイクス」は、請求対象である本件商標の使用証明として、乙第1号証ないし同第4号証を提出する。乙第1号証及び同第2号証は、被請求人が提供する「カーナビゲーションシステム」のパンフレットである。これらのパンフレットの表紙には、本件商標が表示されている。本件審判請求の対象となっている「電子応用機械器具」には、自動車用ナビゲーション装置に用いる電子計算機用プログラムを記憶させた記憶媒体が含まれるものであるが、乙第1号証及び乙第2号証の各パンフレットには、その提供される幾つもの画面がビジュアル的に載せられており、被請求人のカーナビゲーション用ソフトの優秀性が一目で分かるようになっている。
次に、乙第3号証は、被請求人のホームページ等を印刷したものであるが、XANAVICatalogueには、本件商標が表示されており、その表紙の製品名部分をクリックすると被請求人の製品群が表示され、例えば、その「A×F−D7000」のところをクリックすると被請求人のカーナビゲーションソフトが提供する様々な画面が表示されるが、そこにおいても当然本件商標が表示されている。インターネット時代においては、かかる場合も、当然ながら商標の使用と言えるものである。乙第4号証は、被請求人の会社案内であるが、ここにおいても、乙第1号証ないし同第3号証と同様に、本件商標がカーナビゲーション用ソフトを識別するために使用されている。最後に、被請求人は、本件商標が付されているカーナビゲーションのパッケージの写しを乙第5号証として提出する。
ところで、被請求人は、請求対象の登録商標と連合関係にあった商標登録第2672628号商標「INFOMATICS/XANAVI」を旧商品区分第11類に所有している(乙第6号証)。
被請求人は、予備的主張として、乙第6号証の使用を主張する。被請求人が提出する乙第7号証は、株式会社二ユーズ出版が平成8年1月6日発行の「[ハイパーレプ]最新カーナビパーフエクトガイド」での乙第6号証の使用の事実を証明するものである。
被請求人の使用事実の主張は、商標法附則第10条第2項に該当するものである。被請求人が乙第6号証の商標をその後も使用していることは、乙第1号証等からも明らかである。
(3)以上、本件商標は、本件審判請求日前3年以内に請求対象である「電子応用機械器具」に使用している。
本件商標は、前記のとおり「INFOMATIC」の文字よりなるものであるのに対し、被請求人が使用している旨主張している商標は、別掲に表示のとおりである。そこで、本件商標と使用に係る商標を比較するに、本件商標と使用に係る商標中上段に書された、「INFORMATICS」は、その綴り字を異にしていること明白であって、各々より生ずる称呼において差異を有するばかりでなく、外観上も異にするものであるから、被請求人提出の乙第1号証ないし同第7号証をもって、本件商標の使用を認めることはできない。
しかしながら、被請求人は、本件商標と連合の関係にあった、商標登録第2672628号商標(以下「本件連合商標」という)の使用を主張している。そして、該登録商標と使用に係る商標とは、同一の商標と認められるものである。
ところで、本件審判の請求は、平成11年11月17日になされ、その予告の登録が同11年12月8日になされている。したがって、本件審判については、商標法附則(平成8年法律第68条)第10条における、商標登録の取消しの審判についての経過措置の規定が適用されるものであって、本件審判において、被請求人がこの規定の適用を受けるためには、本件商標を、平成8年12月8日から同9年3月31日までの間に使用していることを証明する必要がある。
そこで、被請求人の提出に係る、乙各号証を検討するに、被請求人は、平成8年1月6日発行の雑誌「『ハイパーレブ』最新カーナビパーフェクトガイド」(乙第7号証)において、商品「カーナビゲーションシステム」の広告・宣伝に、本件商標と同一の商標を使用していることが確認できた。また、1997年10月作成された「カーナビゲーションシステム」に関するカタログ(乙第2号証)において、同じく登録第2672628号の使用が認められる。
してみると、被請求人は、前記使用が必要とされる期間内に本件連合商標を、本件商標及び本件連合商標の両者の指定商品中に含まれる商品「カーナビゲーションシステム」に使用していたものと推定することができ、商品「カーナビゲーションシステム」は、本件審判請求に係る「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」に属する商品と認められる。
そうとすると、被請求人は、本件審判の請求の登録日前3年以内であって、平成9年3月31日までの間に日本国内において、請求に係る指定商品「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」について、本件連合商標の使用をした事実を証明しているものでといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条(平成8年6月12日法律第68号による改正前のもの)第1項の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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