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Trademark Appeal Case

称呼類似と取引実情考慮

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−8440(T2000−8440/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、後記商標目録(1)のとおりの構成よりなり、第30類願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年12月25日登録出願、指定商品は、平成12年3月29日付手続補正書により「和菓子」に補正されたものである。

第2 原査定の引用商標

原査定が本願商標について商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の査定に引用した商標は、以下のとおりである。

商標登録第2483669号商標(以下「引用商標」という。)

商標 後記商標目録(2)のとおり

指定商品 第30類「せんべい」

登録出願日 昭和63年9月19日

設定登録日 平成4年12月25日

第3 請求人の主張の要点

1 請求の趣旨

結論同旨の審決

2 請求の理由

(1)本願商標

本願商標は、毛筆体の「華」と、その右に平仮名の「はな」を小さく表した構成よりなり、「ハナ」の称呼と「華やか」の観念を生ずる。

(2)引用商標

引用商標は、「花」を図案化したものに「せんべい」の文字を重ねて一体に表した構成からなり、「花のようなせんべい」の観念と「ハナセンベイ」の称呼が生ずる。

(2)両商標の比較

本願商標と引用商標は、外観については、前記した構成であるから、両者は区別し得るものである。称呼及び観念については、両商標は、前記した称呼及び観念であるから、「ハナ」と「ハナセンベイ」の称呼及び「華やか」と「花のようなせんべい」の観念において類似しないものである。

したがって、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点においても類似しない商標である。

3 証拠方法

請求人は、甲第1号証ないし甲第51号証を提出した。

第4 当審の判断

1 本願商標と引用商標の類否について検討する。

(1)本願商標は、後記のとおり「華」の漢字を毛筆で肉太に書し、その右に「はな」と小さく振り仮名をしてなるところ、その構成文字に相応して「ハナ」の称呼と「華やか」の観念を生ずる。

他方、引用商標は、後記のとおり「花」の漢字を毛筆で書し、「花」の右下部の線を円弧状に右横に伸ばし、その線上に重なるように「せんべい」の平仮名文字を横書きしてなるところ、その構成中の「せんべい」の文字部分は、本願商標の指定商品「せんべい」を表示したものであって、自他商品の識別機能を果たさない語であるから、「ハナセンベイ」の一連の称呼を生ずるほか、「花」の観念及び「ハナ」の称呼も生ずるものである。

そうすると、両商標は、「ハナ」の称呼を共通にするが、外観上はその構成態様において相違するものであることは明らかであり、観念においては前記したとおり「華やか」「花」の意味合いにおいて印象を異にする商標である。

(2)ところで、請求人の主張の趣旨及び同人提出の証拠(甲第1号証ないし同第48号証)によると、請求人は、京の銘菓店としても広く知られ、同人が創作したミルクやバターを入れ、バニラで風味を付けた欧風和菓子に本願商標を付して、昭和32年より現在に至るまで継続して使用していること、平成12年現在、京都・大阪を中心に17店の直営店と全国にわたる41店の百貨店等で販売していることが認められ、その結果、和菓子を扱う取引者、需要者の間においては、本願商標は広く認識されていた事実が認められる。

(3)したがって、本願商標と引用商標とは、上記(1)で説示したとおり「ハナ」の称呼を共通にするものではあるが、外観及び観念においては相違する非類似のものであり、上記(2)において認定した取引の実情をも併せ考慮すると、全体としては出所について混同を生ずるおそれのない類似しない商標と判断するのが相当である。

2 結語

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取り消すべきものである。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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