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Trademark Appeal Case

欧文字と片仮名称呼の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第31051号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2212298号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和61年9月3日登録出願、「TOFLSEMINAR」の欧文字と「(Total of Foreign Language)」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第26類「印刷物、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年2月23日に設定登録されたものであるが、その後、平成11年10月5日に商標権の存続期間の更新の登録がされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録は、これを取り消すとの審決を求め、請求の理由を次のように述べている。

請求人は、本件商標の使用の有無を調べたところ、過去3年間において本件商標が使用された形跡はない。請求人は、商標「TOEFLSEMINAR」を使用したいので不使用取消審判を請求した。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、請求の理由に対する答弁及び答弁理由補充を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第16号証を提出している。

(1)被請求人は、過去3年間において、本件商標を使用している(乙第1号証ないし乙第4号証)。いずれも、被請求人が、平成10年度の大学受験又は留学部門の予備校生徒募集のために、平成9年12月から平成10年5月迄の間に作成したものである。そこでは、「TOFLSEMINARと表示され、TOFLとは Total of Foreign Languageの略語で、当校の英語を通じて国際人育成に貢献するポリシーを反映しています。」と記載されている。

なお、請求人は、「TOEFL」の商標で印刷物について登録商標を有している(登録第1409962号商標)。また、「TOEFL」は、米国の大学院へ留学する際に必要とされる英語の公開テストであり、日本であれば、英検と類似の機能を有するものと理解されている。従って、「TOEFL」そのもので識別されており、わざわざ「SEMINAR」を付加させる合理的理由はないのではないであろうか。

被請求人は、主として大学受験の予備校としての実績を有しているが、その実績を示す資料として、1999年度の入学案内の抜粋を添付する。なお、そこでも本件商標を使用している(乙第5号証)。

(2)被請求人は、過去3年間において、「書籍」等について本件商標を使用していることを立証するために、平成8年から平成10年迄の間に作成した書籍、その広告物等を提出する。

(1)乙第6号証ないし乙第8号証は、被請求人が平成10年度の冬期講習会用に作成した世界史の予想問題集の表紙であり、講習会受講者に、有料で販売したものであり、さらに、受講者以外の購読希望者に有料で販売したものである。乙第9号証ないし乙第10号証は、被請求人が平成9年度の講習会用に作成した英語に関連する予想問題集の表紙であり、講習会受講者に、有料で販売したものであり、又、受講者以外の購読希望者に有料で販売したものである。

次に、上記の乙第6号証ないし乙第10号証には、いずれも「トフルゼミナール」の商標が記載されており、このトフルゼミナール商標は、被請求人が、本件商標とは別個に所有している登録商標である(登録第2409508号商標)。

ところで、トフルゼミナールは、TOFLSEMINAR をそのまま片仮名の文字表示としたものであって、同一の称呼及び観念を生ずる商標である。従って、商標法第50条1項に基づき登録商標の使用とされる。なお、(Total of Foreign Language)は、TOFLがその頭文字を採用した商標であることを示すものであり、TOFLの片仮名文字がトフルなのであるから、トフルゼミナールをもって当該登録商標の使用と社会通念上同一と認められるものである(商標法第50条第1項)

(3)乙第11号証ないし乙第13号証は、被請求人が、いずれも平成9年3月から平成10年9月にかけて発行した有料の印刷物の表紙及び最終ページであり、「トフルゼミナール」の商標がその表紙に記載されている。

トフルゼミナールは、TOFLSEMINAR を片仮名の文字表示としたものであって、同一の称呼及び観念を生ずる商標である。従って、商標法第50条1項に基づき登録商標の使用とされる。

なお、TOFLは、(Total of Foreign Language)の4つの単語の頭文字を採った略語の商標であることを示すものであり、TOFLを、そのまま片仮名読みした片仮名文字がトフルなのであるから、トフールゼミナールをもって本件商標の使用と社会通念上同一と認められるものである(商標法第50条1項)。

(4)乙第14号証ないし乙第16号証は、被請求人が出版している書籍等の出版案内であり、それらの出版案内は、トフルゼミナール英語叢書シリーズとされ、トフルゼミナールの商標の付されている書籍の広告販売用に、トフルゼミナールの書籍と一体として書籍に差し込まれて販売されるものである。

なお、書籍の表紙に表示されているトフルゼミナール英語教育研究所の「英語教育研究所」 の文字は、被請求人が、トフルゼミナール商標に単に付加したものであり、「英語教育研究所」の文言そのものに特別の称呼、観念が生じるものではなく、トフルゼミナールが商標そのものである。

トフルゼミナールは、TOFLSEMINAR を片仮名の文字表示としたものであって、同一の称呼及び観念を生ずる商標である。従って、商標法第50条1項に基づき登録商標の使用とされる。なお、(Total of Foreign Language)は、TOFLがその頭文字を採用した商標であることを示すものであり、TOFLを片仮名読みした片仮名文字がトフルなのであるから、トフルゼミナールをもって本件商標の使用と社会通念上同一と認められるものである(商標法第50条1項)。

さらに、上記出版案内には、トフルゼミナールは、TOFL(Total of Foreign Language)SEMINARの略語である旨が明確に記載されており、その意味においても、商標法第50条1項に基づく登録商標の使用である。

4 当審の判断

被請求人の提出の乙第14号証の添付2の「GRE実力練成問題集」に差し込まれた「出版案内」によれば、「トフルゼミナールはTOFL(Total Of Foreign Language)SEMINARの略語で、当校の英語を通じての国際人育成に貢献するポリシーを反映したものです。」の表示が認められるものである。

そして、該出版案内には、「英語叢書シリーズ 既刊一覧」、「TOFLE対策必修単語集」、「TOFLE対策完全英文法」の表示がそれぞれ認められるものである。

さらに、該出版案内には、「書籍についてのお問い合わせ・ご注文は」、「テイエス企画(株)」電話番号、郵便番号及び住所と「平成10年」に相当する「1998」の表示がそれぞれ認められ、また、乙第14号証の添付1の「GRE実力練成問題集」の奥付に、「平成10年3月10日」に相当する「発行:1998年3月10日」の表示及び「発行所:テイエス企画(株)」の表示がそれぞれ認められ、該出版案内は、該問題集に差し込まれたものと認め得るものである。

また、請求人は、答弁書及び答弁理由補充に対し、何ら弁駁をしていない。

してみれば、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を書籍について使用しているものと認められるものである。

したがって、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人により、その取消請求に係る指定商品について使用されていたものと認められるものであるから、その登録を商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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