結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第35640号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4227232号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年9月3日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第9類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。),その他の電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成11年1月8日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する商標は、「プラザ」の文字と「PLAZA」の文字を2段に横書きしてなり、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」を指定商品として、平成9年5月30日に登録出願、平成11年3月26日に設定登録された登録第4255626号商標(以下「引用商標」という。)である。
請求人は、結論同旨の審決を求める、と申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第5号証(枝番を含む)を提出している。
1.無効原因
(商標の類似について)
本件商標は、第3文字目はローマ字「a」を図案化したもの、あるいは「@」の一態様と認められる表示(以下「(本件)@」という。)である。
当該部分「(本件)@」は、本件商標の構成よりすれば、以下のような理由によりこれに接する需要者・取引者に「a 」「@」を図案化したもの、あるいは「@」の一態様と直感されるものである。
(1)「a」「@」を図案化したものと認識される点について
第一に、そもそも「(本件)@」は、(ア)全体的なイメージとして丸い形状である点、(イ)中央部に円を有する点、等が口−マ字の中では「a」又は、よく知られた記号の中では「@」に似ているので、これに接する需要者・取引者はこれが「a」、若しくは「@」を図案化したものであると自然と認識する。
口一マ字を図案化して商標として使用する例が極めて多いことについては多言を要さないが、甲第3号証は「世界のマーク・シンボル」からの抜粋であり、ここに「a」を図案化したものが例示されている。
第二に、英単語「plaza」は日本人にとって極めて馴染み深い語であるから、本件商標の構成よりすれば、これに接する需要者・取引者は自然と「plaza」の第3文字目を図案化したものと直感する。
(2)「@」の一態様であると認識される点について
「@」は単価を示す際などに使用される、日本人にとっては馴染み深い記号であるが、英文タイプや一部の欧文フオントで「@」は「(本件)@」(フォント:Courier New)や「(本件)@」(フォント:Courier)と表示される。
したがって、「(本件)@」が「@」の一態様であることを理解する需要者・取引者は本件商標が「pl@za」であることを直ちに理解する。
(3)本件商標から生じる称呼について
以上のとおり、本件商標はこれに接する需要者・取引者に「plaza」或いは「pl@za」と認識されるものであるから、本件商標からは「plaza」或いは「pl@za」に照応して「プラザ」の称呼が生じるものである。
(4)引用商標から生じる称呼及び本件商標と引用商標の類否について
一方、引用商標は、その構成に係る片仮名及び欧文字に照応して自然と「プラザ」の称呼のみが生じるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは「プラザ」の称呼を共通にする、類似の商標である。
(商品の類似について)
本件商標及び引用商標の指定商品は上述の通りであり、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
以上の通りであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第46条第1項第1号により無効とされるべきものである。
2.被請求人の答弁に対する弁駁
被請求人は本件商標構成中の中央に存する部分「(本件)@」は何ら特定の称呼及び観念を想起せしめることはない、単なる幾何図形である旨、また、本件商標は該図形部分とローマ字とを一体不可分の態様に構成してなる、請求人の創作にかかる商標であって、本件商標からは特定の称呼及び観念は生じない旨主張している。
しかしながら、請求人が本件審判請求書中において述べた通り、(イ)全体的なイメージとして丸い形状である点、(口)中央部に円を有する点、等がローマ字の中では「a」又よく知られた記号の中では「@」に似ていること、(ハ)英単語の「plaza」は日本人にとって極めて馴染み深い語であること、(二)「@」は英文タイプや一部の欧文フオント(書体)で「@」は「(本件)@」(フオント:Courier New)や「(本件)@」(フォント:Courier)と表示されること、等からも、当該部分は口一マ字「a」を図案化したもの、あるいは「@」の一態様と認められ、本件商標に接する需要者・取引者はこれを「a」「@」を図案化したもの、ある「@」の一態様と直感するものであること明らかである。
これに対し、被請求人は、「(本件)@」が「@」のフオントの一態様である点については全くふれることなく、かつ又何ら具体的な理由を挙げて反論せず、ただ「単なる幾何図形である」と述べるのみで何ら答弁をなしていない。
被請求人は、請求人の申立は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第8号証を提出している。
(1)先ず、請求人の申し立ての趣旨は、本件商標構成中の中央に存する部分を、「a」と理解し、これを前提として、これから生ずる称呼をもって、引用商標との類否を主張しているものである。
この点について、被請求人は、本件商標の該中央部分は、何ら特定の称呼及び観念を想起せしめることのない、単なる幾何図形であり、該図形部分と口一マ字とを一体不可分の態様に構成してなる、請求人の創作に係る商標であって、本件商標からは、特定の称呼及び観念は、何ら生じないものであるといわざるを得ない。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼及び観念について比較すべくもないところである。
(2)被請求人の上記主張理由の正当性を立証すべ〈、本件事案と同じく、商標構成中の図形部分の称呼を争点とする、特許庁における過去の審決例を挙げる。(乙第1号証ないし同第8号証)
(3)また、請求人は、インターネットにおける特許庁ホームページ「商標出願・登録情報」による本件商標の検索打ち出しを挙げ、本件商標の[商標(検索用)]の欄には「§Plaza」とあるし、特許庁公開データに基づく、本件商標のブランデー照会資料では、「称呼」の欄に「プラザ」とあることから、本件商標からは「プラザ」の称呼が認定されていることが認められると申し立て、申第1号証の1及び同第1号証の2を提出しているが、これらは特許庁が、自己のコンピュータへ、将来「ノイズ」となるおそれがあることを承知の上、可能な限り最大限のデータとして入力したものであって、これをもって、商標の称呼の認定をしたものでは、決してないものである。
というよりは、特許庁の担当審査官は、本件商標の審査に当たり、引用商標の存在を知りながら、尚、本件商標からは、特定の称呼及び観念を生ずることがないものと認定し、本件商標をストレートで登録したものであることが、窺い知ることができるものである。
(4)更に、本件商標と引用商標の外観については、一見直ちに区別し得る相当顕著なる差異を有しているものであるから、両者は、対比観察においては、もとよりのこと、たとえ、両者を時と処とを異にして、所謂、離隔的に観察したとしても、これらに接する看者をして、彼此の外観を決して見誤らせるおそれの全くない、別異の外観であること明らかであるばかりでなく、請求人においても、この点については、争いのないところである。
(5)してみれば、本件商標は引用商標と外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、互いに決して相紛れるおそれの全くない、非類似の商標であるから、たとえ、両者の指定商品が、互いに相抵触しているところがあるとしても、結局、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるとはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第第46条第1項第1号の規定により無効とされるべきものではない。
本件商標は、別掲に示すとおりの構成よりなるところ、その商標全体は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、明瞭に「PI」と「za」の欧文字が書されていることにより、これに接する看者は、これらに挟まれた中央の表示も欧文字の一種と認識し、そのうえで、「plaza」の語が成語として一般に知られていることから、これが、「a」又は「@」の飾り文字であると容易に把握し、認識するとみるのが相当である。
そうとすると、本件商標は、「Plaza」の文字の中央の「a」の文字を図案化した構成よりなるといえるものであって、その構成文宇に相応して、「プラザ」の称呼及び外来語としても一般に知られている「広場、市場」の観念を生ずるといえるものである。
この点について、被請求人は、本件商標の該中央部分は何ら特定の称呼及び観念を想起することのない単なる幾何図形である旨主張している。
しかしながら、一般に前後に明瞭な欧文字が表示されている場合には、これに接する看者は、先ず、前後の文字綴りを含め全体を読もう(称呼しよう)とするものであり、かつ、それらの文字よりなる単語(綴り字)が想起されるとき、又は存在するとき等は、なおのことこのような思考過程を踏むとするのがごく自然であって、本件商標より称呼を生ずるものではないとし、そのうえで本件商標と引用商標とが非類似のものであるとする被請求人の主張は、認めることはできない。
これに対し、引用商標からは「プラザ」の称呼、「広場、市場」の観念が生ずるものである。
また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一、または類似するものである
してみれば、本件商標と引用商標は、その外観において多少異なるところがあるとしても、「プラザ」(広場、市場)の称呼及び観念を共通にする類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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