Trademark Appeal Case
エコボトルの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−1478(T2001−1478/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「エコボトル」の片仮名文字を標準文字をもって書してなり、願書記載の第20類及び第21類に属する商品を指定商品として、平成12年2月22日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同12年10月10日付け手続補正書において、第20類「プラスチック製・木製・竹製の瓶状の包装用容器」及び第21類「瓶状の化粧用具」に補正されたものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、自然環境に配慮した瓶の意味を有する『エコボトル』の文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないから、これを本願指定商品中、『プラスチック製・木製・竹製の瓶』に使用しても、該商品が自然環境に配慮した瓶であることを認識するにすぎず、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」との理由をもって、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、上記に示したとおり、「エコボトル」の文字を書してなるものである。
ところで、当審において職権による証拠調べをしたところ、当該「エコボトル」の文字が商品の品質等を表示するものとして、業界紙をはじめとする各種新聞に、次のような紹介記事とともに掲載されていることが認められる。
(1)1999年6月19日付け朝日新聞東京地方版の記事によれば、「味も瓶も健康的に サッポロビール、ワインにエコボトル採用」の見出しの下、「サッポロビール(本社・東京)は、色の区別をしていないカレット(ガラス破片)だけで作った『エコロジーボトル(エコボトル)』を、新発売のワインに使い始めた。・・・同社がエコボトルをワインに採用したのは初めて。」と掲載されていることが認められる。
(2)2000年7月27日付け読売新聞大阪朝刊の記事によれば、「清酒にエコボトル 宝酒造、色付きガラス再利用 大手メーカー初」の見出しの下、「・・・これまで再利用が難しいとされてきた色付きガラス片(カレット)で作った『エコロジーボトル』に順次切り替えていく・・・同社広報部は『エコロジーボトル』を清酒瓶に採用するのは、大手清酒メーカーでは初めて。・・・同社は環境保護の観点から、ガラスの再利用率を高めようとエコロジーボトルを採用することにした。」と掲載されていることが認められる。
(3)1999年4月7日付け日本食糧新聞の記事によれば、「酒類容器等に関する協議会、リサイクル推進方策まとまる」の見出しの下、「・・・古びんの積極的使用や新たなリターナブルびん導入のための研究会設置などを指摘。ワンウエイびんについては、エコロジーボトルの積極的使用やボトラーと製びんメーカーとの間で・・・(イ)エコボトルの積極的使用。」と掲載されていることが認められる。
また、本願商標を構成する「エコボトル」の文字が商品の品質等を表示するものとして、インターネットのホームページ上に前記文字が画像とともに掲載・公開されていることが認められ、例えば次に示すようなものがある。
(4)「エコボトル」(www4.ocn.ne.jp/ ̄meijisbt/ecobt.htm)
「人と地球にやさしいエコボトルです。」
(5)「協会ニュース」(www.glassbottle.org/JG−5d.html)
「エコボトルの生産推進」「エコボトルは込み(混色)カレットを100%使用したガラスびん・・・」
(6)「広島パック2000出品要領」(www.nippo.co.jp/hiro20yo.htm)
「[出品対象]・・・、エコボトル、フスマ・オカラ生緩衝材(容器)、再生プラスチック使用容器、・・・」
以上を総合すると、ガラスびん及びガラス製飲料用容器を取り扱う業界においては、「エコボトル」の語が、リサイクル可能な透明びんや「色びん」カレットを含む再生原料でできたガラスびんを指称する語である「エコロジーボトル」と同義語として普通に使用されているというべきものであって、本願商標を構成する「エコボトル」の文字も、そのような意味合いに理解されるに止まるものとするのが相当である。
そうすると、本願商標は、その指定商品中の「クリーム入れ(びん)、香水噴霧器(びん)、化粧用具セット(びん)」が上記「エコボトル」と密接な関係を有することから、これを前記商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「環境保護の観点にたったリサイクル可能なびん(容器)」ほどの意味合いを認識するに止まり、単に商品の品質を表示したものと把握し、理解するとみるのが相当である。また、これをリサイクルのびん(容器)以外の商品について使用した場合には、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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