1 本願商標
本願商標は、「CARTAREX」の文字を横書きしてなり、平成10年7月22日に登録出願、その指定商品については、出願当初に第1類「紙・厚紙・不織布の製造に使用される化学品,その他の化学品」とされていたが、その後、平成11年9月27日付け手続補正書をもって「蛍光抑制剤,その他の化学品」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1783634号商標は、「カクタレックス」の文字を横書きしてなり、昭和58年6月9日に登録出願、第1類「化学品」を指定商品として昭和60年6月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第1814468号商標は、「CACTAREX」の文字を横書きしてなり、昭和58年6月10日に登録出願、第1類「化学品」を指定商品として昭和60年10月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。(以下、これらをあわせて「引用商標」という。)
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「CARTAREX」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「カルタレックス」又は「カータレックス」の称呼を生ずるものと認められる。
一方、引用商標は、上記のとおり「カクタレックス」又は「CACTAREX」の文字よりなるところ、それぞれの構成文字に相応して「カクタレックス」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本願商標の称呼と引用商標の称呼を比較するに、最初に、「カルタレックス」の称呼と「カクタレックス」の称呼では、2番目の音において「ル」の音と「ク」の音の差異があるところ、該差異音は、「ル」の音が舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音〔r〕と母音との結合であるのに対し、「ク」の音が後舌面を軟口蓋に接し破裂させて発する無声子音〔k〕と母音との結合であり、その音質が大きく異なるものであるから、該差異音が称呼全体に与える影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼するときも、十分に聴別し得るものと認められる。
次に、「カータレックス」の称呼と「カクタレックス」の称呼では、2番目の音において「カ」の音に続く長音と「ク」の音の差異があるところ、該長音は、前音である「カ」の音の母音〔a〕を長く引いて残す音であり、一方の「ク」の音とは明らかに相違するものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときも、語感語調が異なり、やはり、十分に聴別し得るものと認められる。
そうすると、本願商標と引用商標は、称呼において相紛れるおそれがあるということはできない。
また、両商標は、前記の構成よりみて外観、観念においても相紛れるおそれがあるということはできない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。