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Trademark Appeal Case

商標の類否と指定商品

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2000−35597(T2000−35597/J3)
審判種別無効
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4265844号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4265844号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年4月17日に登録出願、後掲に示すとおりの構成よりなり、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気ブザー」を指定商品として、平成11年4月23日に設定の登録がされたものである。

2 引用商標

請求人が本件商標の無効を述べる理由に引用する登録商標(以下、「引用各商標」という。)は、以下の(1)ないし(4)に示すとおりである。

(1)平成2年10月30日に登録出願、商標の構成を「SMART」とし、指定商品を第11類「電気機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く),電気材料」として、平成11年7月2日に設定の登録がされた登録第2724332号商標。

(2)平成7年7月5日に登録出願、商標の構成を二段併記した「スマート」と「SMART」とし、指定商品を第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,ロケット,遊園地用機械器具,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機、電気掃除機、電気ブザー,事故防護用手袋,消防車,消防艇,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極、溶接マスク,ガソリンステーンョン用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,犬笛、家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム、潜水用機械器具」として、平成12年1月28日に設定の登録がされた登録第4356623号商標を原登録商標とし、その後、原商標権について分割移転登録があった結果、その指定商品から「消防車,自動車用シガーライター」を除く旨の登録がされた登録第4356623号の1商標。

(3)平成8年10月3日に登録出願、商標の構成を「S・M・A・R・T」とし、指定商品を第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ、その他の電子応用機械器具及びその部品,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機、電気掃除機、電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,事故防護用手袋,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,ガソリンスプーンョン用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,潜水用機械器具,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器」として、平成12年1月28日に設定の登録がされた登録第4356630号商標。

(4)平成8年11月20日に登録出願、商標の構成を二段併記した「SMART」と「スマート」とし、指定商品を第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,加工ガラス(建築用のものを除く。)、救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ、その他の電子応用機械器具及びその部品,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機、電気掃除機、電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,潜水用機械器具,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器」を指定商品として、平成12年1月28日に設定の登録がされた登録第4356634号商標を原登録商標とし、その後、原商標権について分割移転登録があった結果、その指定商品から「消防車,自動車用シガーライター」を除く旨の登録がされた登録第4356634号の1商標。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求める、と申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第7号証を提出している。

本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第46条第1項第1号により無効にすべきものである。

(1)引用各商標は、本件商標の先出願に係るものであり、本件商標と引用各商標とは類似し、その指定商品も「配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気ブザー」について類似する。

(2)引用各商標は、上記の構成よりなるところ、その態様から、それぞれ「スマート」の自然的称呼を生じるものである。

(3)本件商標は、片仮名文字と記号とで一連に「スマートI/O」と書してなるところ、請求人が「スマート/smart」(商願平11-26774号)を出願した際に本件商標を引用され拒絶査定を受けている(甲第6号証)。また、請求人が「マルチカードスマート」(商願平11-110896号)を出願した際も同様に称呼上も類似すると判断されている(甲第7号証)。

(4)以上の通り、本件商標からは「スマート」の称呼をも生じるものであり、引用各商標から生じる称呼「スマート」とは称呼上も類似するものである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。と答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第10号証を提出している。

引用各商標のいずれもが本件商標よりも先願である点については争わないが、本件商標と引用各商標の類似性については、以下に述べる理由により、承服しかねるものである。

(1)本件商標については、出願の審査時において、商標登録423714号の1(乙第5号証)、商標登録2499550号(乙第6号証)、商標登録2573153号(乙第7号証)、商標登録2639293号(乙第8号証)、商標登録3128863号(乙第9号証)、商標登録4044136号(乙第10号証)、の登録商標との類似を理由に拒絶理由通知を受けている(乙第2号証)。この拒絶理由通知に対して、被請求人は意見書及び手続補正書(乙第3号証)を提出しており、その内容としては、商標登録第2573153号以外の引用商標については、手続補正書によって指定商品を減縮し、類似又は同一の関係を解消しており、商標登録第2573153号については、意見書において、商標登録第2573153号が一連に認識されて「ハイスマート」という称呼が生じる一方、本件商標についても、一連に認識され「スマートアイオウ」と称呼され、称呼上も、外観上、観念上も類似しない旨を主張している。これに対して、平成11年3月19日付で、登録査定の謄本を受けたものであり(乙第4号証)、被請求人が当該意見書(乙第3号証)にて行なった、『一連に認識されて「スマートアイオウ」と称呼される』との主張が認められたものと思料する。

(2)これに対して、請求人の引用各商標は、それぞれ、「SMART」、「スマート/SMART」、「S・M・A・R・T」、「SMART/スマート」であり、これらからは「スマートアイオウ」との称呼は生じず、本件商標が一連に認識されることから、外観や観念も異なると考えられ、本件商標とは同一又は類似といった関係にはないものと思料する。

それゆえ、本件商標は商標法第4条第1項第11号には該当せず、審判の請求は成り立たないものと思料する。

5 当審の判断

(1)本件商標は、後掲に示すとおり「スマートI/O」と表されてなるところ、これを構成する「スマート」と「I/O」の構成各部分は、片仮名文字とスラッシュ記号を介したアルファベット文字とするものであって、両文字部分はその文字態様が異なるから視覚上自ずと分離して看取し得るものであり、また、構成中前半の「スマート」の文字(語)は、広辞苑によれば「からだつきや物の形が細くすらりとして恰好がよいさま、身なりや動作などが洗練されて粋なさま」との語義、すなわち、一般の世人において「かっこがいい、しゃれた等」の意味合いをもってよく知られ親しまれた語といえるものであり、同後半の「I/O」の部分は、特定の事物、事象ないしは略語を想起し得ず、全体として特定の意味合いの熟語的文字(語)とは認識し得ないものであるから、意味上においては、これらを常に一体のものとして把握しなければならないような事情は存しない。

さらに、これら文字(記号を含む。)を全体として称呼した場合はやや冗長に亘るといえるものである。

そして、各種商品の取引分野においては、アルファベット文字の1字ないし2字よりなる標章又はこれら文字に数字を組み合わせた標章、さらには、これらをハイフンやスラッシュ記号で結合した標章等が商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として商取引上普通に使用されているのが実情である。

そうすると、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は前記事情よりして、構成中の「スマート」の文字部分をその識別機能を果たす部分と捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないものというべきである。

してみれば、本件商標は、構成文字全体として「スマートアイオウ」の称呼を生ずるほか、「スマート」の文字部分より単に、「スマート」(かっこがいい、しゃれた等)の称呼、観念をも生ずるものと判断するのが相当である。

(2)これに対して、引用各商標は、それぞれ上記のとおり「SMART」、「スマート」ないし「S・M・A・R・T」の各文字よりなるものであるから、それぞれの構成文字に相応していずれの場合も「スマート」(かっこがいい、しゃれた等)の称呼、観念を生ずるものである。

(3)そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、両者は、「スマート」(かっこがいい、しゃれた等)の称呼、観念を共通にする相紛らわしい類似の商標といわざるを得ない。また、両者はその指定商品をそれぞれ上記のとおりとするものであって、本件商標は引用各商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものと認められる。

そして、本件商標に係る商標登録出願は、引用各商標の登録出願より後にされたものであり、かつ、その登録は引用各商標の登録前であること前記のとおりである。

してみれば、本件商標の登録は、商標法第8条第1項の規定に違反してされたものといわざるを得ない。

なお、請求人は、商標法第4条第1項第11号該当を理由に本件商標の無効を述べているが、その主張の全趣旨よりみて適用条項は同法第8条第1項該当の誤りというべきところ、被請求人は、これについて敢えて争わず、また、当事者双方の主張の論点よりみて、本件審判の請求が上記法条の規定違反にあったとみて差し支えないものと判断し、審決した。

したがって、本件商標の登録は、商標法第46条第1項により、無効とすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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