Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成6年審判第1719号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙(1)に表示したとおりの構成よりなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、平成3年7月15日登録出願されたものである。
2 引用の登録商標
当審が、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして、新たに本願拒絶の理由に引用した登録第2252549号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙(2)に表示したとおりの構成よりなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、昭和61年7月28日登録出願、平成2年7月30日登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、別紙(1)に示すとおり、巻き貝を描いた図形と、その巻き貝の上部開口部にデザイン化した「SOUND」の文字、さらには巻き貝の上に金色で大きく「ART」の文字を書してなるものであるが、このうち「SOUND」の文字は「音、音響」を意味する英語として一般によく知られているところであり、これがデザイン化されて巻き貝の口の部分に配されていることから、恰もそこから音が流れ出ているかのように表現したものとみられ、巻き貝の図形内に組み込まれこれと同化した一体のものとして把握されるのに対し、「ART」の文字は巻き貝の図の上面に普通の書体で大きく、かつ、金色で書してなることから、巻き貝の図形を背景に該「ART」の文字が浮き出て顕著に印象づけられるものであって、視覚上分離され独立して認識されるばかりでなく、語義上も「芸術、美術」を意味する英語として一般によく知られているとはいうものの、他の構成部分との結び付きは希薄なものである。
それ故、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中顕著に印象づけられる「ART」の文字に着目し、該文字部分をもって取引にあたる場合も決して少なくないものといわなければならない。
そうとすれば、本願商標からは、該「ART」の文字部分に相応して「アート」(芸術、美術)の称呼、観念を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、別紙(2)に示すとおり、ギリシャ文字のαの字形に似た図形(以下「α字様の図形」という。)を冒頭に配し、続いて「ART」の文字を書してなるところ、「ART」の文字は、上述のとおり「芸術、美術」を意味する英語として一般によく知られているものであり、これがα字様の図形とその大きさを明らかに異にして視覚上当該図形部分と分離して認識されるうえに、観念上の結び付きもないことから、それ自体独立して看者の認識の対象になり得るものであって、該商標に接する取引者、需要者は、該「ART」の文字部分をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと認められる。
そうとすれば、引用商標もまた「ART」の文字に相応して「アート」(芸術、美術)の称呼、観念を生ずるものといわなければならない。
また、両商標は、ともに、それぞれの構成中の「ART」の文字部分をもって取引にあたる場合があると認められること上述のとおりであるから、取引者、需要者が時と処を異にしてこれらに接する場合には、当該構成文字の綴りを共通にする点で外観上近似した印象、連想等を生じさせるおそれがあることも否定できない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「アート」(芸術、美術)の称呼、観念を共通にし、外観上もある程度近似した印象を与えるものであって、全体として類似する商標というべきであり、かつ、その指定商品も同一または類似するものであるから、結局、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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