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Trademark Appeal Case

ノータッチの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第6272号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ノータッチ」の文字を横書きしてなり、平成8年6月6日に登録出願、その指定商品については、平成9年12月11日付けをもって手続補正書が提出された後に、再度、当審において、平成10年4月22日付けをもって手続補正書が提出され、第9類「理化学機械器具,電池,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,救命用具,レコード,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,保安用ヘルメット,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,計算尺,潜水用機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,メトロノーム」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ノータッチ』と書してなるものであるが、現在指定商品の中には、『リモート操作によって機器本体に直接触れなくても作動可能な機器(機能)』『音声認識による制御により機器本体に直接触れなくても作動可能機器(機能)』等が存することよりすれば、本願商標をその指定商品に使用しても『直接(機器に)触れないでも作動ないし調節等を自動的に操作出来る機器(機能)』を想起させるにとどまるものである。したがって、本願商標は、商品の品質(機能)を表示するものと認められるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記機能を具備しない商品に使用するときは商品の品質(機能)の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「触れないこと」を意味する語として親しまれている「ノータッチ」の文字を書してなるものである。

ところで、各種機械器具の分野においては、自動化等を進め、手を触れることなく作動、稼働又は機能する商品の開発が行われているところ、それらの分野において、「ノータッチ」の文字をみてみるに、例えば、1998年5月30日の日経流通新聞には、「ノータッチ全自動の手指洗浄消毒器―サラヤ(店頭機器ニューフェース)」の見出しの下に、「ノータッチ全自動の手指洗浄消毒器」及び「蛇口は三つ。向かって左側がせっけん液、まん中が水道水、右側が消毒液の蛇口。センサーにより、下に手をかざすだけで作動する。」と、1998年7月7日の東京新聞(朝刊)には、「“洗うトイレ”温水洗浄便座 家庭へ急速に広がる 清潔志向反映『3軒に1軒』 “おしりのトラブル”にも効果 メーカー 残る課題は『乾燥機能』」の見出しの下に、「各メーカーは〜自動的にふたが開閉するノータッチ型、節電タイプ、お年寄りなどが立ち上がりやすく便座が起きるものなど、多機能化の方向だ。」と、1997年7月7日の産経新聞(東京朝刊)には、「【体験ワイド】テレホン・バンキング 都銀2行先行導入」の見出しの下に、「パソコン端末がずらりと並ぶオフィスで、オペレーターが電話の対応に汗を流していた。身元確認までは完全機械化され、オペレーターはノータッチ。」と記載されている。同じく、インターネットのホームページにも、例えば、「http://www.coilmaster.co.jp/new_prod/css.htm」のホームページには、「インライン対応スプリング荷重検査選別装置<CSステーション>」の見出しの下に、「スプリング加工後行程での整列処理に対応するインライン対応検査〜自動組込みへとノータッチによる行程の為精度維持・コストダウンに貢献できます。」と、「http://www.isekyu−jp.cnm/medical/news19/news19.htm」のホームページには、「フルオートノータッチの薬液供給システム サラヤ株式会社」の見出しの下に、「フルオート・ノータッチ 手を触れなくても、センサーが感知して毎回清潔な石けん液または消毒液を吐出・噴射します。」と、「http://www.christ.co.jp/shopping/otto/otto.html」のホームページには、「センサーが蛇口の自動給水、給止」の見出しの下に、「センサー検知で、手を触れずに蛇口の水を出したり、止めたりできるノータッチ給水栓。」と記載されている。同じく、公開実用新案公報にも、例えば、昭和61年実用新案公開第178342号には、考案の名称に「ノータッチで開閉するハミガキのキャップ」と、また、その考案の詳細な説明に「この考案はハミガキのチュウブのキャップをノータッチで開閉させるものである〜」と、昭和59年実用新案公開第151815号には、自動車の「サンバイザ」に関する考案の詳細な説明に「たとえ太陽に対する自動車の走行方向が変化しても、運転者はサンバイザに一切ノータッチで運転することができる。」と記載されている。さらに、本願の補正後の指定商品に関する分野をみた場合においても、例えば、本願は「コンタクトレンズ」や「コンタクトレンズ用容器」を指定商品中に含んでなるが、「http://www.ophtecs.co.jp/CSFR_01.htm」のホームページには、「H2O2のパワーでクリアなレンズ」、「ソフトコンタクトレンズ用洗浄・消毒システム」及び「Bioclen Chemsept FR」の見出しの下に、「こすり洗い不要でレンズにノータッチ! ケムセプトFRはレンズをはずしてから、装用までレンズにノータッチ。洗浄・消毒・中和のすべてをレンズケースの中ですませてしまうため、レンズに触れる必要がありません。」と、また、本願は「理化学機械器具」を指定商品中に含んでなるが、平成2年実用新案公開第113999号の公開実用新案公報には、「植物組織培養用容器」に関する考案の詳細な説明に「培養容器からの培養苗の取り出し操作を植物体にノータッチでかつ全量を一括して行えることを見出し、本考案を完成した。」と記載されている。

そして、これらの記載を総合的に勘案するならば、「ノータッチ」の文字は、本願の指定商品と関係する分野を含む種々の機械器具の分野において「触れないで操作できる」を意味する語として普通に使用されていることが認められる。

してみれば、本願商標を、その指定商品中、例えば、上述のレンズに触れることなく洗浄・消毒・中和を行えるレンズケースや、培養容器から手を触れずに培養苗を取り出せる植物組織培養用容器など、前記意に照応する商品に使用したときは、取引者、需要者をして、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、それをもってしては、自他商品の識別標識としては認識しないとみるのが相当であり、また、前記以外の商品(すなわち、手を触れて操作せざるを得ないもの)に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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