Trademark Appeal Case
要部抽出と商品関連性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−5386(T2000−5386/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「POLAROME」の文字を横書きしてなり、第3類「植物性天然香料,合成香料,調合香料,その他の香料類,バスオイル,その他の化粧品」を指定商品として、1997年9月9日付けでアメリカ合衆国に商標登録出願した出願をもとにパリ条約による優先権主張をして平成9年10月31日登録出願、その後、平成11年4月9日付け手続補正書により、指定商品を、「工業用植物性天然香料,工業用合成香料,工業用調合香料,その他の工業用香料類」と減縮補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、『本願商標は、その構成中に、静岡県静岡市弥生町所在のせっけん類,香料類,化粧品等のメーカーである「ポーラ化成工業株式会社」が該商品に使用して著名な商標である「POLA」の文字を有してなるものであるから、これをその指定商品について使用するときは、あたかも前記会社の製造販売に係わり、あるいは何等かの業務に関係ある商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。』旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「POLAROME」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の前半の「POLA」の文字部分は、静岡市水落町2番23号所在の「有限会社忍総業」及び静岡市弥生町6番48号所在の「ポーラ化成工業株式会社」が、その業務に係る取扱い商品「化粧品」等について長年に亘り使用し、継続して広告・宣伝に努めてきた結果、本願商標の出願日前より、既に我が国において広く知られた、著名な商標「POLA」と認め得るものである(原査定において、『静岡県静岡市弥生町所在のせっけん類,香料類,化粧品等のメーカーである「ポーラ化成工業株式会社」のみが使用して著名な商標である「POLA」の文字を有してなるものである』は、誤りである。)。
そうすると、本願商標は、前記した構成のとおりであって、前半の「POLA」の文字部分が、前記会社の著名な商標を含むものである。
また、その構成中の後半の「ROME」の文字部分は、イタリア国の首都である「ローマ」を表してなるものと認められる。
この点について、請求人は、
(1)本願商標は、ロ−マ字三文字の造語「POL」と芳香を意味する五文字の単語「AROME」との組合せで構成され、「ポールアローム」と発音されるものであり、四文字の引用商標「POLA」(ポーラ)とは観念、呼称および外観のすべての点において異なる商標である。原査定は、この「POL」と「AROME」との組合せの中で文字「POLA」が注目を引くと判断しているが、「アロマセラピー」などの普通名詞の例にみられるとおり、本願商標では「AROME」が主要構成部分であり、原査定の上記判断は失当である旨主張する。
しかし、「アロマセラピー」の英語「aromatherapy」は、「芳香」の意のある「aroma」と「療法」の意のある「therapy」の合成語(一柳みどり編集人「現代用語の基礎知識」株式会社自由国民社、2001年1月1日発行,事典編集部編集「朝日現代用語2001 知恵蔵」朝日新聞社、2001年1月1日発行、p.1030 「アロマコロジー」の項)であるところ、「芳香」の意のある語は、「aroma」であり、請求人の主張する「AROME」とは、その綴りが相違するばかりでなく、該文字部分より「芳香」の意味合いを理解することはできないから、請求人の主張は、採用することができない。
(2)本願商標の指定商品は、化粧品、家庭用洗剤、清浄剤、食品など一般大衆消費者向け諸製品でなく、これら消費者向け諸製品の製造業者、またはそれら製造業者を顧客とする香料調合業者に原料として供給される「工業用植物性天然香料,工業用合成香料,工業用調合香料,その他の工業用香料類」であって、一般大衆消費者向け製品だけを指定商品とする引用商標と全く異なる商品であるから、商品の混同のおそれはない旨主張する。
しかし、本願指定商品である「工業用香料類」の中には「化粧品」の原材料となる香料も含まれている観点からすれば、「工業用香料類」と「化粧品」の両者は、密接な関連性を有しているものというべきであって、両商標の指定商品について混同のおそれを否定することはできないから、請求人の主張は、採用することができない。
してみれば、本願商標は、上記した事情や近時、企業経営の多角・系列化が盛んに行われ、様々な商品が同一・系列企業によって製造・販売等されている実情を考慮すると、これをその指定商品に使用するときには、恰も前記「有限会社忍総業」及び「ポーラ化成工業株式会社」、又はそれらと何等かの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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