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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「濁音半濁音の称呼類似」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第6220号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第6220号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」
争点(論点)
濁音半濁音の称呼類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第6220号・不服)は、本件商標と引用商標「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「濁音半濁音の称呼類似」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、昭和54年10月11日に登録出願された平成1年商標登録願117541号を原登録出願とする、商標法第10条第1項の規定に基づく商標登録出願である。

そして、本願は、商標の構成を別紙(1)に示すものとし、指定商品を第1類「化学品、薬剤」として、平成7年11月6日に登録出願されたものであるが、本出願と同時提出を求められる原出願に対する指定商品の補正書が提出されていないため、結果として、本願は正規の分割出願とは認められず、その出願日についての遡及効果は生じていない。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1560179号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙(2)に表示したとおりの構成よりなり、昭和51年7月23日登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、同58年1月28日に設定登録され、その後、平成5年6月29日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成別紙(1)に示すとおり、「Culbac」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字(語)は、特定の称呼及び観念を生じさせない造語と認められるものであるから、かかる場合、我が国で最も一般に親しまれている英語風の読み方をもって、例えば、「文化、教養」等を意味する「culture」が「カルチャー」と読まれ、また、「崇拝」等を意味する「cult」が「カルト」と読まれる例に徴すれば、これを英語風に「カルバック」と読み、その称呼をもって取引に資するとみるのが自然である。

したがって、本願商標は、その構成文字より「カルバック」の称呼を生ずるものと認められる。

他方、引用商標は、その構成別紙(2)に示すとおり、「CALPAQUE」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字(語)は、特定の称呼及び観念を生じさせない造語を表したものと認められる。そして、前記同様に、我が国で最も一般に親しまれている英語風の読み方をもって、例えば、「小切手」を意味する「cheque」が「チェック」と読まれ、また、「技術」等を意味する「technique」が「テクニーク」又は「テクニック」と読まれ、さらには、「旧式な」等を意味する「antique」が「アンティーク」又は「アンティック」と読まれる例に徴すれば、これを英語風に「カルパック」と読み、その称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないものと認め得るものである。

そうとすると、引用商標は、その構成文字より 「カルパック」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

そこで、本願商標より生ずる「カルバック」の称呼と引用商標より生ずる「カルパック」の称呼とを比較するに、両称呼は、「カ」、「ル」、「ッ」、「ク」の音の構成・配列を同じくし、第3音において「バ」と「パ」の音に差異を有するものであるが、該差異音の「バ」と「パ」の音にしても、元々「ハ」の音の濁音と半濁音という近接した関係にある音であり、かつ、称呼の識別上、明瞭に聴取し難い中間に位置するものであって、この差異が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいということはできないから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれのあるものといわざるを得ない。

そして、本願の指定商品である「化学品」、「薬剤」等を取扱う取引者、需要者間においては、電話等口頭による商取引も普通一般に行われるところであって、商標の呈する外観又は観念のみにより取引に当たるとする特段の事情は見出し難い。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼において互いに紛れ易く、このほか、外観及び観念の点を考慮するとしても、前記事情に照らし、なお両商標は類似のものと判断するのが相当である。そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものと認められる。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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