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Trademark Appeal Case

POLO商標の混同可能性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成4年審判第24594号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、その構成別紙に示すとおり「POLOCROCUS CLUB」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く。),布製身回品(他の類に属するものを除く。),寝具類(寝台を除く。)」を指定商品として、平成3年4月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、その構成中に米国の服飾メーカーであるポロバイラルフローレン社が同社の商品に使用して世界的に著名な商標「POLO」を有してなるものであるから、このような商標を出願人がその指定商品について使用するときは、恰も上記会社と何等かの関係を有する商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」と認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「POLO」を含むポロ商標の著名性について

株式会社講談社昭和53年7月20日発行の「男の一流品大図鑑」及びサンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。

ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)は、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」(現在の「ザ ポロ/ローレン カンパニー リミテッド パートナーシップ」の前身,以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞、「コテイ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。

我が国において、ラルフ・ローレンの名前は、服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「POLO」の文字とともに、「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技者の図形の各商標(以下、これらを一括して「ポロ商標」という。)が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。

そして、株式会社洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ」の項及びボイス情報株式会社昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。

また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、株式会社スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、株式会社講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、株式会社チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図’81年版」(昭和55年11月発行)、「世界の一流品大図鑑’80年版」(昭和55年6月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’S CLUB 1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月発行)、前出「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、株式会社講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」に、「POLO」、「Polo」、「ポロ」、「ポロ(アメリカ)」、[ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」、等の商標の下に紹介されていることが認められる。

なお、ポロ社又はラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」、「Po1o」の商標について、上記認定とほぼ同様に認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡)がある。

以上、認定の事実を総合し、かつ、上記判決の趣旨も併せ考慮するに、ポロ商標は、我が国においては、遅くても昭和55年頃にはラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして、衣料品、靴及びかばん類等のいわゆるファッション関連の商品分野の取引者、需要者の間において広く認識されていたものと認められ、その状態は現在もなお継続しているというのが相当である。そして、他にこの認定を覆すに足りる証拠はない。

(2)商品の出所の混同可能性について

本願商標は、その構成別紙に示すとおり「POLOCROCUS CLUB」の欧文字を横書きしてなるところ、これを構成する前半の「POLOCROCUS」の文字部分は、ポロ競技(木のボールを馬上からマレットで相手方のゴールへ打ち込み合う騎乗球技)を意味する「POLO」の英語及び草花の一種「クロッカス」(アヤメ科の多年草)を意味する「CROCUS」の英語を表し、同じく後半の「CLUB」の文字部分は、同好の士の集まり(クラブ)を意味する平易な英語と認められる。

そして、これらの文字全体若しくは前半の「POLOCROCUS」の文字部分からは、特定のクラブ又は団体の名称ないしは特定の事物等を何ら想起せしめるものでなく、また、そのような事情を窺わせる証左も見出せないから、該構成は全体として前記各語の任意的な組み合わせからなるものと認識、把握されるとみるのが相当である。

しかして、本願商標にあって、特に看者の注意を惹きつける部分というべき冒頭部の「POLO」の文字部分は、前記(1)で認定したとおり、我が国において、遅くても昭和55年頃には、ラルフ・ローレンのデザインに係る衣料品、靴及びかばん類等のいわゆるファション関連の商品を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されていたポロ商標の基幹商標ともいうべき「POLO」の文字と同一のものと認められる。

してみると、本願商標をその指定商品である衣料品等の商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記各事情よりして米国の著名なデザイナーであるラルフ・ローレンに係る商品を表示するものとして広く知られるポロ商標を連想、想起し、ポロ社又はラルフ・ローレン若しくは同人又は同人の事業と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

(3)以上のとおり、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものといわざるを得ないから、その理由をもって本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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