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結論

敗訴(請求棄却)

商標「絹糸,混紡絹糸,脱脂屑糸」の素材名結合商標の品質誤認(第4条第1項第16号|審判異議2001−90161(T2001−90161/J7))

審判番号
異議2001−90161(T2001−90161/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「絹糸,混紡絹糸,脱脂屑糸」
争点(論点)
素材名結合商標の品質誤認
適用条文
第4条第1項第16号
指定商品・役務の区分
第23類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2001−90161(T2001−90161/J7)・異議)は、本件商標「絹糸,混紡絹糸,脱脂屑糸」について、商標法第4条第1項第16号への該当性が争われた事例です。主な争点は「素材名結合商標の品質誤認」です。指定商品・役務は第23類に属します。特許庁は「登録第4436592号商標の指定商品中「『キュプラと絹の混紡糸』以外の商品」についての商標登録を取り消す」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4436592号商標の指定商品中「『キュプラと絹の混紡糸』以外の商品」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4436592号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成11年11月2日に登録出願、第23類「絹糸,混紡絹糸,脱脂屑糸」を指定商品として、平成12年12月1日に設定の登録がされたものである。

2 登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、本件商標は、需要者、一般消費者が、化学繊維の一般名称である「キュプラ」と「シルク」すなわち「絹」という天然繊維とからなる商品であると把握するものであり、キュプラが使用されていない商品に本件商標を使用すれば品質の誤認を生じさせる。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当し登録されるべきでないとして、甲第1号証及び同第2号証を提出した。

3 本件商標の取消理由

登録異議の申し立てがあった結果、商標権者に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した本件商標の取消理由(平成13年8月7日付取消理由通知)は、要旨次のとおりである。

<取消理由>

登録異議申立人の提出に係る証拠(甲各号証)によれば、以下の各点が認められる。

(1)繊維製品品質表示規定(平成9年10月1日通商産業省告示第五百五十八号)(甲第1号証)によれば、その第6条において繊維製品の品質を表示する際の繊維の名称を示す用語が別表第五において指定されており、「銅アンモニア繊維」については、指定用語として「キュプラ」を使用するよう規定されていること。

(2)日本化学繊維協会のインターネット・ホームページ情報によれば、「キュプラ」は、化学繊維の一種である再生繊維に属し、コットン・リンターを主原料とし、その糸は非常に細くしなやかで肌ざわりがよいため、トリコットや薄地の生地として多く使われているものである旨の解説がされていること。

以上のとおり、「キュプラ」の文字は、化学繊維の一種別(銅アンモニア繊維)を意味する語として、取引上普通に使用され、かつ、通用しているものと認められる。

そうとすれば、本件商標は、別掲に示すとおり、「キュプラトシルク」の片仮名文字を顕著に有してなるところ、構成中の「キュプラトシルク」の該文字部分は、上記(1)及び(2)の実情よりして、「銅アンモニア繊維」を意味する再生繊維「キュプラ」と「絹」を意味する天然繊維「シルク」とを合わせたもの、つまり「キュプラ」と「シルク」の混紡糸を表すものとして容易に認識し、把握されるものとみるのが相当である。

してみれば、本件商標をその指定商品中の「キュプラと絹の混紡糸」以外の商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「キュプラと絹の混紡糸」であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

4 商標権者の意見

上記取消理由の通知に対して、商標権者は何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本件商標について示した上記取消理由は妥当であって、本件商標の登録は、その指定商品中の「『キュプラと絹の混紡糸』以外の商品」について前記法条の規定に違反してされたものといわざるを得ない。

してみれば、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項により、前記指定商品について取り消すべきものとし、その余の指定商品についての登録は、取り消すべき理由がないものであるから、商標法第43条の3第4項により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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