Trademark Appeal Case
カラーチャートの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91357号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4285943号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年10月6日登録出願、「カラーチャート、COLOR CHART」の文字(標準文字による)を書してなり、第2類、第17類及び第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年6月25日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)登録異議申立人A(太田明夫、以下「申立人A」という。)は、次のように主張した。
本件商標が「カラーチャート、COLOR CHART」の文字を普通に用いられる方法で表示したにすぎないから、指定商品中「塗料または顔料」に使用しても、商品の用途または効能を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。また、上記商品以外の商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとし、証拠方法として、甲第1号証及び甲第6号証を提出している。
(2)登録異議申立人B(河村茂、以下「申立人B」という。)は、次のように主張した。
本件商標が、「色票を系統的に並べたもの」即ち「色見本」の意味を有する文字「カラーチャート、COLOR CHART」の文字で普通に用いられる方法で表示したにすぎないから、本件商標をその指定商品中、第2類「塗料、染料、顔料」及び第19類「合成建築専用材料」等に使用しても商品の品質を表示したに過ぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。また、上記商品以外の商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものであるとし、証拠方法として、甲第1号証ないし甲13号証を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして通知した取消理由は、次のとおりである。
<取消理由>
本件商標は、「カラーチャート、COLOR CHART」の文字を横書きしてなり、第2類、第17類及び第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものであるところ、異議申立人Aの提出に係る甲第2号証の「新塗料辞典」(1981年1月10日 技報堂出版株式会社発行)、甲第3号証の「塗料用語辞典」(1993年1月20日 技報堂出版株式会社発行)及び甲第4号証の「JISハンドブック 色彩」(1988年4月12日財団法人日本規格協会発行)、また、異議申立人Bの提出に係る甲第2号証の「JIS色に関する用語」(昭和59年12月10月10日 財団法人日本規格協会発行)及び甲第3号証の「JIS工業用語大辞典」(1995年11月20日 財団法人日本規格協会発行)によれば、「カラーチャート」〔colo(u)rchart〕の語は色標を系統的に配列したものと記載されており、一般的には「色見本」と呼ばれていることが認められる(申立人Bの提出に係る甲第6号証の「塗料用標準色見本帳」社団法人日本塗料工業会発行)。
さらに、申立人Bの提出に係る甲第7号証の「エクステリアカラー/カラーパレット」(日本ペイント株式会社発行)及び甲第8号証の「カラースレート屋根塗り替え専用塗料 カラコロ」(関西ペイント株式会社発行)には、「色見本」の例が掲載され、同じく、甲第10号証ないし甲第13号証の三菱レイヨン株式会社等の商品カタログによれば、材料の「色見本」を記載している事実をそれぞれ認めることができる。
そうとすると、申立人A及びBの提出に係る甲各号証を総合勘案すれば、「カラーチャート」〔colo(u)r chart〕の語は、色標を系統的に配列したものを表すものであって、「色見本」と呼ばれていると認められるから、「カラーチャート、COLOR CHART」の文字よりなる本件商標に接する取引者・需要者は、それより「色見本」を表したものと容易に理解し、認識するにすぎないものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、それをその指定商品について使用するときは、「色見本に基づく色彩を施された合成建築専用材料」等であることを認識するにとどまり、単にその商品の品質を表示するというべきであり、また、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
4 商標権者は、上記3の取消理由に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3の理由のとおり、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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