Trademark Appeal Case
図形商標の要部類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成6年審判第15536号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙(1)に表示した構成よりなるものであって、旧第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成2年7月4日に登録出願され、平成4年6月11日に出願公告されたものである。
2 原査定の引用商標および拒絶の理由
これに対し、原審において登録異議の申立があった結果、本願の拒絶の理由に引用された登録第2201288号商標(以下「引用商標」という)は、別紙(2)に表示した構成よりなり、昭和62年12月23日に登録出願、旧第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成1年12月25日に登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、原査定は、「本願商標と引用商標とを比較すると、両者は、動物の顔の着色方法、耳の白抜き部分の有無、鼻の輪郭部、口の有無、三角衿の有無等の差異を有するものであるが、各図形を特徴づける重要な要素とみられる顔の輪郭、目の大きさ、配置、上部に三角状の図形を有する垂直線を配した鼻部が相似た形状で描かれていることから、両図形から受ける視覚的印象は相似たものとなり、時と処を異にしてみた場合には彼此相紛れるおそれが多分にあるものと判断するのが相当であり、両商標は外観において類似するといわなければならず、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨の理由で本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
そこで、本願商標と引用商標の類否について検討する。
両商標は、ともにネコ目クマ科の動物である「熊」と思しき動物の顔を図案化してなるものである。
しかして、この種動物の顔を図案化して表現する場合、全体の形状や各器官の描き方が必ずしも統一性をもって表現されるものではなく、それぞれが異なる表現方法で描かれることで、各図案毎に特徴が現れて、視覚的に互いに異なる印象を与えることとなり、看者は、その視覚的印象が記憶に残り、これが自他商品識別標識としての機能を発揮することとなるというべきである。
それゆえ、この種の図案化された図形においては、それが特定の称呼・観念をもって取り引きに資されるという実情がある場合以外は、専らその与える視覚的な印象をもってのみ取り引きに資せられるとみるのが相当である。
そこで、本願商標と引用商標を対比するに、両者は、ともに顔部のみの図形であって、その輪郭が円形状であること、耳は顔との境がなく半円形状に描かれていること、目の配置及びこれが黒塗りで同程度の大きさの円をもって描かれていること、鼻が同程度の大きさで三角状に描かれ、その周囲が顔とは異なる配色で丸みをもって描かれ、かつ、口部へのつながり部分に垂線を有するという共通点があるものである。
そして、この種図形において、上記の各部位とその描き方は、その構成配置上重要な要素というべきであり、上記した共通点により、両商標を識別するための視覚上の印象において、互いに紛らわしい印象を与えるというのが相当である。
なお、両者は、動物の顔の着色方法、耳の白抜き部分の有無、鼻の輪郭部、口の有無、三角衿の有無の差異を有するものであるが、これらの差異は、上記の両者の共通点が捨象されるといえるほどのものとはいえないものである。
また、両商標は、特定の称呼・観念をもって取り引きに資されているとの証左も認められないものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観において互いに紛らわしい類似の商標というべきであり、この理由をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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