Trademark Appeal Case
図形商標の称呼認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90153(T2001−90153/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4437588号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第16類「紙類,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製幼児用おしめ,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」を指定商品として、平成12年5月25日に登録出願、同12年12月1日に設定の登録がされたものである。
2.登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第26類「新聞」を指定商品として、昭和62年2月26日に登録出願、商標法第3条第2項の規定により、平成9年7月4日に設定の登録がされた登録第4024029号商標(以下、「引用A商標」という。)、同じく、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,型紙,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製幼児用おしめ,裁縫用チャコ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類,電子計算機用プログラムの記録用の紙製テープ及びカード」を指定商品として、西暦1996年6月14日にグレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国にした商標登録出願に基づく優先権を主張し、平成8年8月15日に登録出願、平成10年5月15日に設定の登録がされた登録第4146648号商標(以下、「引用B商標」という。)を引用し(以下、合わせて「引用各商標」という。)、本件商標と引用各商標とは、称呼において類似する商標であり、かつ、両者の指定商品は抵触する。また、引用A商標は、申立人及びその関連会社に係る商品を表示する商標として著名であるから、本件商標の指定商品についての使用は出所の誤認を生じ、かつ、申立人及びその関連会社の著名な略称であって、申立人の承諾を得ていない。さらに、本件商標の商標権者に不正の目的が推認される。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第8号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきものであるとしている。
3.当番の判断
(1)本件商標は、別掲(1)に示すとおり恰も欧文字の「F」、「T」の各字形に接合し又は重ねる如く横に寝かせた「S」字状の図形を組み合わせてなるものであるところ、該構成は特異に表現された一種のモノグラム図形というべきものであって、これより「エフティー」と称呼されるとする合理的必然性はなく、ほかに、そのように認識されるというような特段の事情は見当たらず、また、その証拠も見出せないから、むしろ、該構成からは、何らの特定の称呼、観念を生ずることのない固有の図形商標と認識、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、たとえ、引用各商標が申立人に係る新聞を表すものとして、或いは、「エフティー」と称呼され需要者間に相当程度知られるものであるとしても、本件商標は、常にその全体から受ける外観印象をもって取引に資されるものであって、単に「FT」(エフティー)の如く認識されることはないというべきあるから、結局、本件商標と引用各商標とはその外観、観念及び称呼のいずれよりしても判然と区別される別異のものといわなければならない。そして、ほかに両者が紛れ得るとする点は見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとすることができない。
(2)本件商標と引用A商標とは、別異のものであること前記のとおりであって、ほかに、両者がその出所において紛れ得るとする事情は見出せないから、本件商標をその指定商品について使用した場合、これより直ちに引用A商標を想起し、申立人又は申立人と何らかの関連を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標は、前記認定のとおりであるから、申立人の名称の略称であって著名な略称よりなるもの若しくは著名な略称を含むものとは認め難く、また、申立人の提出に係る証拠を検討するに、申立人グループとされるマスコミ関連等の会社については、その企業規模、企業活動等が明かでないから、「FT」商標がその略称として需要者間に広く認識されていたものと認めることもできない。
さらに、本件商標は、申立人に係る引用商標とは別異の商標であって、不正の目的(不当な利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他不正な目的)をもって使用するものとは認められず、また、その証拠もない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第15号及び第19号に違反して登録されたものといえない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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