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Trademark Appeal Case

周知標章との混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第858号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器,こしょう入れ,砂糖入れ,塩振出し容器,卵立て,ナプキンホルダー,ナプキンリング,盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品(カフスボタンを除く),カフスボタン,宝玉及びその模造品,宝石の原石,時計,時計の部品及び附属品,記念カップ,記念たて」を指定商品として、平成6年1月12日に登録出願、その後、指定商品については、平成7年3月2日付けの手続補正書により「貴金属製きせる・きせる筒・たばこ入れ・たばこケース・たばこホルダー・灰皿・パイプ・その他の貴金属製喫煙用具,イヤリング,カフスボタン,貴金属製き章,貴金属製バックル,貴金属製パッジ,貴金属製ボンネットピン,ネクタイ止め,ネクタイピン,ネックレス,ブレスレット,ペンダント,宝石ブローチ,メダル,指輪,ロケット,その他の身飾品,時計,時計の部品及び附属品」と補正されたものである。

2 当審における本願商標に対する拒絶理由

合議の結果、当審において、「本願商標は、フランス国のナショナルサッカーチームの標章として広く知られているものと極めて近似した構成よりなるものであるから、これを請求人(出願人)が、その指定商品について使用する場合、その商品がフランス国のナショナルサッカーチームの業務に係り、あるいは何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」と認定して、新たな拒絶理由を通知したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成別紙に表示したとおり鶏の図形を上部に描き、その下部に二重輪郭の長方形内に「F.F.F.」の文字を表したものとの組み合わせよりなるものである。

ところで、日本におけるサッカーは1993年(平成5年)5月にプロ・サッカー・リーグ(Jリーグ)の発足とともに欧州や南米の有名選手が来日し、試合のレベルの向上と相まって熱狂的なサポーターが集まり、グッズの売れ行きも好調で、「Jリーグ現象」なる経済効果をもたらす等我が国において人気の高いスポーツの一つである。

そして、サッカーにおいて最大のイベントであり、最高レベルの試合が繰り広げられるワールドカップ・サッカーは4年に1度開催され、本願商標が出願された時点(平成6年1月)においては、すでに第16回大会(1998年=平成10年)はフランスで開催されることに決定しており、開催国として出場権を確保し、欧州における強豪国の一つであるフランスの代表チーム、ナショナルサッカーチームがユニフォームの胸の部分等に前記本願商標と酷似した標章を付してプレーをしており、この標章がフランスのナショナルサッカーチームを指称するものであることは本願商標の登録出願時において我が国でも広く知られていたといえるところである。この点について、請求人は何ら意見を述べるところがない。

請求人は、「2 当審における本願商標に対する拒絶理由」に対して、『フランス国のナショナルサッカーチーム(フランス・ナショナル・サッカー協会)と平成5年12月6日にライセンス契約を締結して、そのチーム(本願商標)及びチーム名[EQUIPE DE FRANCE」を使用した各種ファッション商品を日本のファッション・メーカーと共同で製造、販売する代理人の立場である。そのことを示す、フランス・ナショナル・サッカー協会から請求人に宛てた「ライセンス委任状」を提出する。又、請求人が商品化展開を行っていることを示す「企画書」「宣伝用チラシ」及び「商品写真」を提出し、拒絶理由は解消されたと思われる』と、主張している。

そこで、提出に係るフランス・ナショナル・サッカー協会が請求人に宛てた「ライセンス委任状」(写)をみるに、この文書(以下、「証明書」という。)には「証明書」を意味する「ATTESTATION」の語が中央上部に記載され、概略[我々は、JASS INTERNATIONAL INC.に対し、契約で定められた地域特に日本及び東アジア諸国内でのフランス・ナショナル・サッカー協会の複数のロゴとマークの商業生産品に関する権利を与えることに関し確認する。1993年11月28日」との内容であることを認めることができる。

しかしながら、この証明書は、いわゆる商品化事業を請求人に与えることを確認した文書であることは窺えるが、本願商標及び指定商品が具体的に特定されていないばかりでなく、日本において本願商標をその指定商品について出願し、登録することを承認したことを示す文言は記載されていないものである。

さらに、請求人が商品化展開を行っていることを示す「企画書」、「宣伝用チラシ」、「商品写真」をみてもいずれも被服の範疇に属する商品に関するものであって、本願の指定商品に関するものは見当たらない。

そうとすれば、請求人の主張及び提出に係る証明書等をもって、先に示した商標法第4条第1項第15号(商品又は役務の出所の混同)に該当するとの本願商標に対する拒絶理由は解消されたものとはいい難いものである。

してみれば、フランスのナショナルサッカーチームを指称する標章と酷似する本願商標をその指定商品について使用するときは、該商品がフランスのナショナルサッカーチームの業務、あるいは該チームを管理運営する等何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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