Trademark Appeal Case
氏名商標の承諾書未提出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成8年審判第14416号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙に示す構成よりなり、第25類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、和服、エプロン、えり巻き、靴下、ゲートル、毛皮製ストール、ショール、スカーフ、足袋、足袋カバー、手袋、布製幼児用おしめ、ネクタイ、ネッカチーフ、マフラー、耳覆い、ずきん、すげがさ、ナイトキャップ、ヘルメット、帽子、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、靴類(「靴合わせくぎ、靴くぎ、靴の引き手、靴びょう、靴保護金具」を除く。)、靴合わせくぎ、靴くぎ、靴の引き手、靴びょう、靴保護金具、げた、草履類、運動用特殊衣服、運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)、乗馬靴」を指定商品として、平成6年6月9日に登録出願されたものである。
2 原審における手続の経緯
(1)平成7年11月22日付『この商標登録出願に係る商標は、世界的に著名なイタリアの登山家「Reinhold Messner」の文字を書してなるものであり、かつ、同人の承諾を得ているものとも認められない。よって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する』との拒絶理由を通知。
(2)平成8年1月22日付「Reinhold Messner」氏の承諾書を提出する旨の「意見書に代える上申書」を提出。
(3)平成8年2月28日付登録第1523018号商標、同第1294441号商標を引用し、本願商標は引用各登録商標と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由を通知。
(4)平成8年4月30日付本願商標は引用各登録商標と類似するものでなく、引き続き「Reinhold Messner」氏の承諾書を提出すべく準備中との「意見書」を提出。
(5)平成8年7月10日付本願商標は引用各登録商標と類似するものとして拒絶査定。
3 当審の判断
(1)本願商標は、別紙に示すとおり、構成最上段に全体を三角形状にした幾何学的図形を描き、同図下部に小さく「Reinhold」の欧文字を、さらにその下部に大きく「MessNeR」の欧文字を配してなるところ、これら図形と文字を組み合わせてなる構成の全体からは、恰も全体が山形(やまがた)状に表現されていて、外観印象において一体感の強いものとして印象づけられると共に、前記文字部分からは、イタリアの登山家として世界的に知られる「Reinhold Messner」(ラインホルトメスナー)氏の氏名を容易に想起し得るものであるから、かかる構成上の特徴と想起される意味合いよりして、少なくとも、欧文字部分は常に一体のものとして認識し把握されるとみるのが相当である。
そうすると、本願商標より単に「メスナー」の称呼を生ずるということはできないから、これを理由に本願商標と引用各登録商標とを類似のものとした原査定の理由は妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
(2)一方、本願商標については、原審において既に商標法第4条第1項第8号に該当するとの拒絶の理由を開示したところであって(前述2(1))、本願商標は他人の氏名を含むものであるから、当該他人の承諾行為が存するなど正当な権限に基づく旨の事情が明らかにされない限り、本願商標の登録は認めることができないものと解される。
そこで、合議体審判長は、審判請求人(登録出願人)に対し、平成11年6月8日付期間を指定して(40日)下記文面の審尋書を発しその回答を求めたところ(同年6月22日発送)、同年6月28日付審判請求人より口頭をもって、当該書面を提出する意思を有しない旨の回答がされ、かつ、その後所定の期間を経過した現在に至るも未だ何ら応答がされていない。
<審尋書>
『請求人は、原審における平成8年1月22日付「意見書に代える上申書」及び同8年4月30日付「意見書」において、「Reinhold Messner氏の名前、肖像等の使用について許諾を得ており、本願商標の商標登録に関し、承諾書を用意すべく準備中である」旨の意見陳述又は上申をなしているところ、その後、現在に至るも未だその提出がないので、改めて「承諾書」の提出を求める。本書面の提出がないときは、平成7年11月22日付「拒絶理由通知書」に示した理由により、本願を拒絶すべきものとする。』
(3)結語
以上によれば、審判請求人は、本願商標の商標登録に関し、「Reinhold Messner」(ラインホルトメスナー)氏の承諾行為に関し、必要な手続を取り得なかったものであり、かつ、当該書面の提出意思も認められないものであるから、結局、本願商標は、他人の氏名を含むものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものであるから、本願は、この理由をもって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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