結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2001−30267(T2001−30267/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第3205581号商標(以下、「本件商標」という。)は、「セプト」の片仮名文字と「CEPT」の欧文字とを二段に書してなり、平成5年10月13日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同8年10月31日に設定の登録がされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べた。
本件商標は、継続して3年以上、被請求人によりその指定商品について使用された事実がない。また、本件商標が、専用使用権者または通常使用権者により使用されていることを推認する根拠もない。したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)被請求人は片仮名文字「セプト」を入浴剤について使用している。
本件商標は片仮名文字「セプト」及び欧文字「CEPT」を二段に併記して成り、ともにゴシック体により表わされている。他方、片仮名文字「セプト」から成りやや縦長の字体で表わされた使用商標は、商標法第50条第1項括弧書に示された「登録商標の書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、片仮名及びローマ字の文字を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標」であり、本件商標と社会通念上同一の商標であるから、被請求人は、本件商標を使用しているといえる。
(2)次に、指定商品と使用している商品の同一性について検討すると、指定商品は「薬剤」である。他方、本商品の各外装(乙第1号証 )及び内装(乙第2号証)の最上部の印字「ツムラのスキンケア入浴剤」に示すとおり、被請求人が使用している商品は「入浴剤」である。この「入浴剤」は特許庁の審査においては「薬剤に属するものを除く」等の文言により意識的にこれを除外しない限り、原則として第5類の「薬剤」に属する商品として取り扱われている。被請求人もこれを踏まえて入浴剤の上位概念である「薬剤」について出願し、権利を取得したものである(乙第5号証)。
従って、被請求人使用の商品は「薬剤」に含まれている商品であり、指定商品について本件商標を使用しているといえる。
(3)乙第4号証の1及び2は、2001年3月5日及び同年4月2日における上述商品の売上伝票であり、これは本件審判請求の登録日前3年以内に日本国内において本件商標が使用されている事実を示すものである。
(4)以上のとおり、被請求人は本件審判請求の登録前3年以内に本件商標をその指定商品に使用しているから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取消されるものではない。
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品について当該商標を所定の期間内に使用していることを証明し、または使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消を免れないところ、被請求人は、「セプト」の片仮名文字と「CEPT」の欧文字よりなる本件商標をその指定商品中の「入浴剤」に使用していると主張して、各乙号証を提出しているので、以下検討する。
乙第1号証は、商品の包装箱であって、それには「セプト」の片仮名文字、「スキンケア入浴剤」「浴用化粧品」「バストリートメント」及び「なめらか成分」「しっとり成分」「つややか成分」「すべすべ成分」の文字が記載されている。
乙第2号証の1及び2は、何れも商品の包装袋であって、それには「セプト」の片仮名文字のほかに、「スキンケア入浴剤」「浴用化粧品」「バストリートメント」及び「びわ葉エキス・コラーゲン」「保湿成分」「<指定成分>青色1号、緑色204号、香料」の各文字が記載されている。
乙第3号証は、商品カタログであって、その6頁に「セプト」の文字を使用した商品が掲載され、そこには「バストリートメント」「浴用化粧品」の記載とともに、「びわ葉エキスでなめらか、海草エキスでつややか、植物性保湿成分配合のスキンケア入浴剤」の説明がされている。
乙第4号証の1及び2は、売上伝票であって、品名の欄に「トリートメントセプト ウルオイパック」と記載されている。
乙第5号証は、特許庁ホームページに掲載された商品表示としての「入浴剤」の採録例であり、「入浴剤」には薬剤に属する商品と化粧品に属する商品とが存在することを示している。
ところで、商標法上の商品「薬剤」には、薬事法の規定に基づく医薬品の大部分及び同法にいう医薬部外品の一部が含まれ、医薬部外品であっても、その使用目的において身体を清潔にし、美化し、魅力を増す等の用途に使用されるもの、例えば、「薬用化粧品」は「化粧品」に含まれると解される(特許庁商標課編「商品及び役務区分解説」改訂第3版)。
そうすると、乙第1号証ないし同第3号証に示された商品は、「なめらか」「しっとり」「つややか」「保湿」等、皮膚に潤いを与え、健やかに保つという効能において化粧品の範囲を出ないものであり、その包装箱、包装袋及びカタログに表示されているとおり「浴用化粧品」とみるべきものである。そして、これは、血行を促進し、新陳代謝を促す等の効能のある薬事法上の医薬部外品に含まれるものとはいえず、「薬剤」に属する商品「入浴剤」に該当するものとは認められない。しかして、上記各乙号証は、商標法上の第3類「化粧品」に属する商品「浴用化粧品」について本件商標の使用を示すものであって、同法第5類「薬剤」に属する「入浴剤」について本件商標の使用を証明するものとはいえない。
そして、他に上記証拠から本件商標を「薬剤」に属する「入浴剤」に使用している事実は認められない。
したがって、被請求人の提出した証拠(乙第1号証ないし同第5号証)をもってしては、本件商標がその指定商品「薬剤」に使用されているとは認められない。
以上によれば、被請求人は、本件審判請求の予告登録日前3年以内に本件商標をその指定商品について使用したことを証明し得たものといえないから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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