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結論

勝訴(請求認容)

商標「パルトゥーエステ」と「パラトウ」の称呼の類似性と要部抽出(第4条第1項第11号|審判無効2001−35221(T2001−35221/J3))

審判番号
無効2001−35221(T2001−35221/J3)
審判種別
無効

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「パルトゥーエステ」引用商標「パラトウ」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第3類・第11類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判無効2001−35221(T2001−35221/J3)・無効)は、本件商標「パルトゥーエステ」と引用商標「パラトウ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。指定商品・役務は第3類・第11類に属します。特許庁は「登録第4319807号の指定商品中「第3類 化粧品,せっけん類,香料類」についての登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4319807号の指定商品中「第3類 化粧品,せっけん類,香料類」についての登録を無効とする。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4319807号商標(以下「本件商標」という。)は、「パルトゥーエステ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成9年10月14日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」及び第11類「家庭用電気式美顔器」を指定商品として、同11年10月1日に設定登録、その後、商標権の登録が抹消されて、同13年10月26日にその登録がされたものである。

2 請求人の引用商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2452113号商標(以下「引用商標」という。)は、「パラトウ」の片仮名文字と「PARA TU」の欧文字とを二段に書してなり、平成2年6月25日に登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、同4年9月30日に設定の登録がされたものである。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第11号証(枝番号を含む。)を提出している。

(1)無効原因

本件商標は、引用商標と類似し、かつ指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録されてはならない。

(2)無効理由

本件商標の構成中「エステ」の文字部分は、「エステティック」即ちフランス語の「ESTHETIQUE(5文字目のEの上にアクサン記号「′」が付されている)」、英語の「ESTHETIC」の略称として使用されている。「エステティック」はもともと「美学、美しさ、美顔術、全身美容」の意味を有し、指定商品との関係においては「美顔術、全身美容」の意味を表すものとして、化粧品業界において使用されていることは周知の事実である。しかして、該文字は、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、用途を表すものとして使用されていることは明らかである。

さらに、本件商標の構成は8文字よりなり、極めて冗長であって、かつ全体として格別の観念を生じ得ないことを合わせ勘案すれば、これに接する取引者、需要者は後半の「エステ」の部分を略して「パルトゥー」の部分をもって取引に当たることが極めて多いことよりすれば、本件商標より単に「パルトゥー」の称呼をも生ずる。

これに対し、引用商標よりは「パラトウ」の称呼を生ずる。

そこで、本件商標より生ずる「パルトゥー」の称呼と、引用商標より生ずる「パラトウ」の称呼を比較するに、両者は第2音において「ル」と「ラ」の微差があるにすぎないから、称呼上類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 被請求人は、3に対し何等答弁していない。

5 当審の判断

本件商標は、「パルトゥーエステ」の文字よりなるところ、書された文字の全体を常に一体のものとしてのみ把握すべきものとする特段の事情が存するものとは認められないものである。

ところで、「美の、美的な」を意味する外来語「esthetique」は、我が国においては、「美顔術、全身美容」を意味する語として「エステティック」と呼ばれて一般に親しまれていると共に、同様の意味合いを表すものとして、単に「エステ」と略称されて、化粧品及び美容関連業界のみならず、一般に普通に使用されているものである。そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、構成中の「エステ」の文字部分を商品が「美顔術、全身美容」用のものであるとの商品の品質、用途を表示する部分と認識するに止まり、前半部の「パルトゥー」の文字部分を自他商品の識別標識と把握し、その称呼をもって取引にあたる場合が少なくないとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、構成中の「パルトゥー」の文字部分に相応して、単に「パルトゥー」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

これに対し、引用商標は、「パラトウ」及び「PARA TU」の文字よりなるところ、上段の片仮名文字部分は下段の欧文字部分の読みを振り仮名風に表したものと無理なく認識し得るものであるから、これより「パラトウ」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。

そこで、本件商標より生ずる「パルトゥー」の称呼と、引用商標より生ずる「パラトウ」の称呼とを比較すると、両者は第2音において「ル」と「ラ」の差及び末尾部分において「トゥー」と「トウ」の差を有するものの、「ル」と「ラ」は、子音(r)を共通にする近似した音であるうえ、強音として発せられる破裂音「パ」に続く位置にあって印象が薄らぎ、また、語尾における「トゥー」と「トウ」はいずれも母音(u)が余韻として残る聴別し難い音の微差にすぎないために、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似したものとなり、これらを互いに聞き誤る場合が少なくない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、観念を考慮してもなお、称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中「化粧品,せっけん類,香料類」は、引用商標の指定商品中の同商品と商品において類似するものである。

したがって、本件商標は、指定商品中の「第3類 化粧品,せっけん類,香料類」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわなければならないから、同商品についての登録は同法第46条第1項の規定により、これを無効とすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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