Trademark Appeal Case
規格表示と記述的称呼の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成8年審判第16437号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「HDリニア」の文字よりなり、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用のものを除く。),交流発電機,直流発電機」を指定商品として、平成6年5月30日に登録出願されたものである。
2 当審での拒絶理由
これに対し、当審において,平成10年11月16日付けで新たに「本願商標は、電気機械器具を取り扱う業界において、商品の品番、規格及び型式等を表す記号、符号として、取引上普通に採択使用されている欧文字2字の一類型と理解される『HD』の文字と、その指定商品との関係において、取引者、需要者をして『リニアモーター』(linear motor)を容易に看取させる英語『linear』の表音の片仮名表記である『リニア』の文字を結合してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品中上記商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の拒絶理由を通知した。
3 当審の判断
本願商標は、前記の構成のとおりであるから、「HD」の欧文字及び「リニア」の片仮名文字からなるものと認識されるものである。そして、一般に商品の規格、型式、等級等を表示する記号、符号として欧文字2文字を組み合わせたものを使用することは、しばしば行われているところであるから、本願商標に接する需要者、取引者は、その構成中の「HD」の文字を上記記号等の一類型として理解し、認識するに止まるものとみるのが相当である。
また、直進駆動する電気モーターのことを「リニアモーター」と称しており、モーターはその駆動型式により回転型モーター、振動モーター及びリニアモーターなどに区別され、用途に適した種類のものが使用されているところである。そうとすれば、「モーター」については、その駆動型式を表す文字部分により如何なるモーターか認識されるものであるから、「リニア」の文字が「線の、線状の」等の意味の外来語あるとしても、本願指定商品との関係において「リニアモーター」を認識させる場合も少なくないものといわざるを得ない。このことは、例えば、放電加工機についての「リニア搭載機は、他の製品より付加価値が高く、祖利益が見込まれる。」(平成11年5月24日発行の日刊工業新聞20頁)などの記載によっても認められるところである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品中、「リニアモーター」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、該「HD」の文字を商品の記号、符号を表すにすぎないものとして、また、「リニア」の文字は「リニアモーター」を表すものとしてそれぞれ、認識するに止まり、両者の結合により、これが何らかの観念を生ずる語とも認められないから、これを全体としてみても自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないと判断するのが相当である。
さらに、本願商標を「リニアモーター以外のモーター」に使用するときは、該商品がリニアモーターであると商品の品質について誤認を牟ずるおそれがあるものと認められる。
なお、請求人は、「リニア」の文字を含む商標が指定商品を限定されることなく登録されているとして登録例を示しているが、欧文字の2字と結合してなる本願商標とは事案を異にするものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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