結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2000−35695(T2000−35695/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4075164号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成8年5月10日に登録出願され、後掲(1)に示すとおり、「ALGASCIENCE」の欧文字及び「アルガサイエンス」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、平成9年10月24日に設定の登録がされたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2110684号商標(以下、「引用商標」という。)は、昭和56年9月22日に登録出願され、後掲(2)に示すとおり、「サイエンス」の仮名文字及び「SCIENCE」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成1年2月21日に設定の登録がされ、その後、該商標権は平成10年9月22日に存続期間の更新登録がされているものである。
請求人は、本件商標の登録はこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第10号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)本件商標は商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであることについて
本件商標は、「ALGASCIENCE」及び「アルガサイエンス」の文字をそれぞれ外観上は一連不可分の形で表記してなるものではあるが、そうとしても、これら両文字からは、例えば、これら両文字は全体として一般に親しまれている一語を形成している故に一連不可分のものとみるべきである、といったような、これらを一連不可分のものとしてのみ把握しなければならないとする特段の事情は見出せない。
却って、両文字中に存する「SCIENCE」及び「サイエンス」が、「科学」の意味を有する英語及び外来語として広く一般に親しまれているものであるところからすれば、両文字は、その外観上の不可分一体性にも拘わらず、なお「ALGA」と「SCIENCE」及び「アルガ」と「サイエンス」の文字よりなるものと看取される場合が多いとみるのが相当である。
しかるところ、「ALGA」の文字は、「藻類」を意味する英語であるところ(このドイツ語は、「ALGE」(アルゲ))(甲第3号証及び甲第4号証)、「藻類」のエキス分は、皮膚や頭髪への保湿成分として、化粧品やせっけん類の原材料として使用されているものである(甲第5号証及び甲第6号証)。
してみると、この「ALGA」(アルガ)と「ALGE」(アルゲ)の文字は、「藻類」を意味する語として、化粧品の取引者の間においてはむろんのこと、需要者の間においても少なからず知られているものとみるのが相当である。
そうすると、本件商標がその指定商品中の藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類について使用されたときは、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「ALGA」及び「アルガ」の文字は、その化粧品やせっけん類が藻類のエキス分を含むものであることを表示しているもの(すなわち、商品の品質を表示しているもの)と看取し、これに続く「SCIENCE」及び「サイエンス」の文字を自他商品の識別標識たるものと把握して、これらより生ずる「サイエンス」の称呼及び「科学」の観念によって取引に当る場合も少なからずあるというべきである。
ちなみに、「藻類」の意味を有するドイツ語であること前記のとおりである「Alge」、「アルゲ」及び「藻類」を意味する英語「Alga」の複数形の「Algae」並びに「藻類」に通ずる「海藻」「海草」「カイソー」「カイソウ」等の文字に、自他商品識別力を有しない文字を付加してなる商標は、いずれも全体としても自他商品の識別力を有しないものであるとして拒絶されている(甲第7号証ないし甲第10号証)。
したがって、本件商標は、「サイエンス」の称呼及び「科学」の観念を生ずるものといわざるを得ない。
一方、引用商標が「サイエンス」の称呼及び「科学」の観念を生ずるものであることは、明らかである。
また、本件及び引用の両商標の指定商品の「せっけん類,化粧品」に、「藻類のエキスを合むせっけん類・化粧品」が含まれていることも明らかである。
以上によると、本件商標は、引用商標とその称呼及び観念を同じくする類似のものであって、引用商標の指定商品に含まれている商品と同一の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は、商標法第46条の規定により、無効とされるべきである。
(2)本件商標は、商標法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものであることについて
本件商標がその指定商品中の「藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類」について使用されたときは、その構成中の「ALGA」及び「アルガ」の文字は、その商品の品質を表示しているものと把握される場合が少なからずあることは、前記したとおりである。
してみれば、本件商標がその指定商品中の「藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類」以外の化粧品やせっけん類について使用されたときは、その化粧品やせっけん類が藻類のエキス分を含んでいるものではないかと、その品質を誤認させる場合も少なからずあることを否定できない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号の規定にも違反して登録されたものといわざるを得ないから、その登録は、商標法第46条の規定により無効とされるべきである。
(3)被請求人の答弁に対する弁駁
(ア)商標がその構成中に当該商標を使用する商品の原材料を表す文字を含むものであっても、当該商標がその構成及び全体の称呼も簡潔なものである結果(例えば、商品の品質を表す文字の冒頭あるいは末尾に一字を加えてなるようなもの)、当該商標中に存する原材料を表す文字の意味は、これを看取させないまでに全体の中に埋没融合するに至っているとか、当該商標がその構成中に存する原材料を表す文字の意味とは関係のない一語として一般に親しまれているものであるといった特段の事情があるものである場合には、当該商標は、一連一体のものというべきことに請求人も異存はない。
しかしながら、商標が上記のようないずれの事情もないものである場合には、当該商標が例え一連一体の態様で表されているものであっても、当該商標中に存する当該商標を使用する商品の原材料を表す文字は、なお当該商品の原材料を表示するものというべきである。
なぜならば、このように解さない場合には、他人の登録商標に原材料を表す語を付加した商標は、これが他人の登録商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであっても、その登録を認めざるを得ない結果となるところ、かかる事態は、登録商標の保護を欠く結果を招来させるからである。
(イ)これを本件商標についてみると、本件商標中の「SCIENCE」(サイエンス)は、「科学」の意味の英語(外来語)として一般に知られているものであるから、本件商標は、この「SCIENCE」(サイエンス)に「ALGA」(アルガ)の文字を冠してなるものと看取されるものである。
しかして、「ALGASCIENCE」(アルガサイエンス)の文字は、その構成上も称呼上も決して簡潔なものとはいえないから、その構成中の「ALGA」(アルガ)及び「SCIENCE」(サイエンス)の文字がその構成上及び称呼上その意味を看取させることのない程までに、全体の中に埋没融合するに至っているとはいえないものである。
また、「ALGASCIENCE」(アルガサイエンス)の文字は、一連一体の態様で表されてはいるが、そうだからといって、これらが「ALGA」(アルガ)及び「SCIENCE」(サイエンス)の文字それぞれが有する意味とは関係のない一語として一般に知られているといった特段の事情はなく、他にこれらを常に一連一体のものとしてのみに把握しなけれはならないとする特段の事情も存在しない。
しかるところ、「ALGA」の文字は、「藻類」を意味する英語(ドイツ語では「ALGE」(アルゲ))であること、藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類が取引きされていること、これら商品に「藻類」に通ずる「海藻」「藻」といった語がその品質を表示するものとして少なからず使用されていること、特許庁も「海藻」「アルゲ」といった語を上記の商品との関係においては自他商品の識別力を有しないものとみていると推察されることは、甲第2号証ないし甲第10号証のとおりである。
以上の事情及び事実に照らすと、藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類との関係においては、本件商標中の「ALGA」(アルガ)の文字は、その品質を表示するものといわざるを得ない。
してみると、本件商標と「サイエンス」及び「SCIENCE」の文字よりなる引用商標が共にその指定商品中の「藻類のエキス分を含む化粧品・せっけん類」について使用されたとき、これら両商品に接する取引者、需要者は、前者に存する「SCIENCE」(サイエンス)の文字に強く注意をひかれ、ひいては、両商品が同一の出所より出でたものと、その出所を混同するおそれがあるとみるのが相当である。
かかる意味において、本件商標と引用商標は、「サイエンス」の称呼及び「科学」の観念を同じくする類似のものといわざるを得ない。
また、両商標の指定商品は、「藻類のエキス分を含む化粧品・せっけん類」を含むものである。
(ウ)本件商標の「ALGA」(アルガ)の文字は、その指定商品中の「海藻のエキス分を含む化粧品・せっけん類」との関係においては、これら商品が”藻類のエキス分を含んだもの”という品質を表示するものと把握されるに止まるものであるから、本件商標がその指定商品中の「藻類のエキス分を含んでいない化粧品・せっけん類」について使用されたときは、その品質を誤認させるおそれがあるといわざるを得ない。
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第11号証を提出している。
本件商標は、これに接する需要者・取引者に一連の造語商標であると直観されるものであり、引用商標とは称呼上、観念上も明らかに非類似の商標である。
(1)本件商標は、同書体の文字にて同大、同間隔に調和よく一連の態様で二段に表示されてなる構成であり、特に「SCIENCE」及び「サイエンス」の部分のみを分離して考察しなければならない格別の事由が存しているものともいえず、その構成よりすれば、一連不可分に「アルガサイエンス」と称呼される造語と認識されるものである。「アルガサイエンス」と一連に称呼して特段冗長でもなく、部分的に軽重もない。また、本件商標は、一連の造語商標と認識されるものであるから、何ら明確な観念も生じ得ないものである。
尚、請求人は、「alge」「アルゲ」「algae」「海藻」「海草」「カイソー」「カイソウ」等の文字に、自他商品識別力を有しない文字を付加してなる商標が拒絶されている例として甲第7号証ないし甲第10号証を提出しているが、本件商標は一連の造語商標と認識されるものであるから、これらの拒絶例とは事例を全く異にするものである。
むしろ、上記被請求人の主張に客観性を証するものとして、乙第1号証ないし乙第8号証に示す登録例が存する。これらの登録例は、本件と事例を同一視しうるものであると思料する。
したがって、本件商標は、引用商標とは称呼上「アルガ」の音の有無により明確に聴別されるものである。また、観念上も明らかに引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(2)請求人は、本件商標中の「ALGA」及び「アルガ」の文字は「藻類」を意味する語であるから、本件商標が「藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類」以外の化粧品やせっけん類について使用されたときは、その品質を誤認させる場合があるとして、本件商標は商標法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものである旨主張している。
しかしながら、そもそも「ALGA」及び「アルガ」の語は日本人にとっては決して馴染みの深い語ではなく、辞書・事典類をひもといてはじめて意味を理解できる程度の、極めて認識度の低い語であるといえる。
加えて、同書体の文字にて同大、同間隔に調和よく一連の態様で二段に表示されてなる本件商標の構成においては、これに接する需要者・取引者に本件商標は一連の造語商標であると直観されるものであること上述の通りである。
よって、これに接する需要者・取引者が本件商標中の「ALGA」及び「アルガ」を分離抽出して理解し、これが品質表示に該当する文字部分であると認識するとは到底考えられないものである。
この被請求人の主張を証するものとして、乙第9号証ないし乙第11号証に示す登録例が存する。
これらの登録例よりすれば、本件商標は、その構成中に「ALGA」及び「アルガ」の文字を有するとはいえ、これが品質表示等と理解されるおそれは皆無であり、当然商品の品質について誤認を生じさせるおそれも皆無である。
さらに、乙第1号証ないし乙第8号証の商標も、「SCIENCE」「サイエンス」を除く文字部分は、あるいは商品の品質表示等に該当すると認められるものであるが、その指定商品を、例えば、乙第3号証「モイスチュアサイエンス/Moisture Science」について「保湿用の化粧品」等にその指定商品を限定して登録されているものでもない。
よって、本件商標は、一連の造語商標とのみ理解されるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものでもない。
(1)本件商標について
本件商標は、後掲に示すとおり「ALGASCIENCE」、「アルガサイエンス」の各文字よりなるところ、構成各文字は、同書体、同じ大きさをもって等間隔に表されていて、視覚上一体的に看取し得るばかりでなく、これより全体として生ずる「アルガサイエンス」の称呼も格別冗長に亘るものでなく、淀みなく一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、構成中の「ALGA」、「アルガ」の文字部分が「藻類」、「海藻」等を意味する英語(「alga」)であって、該「藻類」が化粧品、せっけん等の原材料として用いられる場合があるとしても、該語がその意味合いをもって世人一般に親しまれているとする事情はなく、また、この点に関する請求人の主張の全趣旨よりしても、「ALGA」(alga)又は「アルガ」の文字(語)がそれら商品の品質等を表示するものとして取引上普通に用いられている事実はなく、また、その証拠も見出せないから、これに接する取引者・需要者は、ある種の科学の如き漠然とした意味合いを想起することはあっても、それ以上に当該商品の品質等に具体的に関連づけて認識されるとみるのは困難であって、むしろ、全体として特定の意味合いを表現し得ない一種の造語と捉え、これより生ずる前記一連の称呼のみをもって取引に資されるものとみるのが取引の経験則に照らし相当である。
したがって、本件商標は構成文字全体に相応して前記一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
そうすると、本件商標構成中の「ALGA」、「アルガ」の各文字部分を当該商品の品質等表示とし、また、同構成中の「SCIENCE」、「サイエンス」の各文字部分を自他商品の識別標識と捉えるべき合理的理由はなく、したがって、本件商標より単に「サイエンス」(科学、学問)の称呼・観念を生ずるものということはできない。
(2)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、特定の意味合いを表現し得ない一種の造語であって、「アルガサイエンス」の称呼のみをもって取引に資されるものであること前記のとおりである。
これに対して、引用商標は、後掲(2)に示すとおり、「サイエンス」、「SCIENCE」の各文字よりなるものであるから、該構成文字に相応して、「サイエンス」の称呼及び「科学、学問」の観念を生ずるものである。
そこで、両商標の類否についてみるに、本件商標と引用商標とは、各々より生ずる前記称呼の対比において彼此聞き誤るおそれはなく、また、観念上においても全体から受ける記憶・印象を異にし、かつ、外観においても各々の構成よりして彼此見誤るおそれはないというべきである。
してみれば、本件商標は、引用商標とその外観、称呼及び観念のいずれよりしても紛れるおそれはなく、このほか、その指定商品の分野における需要者一般の注意力等取引の実情に照らし総合判断するに、なお、両者がその出所について混同を生ずるとする事由は見出せないから、結局、本件商標を引用商標と類似のものということはできない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第16号該当の当否について
本件商標構成中の「ALGA」、「アルガ」の文字部分はこの種商品の取引分野において、その指定商品中の特定の商品の品質等を具体的に表示するものとして取引上普通に使用されている事実はなく、また、本件商標は、特定の意味合いを表現し得ない一種の造語というべきであって、構成全体より生ずる一連の称呼のみをもって取引に資されるものというべきこと前記認定のとおりである。そして、この点に関する請求人の主張の全趣旨よりしても、「ALGA」(alga)又は「アルガ」の文字(語)が特定の商品についてその品質特性等を表示するものとして取引上普通に用いられているとする点は明らかでなく、これを認めるに十分でないこと前述(1)及び後述(4)に示すとおりである。
そうとすれば、本件商標にあって、「ALGA」、「アルガ」の各文字部分が請求人主張の商品について「藻類のエキス分を含んだもの」という品質を表示するものとはいえないから、結局、本件商標をその指定商品中のいずれの商品について使用したとしても、これに接する取引者、需要者がその商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものということはできない。
(4)請求人の主張について
(ア)請求人は、「藻類」のエキス分は、皮膚や頭髪への保湿成分として、化粧品やせっけん類の原材料として使用されているとして甲第5号証及び甲第6号証を提出している。
しかしながら、それら甲号証は、株式会社週刊粧業に係る平成7年及び同9年発行に係る「cosmetics in japan」(「日本の化粧品総覧」)とする印刷物のそれぞれ1996年版及び1998年版(抜粋)と認められるところ、同記載によれば、藻類又は海草類が洗顔・洗髪用化粧品又はせっけん類の原材料に用いられ或いはそれら商品の素材表示として用いられている状況は一定程度認め得るとしても、本件商標構成中の「ALGA」、「アルガ」の各文字部分がそれらと同様に当該商品の品質・原材料表示として使用されている訳ではないから、それら提出証拠によっては、「ALGA」(アルガ)の文字(語)のせっけん類・化粧品類の品質等表示とする点は客観的に明らかでなく、したがって、請求人主張はこれを認めるに十分なものとはいえない。
(イ)また、請求人は、「ALGA」(アルガ)と(独語)の「ALGE」(アルゲ)の文字は、「藻類」を意味する語として化粧品の取引者の間においてはもとより需要者間においても少なからず知られているとして、本件商標をその指定商品中の藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類について使用した場合、取引者・需要者は、構成中の「ALGA」及び「アルガ」の文字は、その化粧品やせっけん類の品質を表示したものとみて、これに続く「SCIENCE」及び「サイエンス」の文字を自他商品の識別標識と捉え、これより生ずる「サイエンス」の称呼及び「科学」の観念によって取引に当たる場合も少なくない旨述べ、本件商標の商標法第4条第1項第11号該当を主張している。
しかしながら、請求人主張の「ALGA」(アルガ)及び(独語)の「ALGE」(アルゲ)の文字(語)がその意味合いをもって取引者・需要者間において熟知されていて取引上普通に使用されているとする点は客観的に明らかでなく、該事実を認めるに十分でない。また、そうとすれば、たとえ、本件商標をその指定商品中の藻類のエキス分を含む化粧品やせっけん類について使用したとしても、取引者・需要者が構成中の前記文字部分を当該化粧品・せっけん類の品質等表示とみるべき合理的根拠に欠けるものといわざるを得ないから、その主張は妥当でなく、採用の限りでない。
(ウ)さらに、請求人は、「藻類」を意味する独語「Alge」(アルゲ)及び英語「Alga」の複数形の「Algae」並びに「藻類」に通ずる「海藻」、「海草」、「カイソー」及び「カイソウ」等の文字又はこれに品質等を表示する文字を付加してなる商標が全体として自他商品の識別力を有しないものとして拒絶されている審査例があるとして、「ALGA」、「アルガ」の各文字がそれらと同様に当該商品の品質・原材料表示である旨述べ、甲第7号証ないし甲第10号証(日本化粧品工業連合会に係る「拒絶文字商標集」抜粋)を提出している。
しかしながら、「海藻」、「海草」、「カイソー」及び「カイソウ」等の各事例については、前記(3)(ア)に示すとおり、本件商標構成中の「ALGA」、「アルガ」の各文字部分がそれらと同様に当該商品の品質・原材料表示として使用されている訳ではなく、該事実は客観的に明らかでないから、その主張はこれを認めるに十分なものとはいえない。そして、請求人摘示の独語「Alge」(アルゲ)及び英語の「Algae」(複数形)の各事例についても、本件における「ALGA」、「アルガ」の文字とは一部相違していてそれをもって直ちに本件の判断基準とするのは必ずしも適切でなく、また、それら甲号証(甲第7号証ないし甲第10号証)のみをもってしては、この種商品の取引の実情を具体的かつ客観的に示すものとはいい難く、したがって、この点を述べる請求人の主張は妥当でなく、採用の限りでない。
その他、請求人の主張を認めるに足りる証拠はない。
(5)結語
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも該当するものでなく、これら法条の規定に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は、同法第46条第1項の規定により、これを無効とすることはできない
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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