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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「教育役務の記述的商標の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第11430号|請求不成立)

審判番号
平成11年審判第11430号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
教育役務の記述的商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第11430号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「教育役務の記述的商標の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「やさしい英語リトミック」の文字を横書きしてなり、第41類「幼児のための音楽リズムを採り入れた英語教育,幼児のための音楽リズムを採り入れた英語教育に関する指導員の養成講座における教授,その他の技芸又は知識の教授,音楽の演奏,遊戯具の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,教育・文化・娯楽用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作,放送番組等の制作における演出」を指定役務として、平成9年3月10日に登録出願されたものである。

2.原査定の理由

原査定は、「本願商標は、すぐわかる(できる)ほど簡単な英語のリズム教育の如き意味合いを看取させる『やさしい英語リトミック』の文字を表してなるから、これを本願指定役務中該文字に照応する役務例えば『幼児のための音楽リズムを採り入れた英語教育,幼児のための音楽リズムを採り入れた英語教育に関する指導員の養成講座における教授,前記内容のレコード又は録音済み磁気テープの貸与,同録画済み磁気テープの貸与,同教育用ビデオの制作』等について使用しても、役務の質(内容)を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として本願を拒絶したものである。

3.当審の判断

本願商標は、「やさしい英語リトミック」の文字を書してなるところ、その構成は、「簡単である。容易である。わかりやすい。」という意味の「やさしい」、「英語」、「リトミック」の各語よりなるものと容易に理解、認識し得るものである。

そして、後半の「リトミック」の文字は、「律動的な、リズミカルな」等の意を有する仏語「rythmique」の表音と認められるものであり、また、広辞苑第5版によれば、「(1)詩や音楽のリズムに関する学問。律動法。(2)音楽教育法の一。体の動きを音楽に結びつけてリズム感覚を育てるもので、舞踊・体操などにも採り入れられる。ダルクローズの創始。律動法。」の記載が認められ、幼児教育の場でも、音楽リズムを採り入れた幼児の情操・能力開発の方法として使用されているものである。

そうすると、本願商標は、全体として、その指定役務との関係で、容易に「音楽リズムを採り入れたやさしい英語教育」の如き意味合いを理解、認識させるものとみるのが相当である。

このことは、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G―Searchの新聞情報データベース」をみるに「駅型保育所比較、働く親のニーズ吸収――教育サービス多彩、英会話や音楽教室。(1997.10.04日経流通新聞)」という見出しのもと「基本的な保育内容のほかにも、駅型保育所は様々な特徴を持っているところが多い。そのひとつが教育型保育を取り入れていること。駅型保育アップルナースリーでは英会話と音楽の教室を併設し、三歳以上の園児は無料。厚木YMCAチャイルドケアセンターホサナはYMCAの水泳、体操、英語のクラスを用意している。また『未来保育クラブ町田』(東京・町田市)も表現活動のムーブメントと英語教育をやはり無料で受けられる。教育型保育の典型といえそうなのが、東進チャイルドケアハウス『POP KIDS』だろう。表中では保育料七万五千円と最高の同園は、幼稚園と保育園の両機能を持たせているという意味で『幼保園』を名乗り、保育のほかに英語、リトミック、絵画、ピアノ、知能開発などのコースを設けている。」という記載からも、同一の施設において、両教育が同じように扱われ、これらを容易に結びつけて需要者に認識されるということが、十分裏付けられるものである。

してみれば、本願商標をその指定役務中該文字に照応する役務、例えば「幼児のための音楽リズムを採り入れた英語教育,幼児のための音楽リズムを採り入れた英語教育に関する指導員の養成講座における教授,前記内容のレコード又は録音済み磁気テープの貸与,同録画済み磁気テープの貸与,同教育用ビデオの制作」等について使用しても、これに接する取引者・需要者は、前記意味合いを理解するにとどまるものであるから、本願商標は、役務の質(内容)を表示したものと認められ、自他役務の識別機能を有しないものと判断するのが相当である。さらに、本願商標をその指定役務中上記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消す限りではない。

なお、請求人は、「幼児の英語教育」と「リトミック」とは何ら関連がない旨述べているが、教育の現場では、さまざまな教育手法が採用され、実践されているのであり、このことは、例えば、新聞紙上においても、「5部子供を創る(2)学ぶ幼子の群れ――見えぬ未来(女たちの静かな革命)(1998.05.21 日本経済新聞 朝刊)」の見出しのもと、「『さあ、好きな言葉で自己紹介してみよう』――。英語、フランス語など十四カ国語を音楽やゲームを通じて自然習得させ国際交流を促す非政府組織(NGO)、ヒッポファミリークラブ(東京・渋谷)には、学生らに交じって零歳からの乳幼児も親同伴で参加している。」という記載からも十分裏付けられるものであって、本願商標が上記認定判断を妥当とするものであることにも照らし、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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