結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35125(T2001−35125/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4364760号商標(以下、「本件商標」という。)は、商標の構成を「ALBA ROSA」の欧文字と「アルバローザ」の片仮名文字を2段に横書きし、指定商品を第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,釣り具」として、平成11年2月12日に登録出願、平成12年3月3日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する商標は、次の(1)及び(2)のとおりである(以下、「引用各商標」という。)。
(1)商標の構成を「ALBA ROSA」の欧文字を横書きし、指定商品を第17類「被服、布製身回品、寝具類」として、昭和60年2月26日に登録出願、昭和62年4月30日に設定登録された登録第1948790号商標(以下、「引用商標1」という。)。
(2)商標の構成を後掲に示すとおり、花の図形とやや図案化した「ALBA」及び「ROSA」の欧文字を2段に横書きし、指定商品を第25類「被服,バンド,ベルト,履物」として、平成5年11月25日に登録出願、平成8年12月25日に設定登録された登録第3233127号商標(以下、「引用商標2」という。)。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第31号証を提出した。
(1)「アルバローザ」は請求人の商号、株式会社アルバローザの要部であり、需要者においては、上記引用各商標に係る使用商標を含めて、一連一体に「アルバローザ」と称呼されている。請求人は、常に新しいデザインやコンセプトの商品(例えば、被服、布製身回品、バッグ、装身具、化粧品)を提供する総合ファッションメー力ーとして需要者に認識されており、その事実は若い女性に人気のあるファッション雑誌に特集が組まれる程、人気を博している。すなわち、「月刊ポップティーン」2001年2月号(株式会社角川春樹事務所発行:甲第3号証)、「VIVI」1999年5月号・同6月号・同2000年6月号(株式会社講談社発行:甲第10号証、甲第9号証、甲第4号証)、「東京ストリートニュース」2000年7月号(株式会社学習研究社発行:甲第5号証)、「Fine」2000年2月号・同6月号・同7月号(株式会社日之出出版発行:甲第6号証ないし甲第8号証)は、1999年から2000年にかけて発刊された雑誌類における請求人の商品に関する記述のごく一部である。この他にも多数の雑誌等において「アルバローザ」の商品が紹介されており、最近、若い女性の間では「アルバローザファッション」、「アルバローザスタイル」というファッションに関する流行語として定着しているところである。
(2)請求人の商号の要部、使用商標の要部である「アルバローザ」あるいは「ALBA ROSA」は、その名が需要者に爆発的に浸透した時期としては、1997年(平成9年)頃である。同時期は、今まで首都圏にしか出店していなかった請求人が、全国の地方都市に「ALBA ROSA」の店舗を開店した時期であり、雑誌「ダカーポ」(2000年9月20号マガジンハウス発行:甲第11号証)の記事で紹介されるように、請求人の名が全国的に知られるようになったものである。すなわち、「アルバローザ」あるいは「ALBA ROSA」については、本件商標の出願日である平成11年(1999年)2月12日以前から、既に、著名なブランドとして全国的に知られていたことが、該雑誌「ダカーポ」から窺えるところであり、また、請求人の商品については、当時発行されていた「Fine」1997年8月号・同1998年6月号・同1998年9月号(株式会社日之出出版発行:甲第12号証、甲第15号証、甲第16号証)、「VIVI」1997年11月号・同1998年1月号(株式会社講談社発行:甲第13号証、甲第14号証)の各雑誌においても取り上げられていたところである。さらに、これらの雑誌で、請求人の商品が紹介された同時期において、請求人は、各商品カタログ(甲第17号証ないし甲第21号証)を発行していた。
(3)請求人の商号の要部あるいは商標でもある「アルバローザ」あるいは「ALBA ROSA」を、例えば、インターネットにおける検索エンジン(Yahoo、goo、infoseek等)において検索すれば、請求人の商品に関する紹介、あるいはこれに便乗するサイトが多数存在する。そのほか、請求人の商品に関しては、特に若い女性に人気があるところから、人気のあるミュージシャンやタレントなどが好んでアルバロ一ザの商品を愛用している。また、若者向けのテレビ番組などにおいて、時々、いわゆる”渋谷系ファッション”の代表として、アルバローザの渋谷店の店舗やそのファッションスタイル、ライフスタイルが紹介されている。
(4)以上の(1)ないし(3)で述べるように、請求人は、本件商標が出願された平成11年2月12日の時点において、需要者に「アルバローザ」として広く認識されるところであり、また引用各商標についても請求人の商標として広く認識されていたところである。
したがって、被請求人により、本件商標が指定商品について使用された場合、需要者はあたかもその商品が請求人から派生した商品である旨、出所の混同を生じることは必然である。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであり、無効にされるべきものである。
本件商標は、前記に示すとおり「ALBA ROSA」の欧文字と「アルバローザ」の片仮名文字を書してなり、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,釣り具」を指定商品とするものであるところ、請求人は、本件商標には、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたとする無効事由があると述べているので、その当否について判断する。
(1)請求人提出に係る甲各号証の各種ファッション雑誌等によれば、片仮名文字の「アルバローザ」、欧文字の「ALBA ROSA」及び花の図形とやや図案化した「ALBA」及び「ROSA」の欧文字を2段に横書きした後掲(3)に示す引用商標2と構成を同じくする各商標を使用した、水着、スカート、トップス、ワンピース等の各種衣料品のほか、バングル、ペンダント等のアクセサリー類、ネイルエナメル、サンオイル等の化粧品類、バッグ、ポーチ、靴などの商品についての紹介ないしは宣伝広告が掲載されているところであって、これより請求人の使用に係る各商標は遅くとも、本件商標の登録出願時の平成11年(1999年)2月12日には、既に、請求人の製造、販売に係る商品「被服、布製身回品、バッグ、装身具」等を表示する商標として、若い女性を中心にする需要者の間に広く認識されていたことが認められる(甲第12号証ないし甲第21号証)。また、その状況は、本件商標の登録査定時及びそれ以降も同様に継続していることが認められる(甲第3号証ないし甲第10号証)。
そうとすれば、引用各商標及びこれらの欧文字部分の読みを片仮名表記した「アルバローザ」の文字よりなる商標は、本件商標の登録出願時には、請求人(株式会社アルバローザ)が自己の業務に係る商品である被服類ほか、ファッション関連商品について使用する商標として、我が国のファッション関連商品の取引者及び需要者並びに若い女性の間において広く認識されていたものとみるのが相当である。
そして、「ALBA ROSA(アルバローザ)」は、一連一体に看取させるものであって、これより生ずる称呼も冗長に亙るものでなく、平滑・流暢に一連一体のものとして称呼されるものであり、かつ、我が国において、特に馴染みのある熟語的な語として理解されるものでないから、全体をもって一種の造語からなる固有の商標として認識し把握されて取引に資されているものと認められる。
(2)他方、本件商標は、前記したとおりであるところ、その上段の「ALBA ROSA」の欧文字及びその読みを片仮名表記したものと把握される「アルバローザ」の各文字は、前記認定の各商標とその綴りを同一にするものである。
(3)指定商品についてみるに、本件商標の指定商品と請求人提出に係る甲各号証の雑誌類に紹介ないしは宣伝広告されている商品とは、その販売系統、流通市場等を異にし、現在の時点において、たとい、請求人は、本件商標の指定商品の分野での事業に進出している事実は認められないとしても、その取扱商品は、「被服」、「バッグ」、「アクセサリー」に止まらず、靴、時計、食器、化粧品、文房具、運動具(スノーボード、ボディボード等)、菓子類など多岐にわたっていると述べているところであり、引用商標2と商標の構成を同じくし、指定商品を第28類「運動用具」とする登録第4222909商標の取得をはじめ、各商品及び役務に関して商標登録を出願し権利取得に努めている状況を窺わせるところである(甲第22号証ないし甲第31号証)。そして、請求人の属するファッション関連業界においては、近年、企業の取り扱う商品は、服飾品、装飾品に止まらず多品目に及び、多くの企業が経営を多角化する傾向にある。また、本件商標の指定商品である「おもちゃ、人形」等の人気商品は世間の話題性を有し、これが各ファッション関連雑誌に取り上げられることも少なくないものであって、これら商品とファッション関連商品とに読者である若い女性を含む若年層の関心が及ぶものといえるから、共通の需要者となり得る可能性が高いものとみて差し支えないものである。
(4)以上の(1)ないし(2)の認定のとおり、本件商標は、我が国のファッション関連商品の商標として広く知られ、これ以外に馴染みのない固有の造語として記憶・印象に残り易い引用各商標及びその仮名表記と、その構成に係る綴り字を同一にし、かつ、その指定商品とファッション関連商品とは同じ需要者層とする点に関連性があることを総合すると、これをその指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、本件商標の使用者と請求人とは何らかの関係があるのではないかとの疑念を抱かせたり、誤認させることも少なくないものというべきであり、請求人と業務上、経済上又は組織上何らかの連携関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものというべきであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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