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Trademark Appeal Case

構成部分「CAB」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第9709号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は「QUEEN CAB」の欧文字を書してなり、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道用車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,車いす,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械器具,陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,乗物用盗難警報器,落下傘」を指定商品として、平成8年2月14日に登録出願されたものであって、その指定商品については、平成9年10月1日付の手続補正書により「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,車いす,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」に補正されているものである。

2 原査定の引用商標

原査定が、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第1654635号商標(以下「引用商標」という)は、「QUEEN」の欧文字を上段に、「クイーン」の片仮名文字を下段に書してなり、昭和54年9月3日に登録出願、旧第12類「自転車、その他本類に属する商品(但し航空機、航空機の部品および附属品、荷持車月掛布、自転車の部品および附属品を除く)」を指定商品として、昭和59年1月26日に設定登録され、その後、平成6年3月30日に商標権の存続期間の更新登録の設定がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記した構成よりなるものであって、「QUEEN」の文字と「CAB」の文字との間には1文字分程度の空白があり、その後半部の「CAB」の文字は、「タクシー、辻馬車、運転席」などを意味する英語に通じる(請求人が原審における意見書で提出した甲第1号証、及び「新英和中辞典」株式会社研究社など)ものである。

また、その表音である「キャブ」の語についてみるに、以下の事実が認められるものである。

▲1▼「RV 不況知らず売り上げ独走」との見出しのもと、「この夏、行楽地へ向かう高速道路では、キャンプ用具などを積んだレジャー車、名付けてRV(レクリエーショナル・ビークル)が、ひときわ目立ちました。......こう見るとRVの範囲は広いが、いくつかのタイプに分けることができる。......第2のタイプに、ワンボックスの『キャブ型ワゴン』がある。......」(1992年9月5日付 朝日新聞 夕刊)と

して、「キャブ」の語が自動車の形式を表す語に使用されていること。

▲2▼「日産ディ、アジア用トラック」との見出しのもと、「日産ディーゼル工業は、96年3月に販売地域をアジア市場に絞った『アジア・トラック』を投入する。......搭載するエンジンやキャブ(運転台)は一種類で大幅に部品を共通化する。」(1995年1月17日付 日経産業新聞)として、「キャブ」の語が「運転台」を意味するものとして使用されていること。

▲3▼「日野自動車などトラック4社、キャブ用ガラス統一でメーカーと合意。2色に限定」との見出しのもと、「日野自動車工業、三菱自動車工業などのトラック四社は、旭硝子をはじめとする自動車ガラス三社とトラックのキャブ(運転席)に用いる板ガラスの色を二種類に統合し、トラック四社共通とすることで合意した。」(1996年3月20日付日刊工業新聞)として、「キャブ」の語が「運転席」を意味するものとして使用されていること。

▲4▼トラックの運転席の形式を指称するものとして「ショートキャブ車」(三菱自動車工業)(日野自動車工業)、「シングルキャブ、ダブルキャブ」(トヨタ自動車、東京日産自動車販売)のように「キャブ」の語が、インターネット上の商品案内(平成11年6月22日現在のもの)において使用されていること。

しかして、上記の▲1▼〜▲4▼の事実に照らせば、「キャブ」の語は、自動車の形式や、運転席を意味する用語として使用されており、本願商標構成中の「CAB」の文字は、この「キャブ」を想起させるとみるのが相当であり、該「CAB」の文字は、その指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品」との関係においては、その商品が自動車の形式や運転席に係わりがあるものとの理解をさせ、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないか、あるいは極めて弱い部分というべきである。

してみれば、簡易迅速を旨とする取り引きの実際においては、本願商標構成中、自他商品識別機能を果たし得ると認められる「QUEEN」の文字部分をもって取り引きに資されることも決して少なくないというべきであり、本願商標からは、一連の「クイーンキャブ」の称呼のほかに、単に「クイーン」の称呼をも生ずるものであり、また、該「QUEEN」の文字に照応して「女王」の観念が生ずるといえるものである。

一方、引用商標からは、「クイーン」の称呼、および、「女王」の観念が生ずるものである。

したがって、本願商標と引用商標とは、その外観において差異を有するとしても、その称呼・観念を同一にする類似の商標であって、本願商標の指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品」は、引用商標の指定商品に含まれる商品と同一又は類似するものである。

なお、請求人は、意見書および審判請求書において、「『CAB』の語は、自他商品識別力が認められないものではない。『CAB』もしくは『キャブ』自体が結合商標となっている場合これが一体化して特定の観念が生じることで全体として自他商品識別力が生じる。『CAB』を含む商標と『CAB』以外の文字部分が共通するにもかかわらず、それぞれが登録商標として併存している。」旨述べ、甲号証を提出して、本願商標と引用商標とは類似しないと主張してる。

しかしながら、「CAB」が「キャブ」の語に通じ、該「キャブ」の文字が自動車の形式や運転席に係わりがある語として使用されていること前記認定のとおりであり、また、本願商標から「女王の運転席」などの意味合いが生ずるとしても、これが一体不可分の観念を有するとの証左、または、特別な理由は認められず、さらに、提示の審査例は、本願商標とは、その構成・態様を異にするものの事例であって、これらが本件の結論を左右するとはいえないから、請求人の主張は採用できない。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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