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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第15号「商標の著名性認定」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年異議第90958号|登録取消)

審判番号
平成11年異議第90958号
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
商標の著名性認定
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第25類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年異議第90958号・異議)は、本件商標について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商標の著名性認定」です。指定商品・役務は第25類に属します。特許庁は「登録第4257503号商標の商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4257503号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4257503号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に表示のとおりの構成よりなり、平成10年3月30日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月2日に設定登録されたものである。

2.本件商標に対する取消理由の要旨

(1)引用商標の周知、著名性について

(株)講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」及びサンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド辞典’84ザ・ブランド」の記載によれば、次の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは、1967年ネクタイのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、巾広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立し、ポロ・ファッションズ社(以下、「ポロ社」という。)を設立、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出し、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞した。1974年に映画「華麗なるギャッツビー」の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことから、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。その頃からその名前は我が国服飾業界においても知られるようになり、そのデザインに係る一群の商品には、横長四角形中に記載された「Polo」の文字、「by RALPH LAUREN」の文字、馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形からなる各商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。別掲(2)参照)が用いられ、これらは「ポロ」の略称でも呼ばれている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月15日発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」の「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月25日発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述並びに昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事によれば、我が国においては西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等の、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、例えば、「男の一流品大図鑑」をはじめ、昭和53年2月16日付け日本経済新聞(夕刊)の広告、(株)講談社昭和54年5月20日発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月20日発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和55年11月20日発行)、「世界の一流品大図鑑’80年版」(昭和55年6月20日発行)、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月20日発行)、前記「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年6月25日発行「流行ブランド図鑑」のそれぞれにおいて、メガネについては、前記「世界の一流品大図鑑’80年版」、「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」のそれぞれにおいて、「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフ・ローレン(アメリカ)」等の表題の下に紹介されていることが認められる。

また、ラルフ・ローレンの「POLO」、「Polo」、「ポロ」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した判決として、東京高等裁判所平成2年(行ケ)183号(平成3年7月11日言渡)の判決をはじめ、同裁判所平成11年(行ケ)第250号、同第251号、同第252号、同第267号、同第290号(以上平成11年12月16日言渡)、同第268号、同第289号(以上平成11年12月21日言渡)、同第288号(平成12年1月25日言渡)、同第298号、同第299号(以上平成12年2月1日言渡)、同第192号(平成12年2月29日言渡)、同第333号、同第334号(以上平成12年3月29日言渡)等の一連の判決がある。

さらに、引用商標を模倣した偽ブランド商品が市場に出回り刑事摘発を受けた旨が、例えば、平成1年5月19日付朝日新聞夕刊、同4年9月23日付読売新聞(東京版)朝刊、同5年10月13日付読売新聞(大阪版)朝刊、同10年6月8日付朝日新聞夕刊等において報道され、これらの記事中では引用商標が「ポロ」、「Polo」、「POLO」等と称されている。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、引用商標は、ラルフ・ローレンのデザインに係る被服類及び眼鏡製品等に使用する標章として遅くとも本件商標の登録出願時までには既に我が国において取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められ、その状態は、本願商標の出願時はもとより、現在においても継続しているものである。

(2)商品の出所の混同のおそれについて

本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるものであるところ、本件商標と引用商標の図形部分は描き方は相違するが共にポロプレーヤーを表してなるものである。

そして、本件商標の指定商品には、引用商標を使用している被服類と同一又は類似の商品が含まれているものである。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本件商標のポロプレーヤの図形より、上記周知、著名な引用商標を連想、想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわなければならない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものである。

3.商標権者の意見

商標権者は、2の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。

4.当審の判断

平成13年7月26日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記2の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである

よって、結論のとおり決定する。

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