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Trademark Appeal Case

ほんこつぶの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成7年審判第15692号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2651545号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ほんこつぶ」の平仮名文字を横書きしてなるものであり、昭和57年12月20日に登録出願、第32類「納豆」を指定商品として平成6年4月28日に登録がなされたものである。

2請求人の主張

請求人は、「登録第2651545号商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対して概要次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第61号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)請求人は、被請求人より本件商標の存在を理由として商標権侵害の警告を受けている者であるから、本件審判を請求するについて法律上の利害を有する者であることは明らかである(甲第2号証の1〜3)。

(2)納豆に使用される原料大豆の粒形又は種類は、食糧庁検査基準により「大粒」、「挽割用」、「小粒」、「極小粒」等と定められている。そして、納豆業界においては、上記粒形又は種類を原材料とした納豆に例えば、「大粒」、「ひきわり」、「小粒」、「極小粒」、「本小粒」等を表示して商品の品質を表わすものとして普通に用いられているのが実情である。

してみれば、「ほんこつぶ」の文字を書してなる本願商標をその指定商品について使用するとき、これに接する取引者、需要者は、前記した取引の実情よりして、納豆に使用される原料大豆の粒形又は種類を指称する「本小粒」の字音を平仮名文字をもって表わしたものと理解し把握するに止まり、自他商品の識別標識とは認識しないものと判断するのが自然である。

したがって、本願商標をその指定商品について使用するときは、単に商品の品質を表示するものといわなければならない。

(3)以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすべきものである。

3 被請求人の主張

被請求人は、「本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求める。」と答弁し、その理由及び請求人の弁駁に対する答弁の理由を概要次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び同第2号証を提出した。

食料庁検査基準には「本小粒」なる基準粒形は存在しない。

「本小粒」の文字は如何なる品質を表示しているのか不明である。蓋し、商品の品質表示である以上、一般的・普遍的な基準と思われる食糧庁検査基準により表示するのが当たり前のことと考えられるからであり、かかる食糧庁検査基準には「本小粒」という粒形の基準はないからである。

商品「納豆」の「原材料名」欄に大豆の粒形を表示することが業界の慣例として行われていることは認めるが、「本小粒」が一定の具体的な粒形を指称表示するために使用されている事実・実情は認めることができない。「本小粒」が付記・使用された商品「納豆」の原材料・品質・形状は統一された規格に基づいているのではなく、バラバラだからである。してみれば、本件商標「ほんこつぶ」は勿論、文字「本小粒」についても、商品「納豆」について何等の品質、形状、原材料などの商品特性をも端的に指称表示しないものであるから、本件商標「ほんこつぶ」及び文字「本小粒」は自他商品の識別機能を充分に具備するものである。

したがって、本件商標は自他商品の識別機能を充分に具備するものであるから、その登録には何等の瑕疵もない。

上記の通り、本件商標は商標法第3条第1項第3号の規定に該当するものではなく、自他商品の識別機能を現実に発揮しているのであるから、本件商標は商標法第46条第1項第1号に該当するものではない。

4 当審の判断

本件商標は、「ほんこつぶ」の文字を書してなるところ、該文字が商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものとはいい難いばかりでなく、請求人の提出に係る甲各号証によっては、「ほんこつぶ」の文字が商品の品質等を表示するものとして普通に使用されている事実は認めることができない。そして、当審において職権をもって調査するも、本件商標を構成する文字が、商品の品質等を表示するものとして取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。

してみれば、本件商標は、その指定商品の品質等を表示するものと認めることができず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定に基づき、その登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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