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商標「Wing−A」の称呼の類似性と要部抽出(第4条第1項第10号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号・第4条第1項第7号|審判異議2001−90393(T2001−90393/J7))

審判番号
異議2001−90393(T2001−90393/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「Wing−A」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第10号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号・第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
第38類・第42類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2001−90393(T2001−90393/J7)・異議)は、本件商標「Wing−A」について、商標法第4条第1項第10号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号・第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。指定商品・役務は第38類・第42類に属します。特許庁は「登録第4453055号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4453055号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4453055号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年4月22日に登録出願され、「Wing−A」の文字を横書きしてなり、第38類「通信衛星を介したオンデマンド方式によるデータ・音声・画像の送信,通信衛星を介したデータ・音声・画像の伝送交換,移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線による通信,衛星テレビジョン放送,通信衛星によるテレビジョン放送,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの提供,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第42類「気象情報の提供」を指定役務として、同13年2月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

異議申立人(以下「申立人」という。)は、全米はじめ世界155ヶ国、2億世帯にデジタル衛星放送及びケーブルテレビ放送向けドキュメンタリー専門番組の供給事業を行っている法人であり、そのハウスマークである「DISCOVERY CHANNEL」は当業界において、周知・著名なものになっている。また、その提供に係るシリーズ番組の配信に使用されている「DISCOVERY WINGS CHANNEL」(以下「申立人使用商標」という。)及びその要部である「WINGS」の商標も周知・著名なものとなっている。

これに対して、本件商標は、「Wing−A」の英文字からなり、申立人の周知・著名商標の使用にかかる「有線テレビジョン放送、衛星テレビジョン放送」等を指定役務とするものであり、申立人の使用する商標と明らかに類似する商標がその指定役務に使用されれば、需要者・取引者間にその出所につき、誤認混同の恐れがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

また、申立人使用商標の要部は「WINGS」であり、本件商標の要部も「Wing」であるから、両商標は類似するものであり、かつ、申立人使用商標の使用役務と本件商標の指定役務は同一又は類似するものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当する。

次に、商標権者が本件商標を採択使用する行為には不正の目的があるものと判断するのが相当であるから、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当する。

さらに、申立人使用商標は周知・著名であるから、申立人と何ら関係ない本件商標権者が、これに類似する商標を同一役務に登録することは、国際信義に反するものであり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号にも該当する。

したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「Wing−A」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ウイングエイ」及び「ウイング」の称呼を生ずるものと認めるのが相当である。

他方、申立人がその著名性を主張し、本件商標の登録の取消理由に引用する申立人使用商標は、「DISCOVERY WINGS CHANNEL」の文字よりなるところ、これよりは「ディスカバリーウイングスチャンネル」、「ディスカバリーウイングス」及び「ディスカバリー」の称呼を生じ、構成中の「WINGS」の文字部分が独立して自他商品の識別標識として機能することはないものと判断するのが相当である。

してみれば、申立人使用商標中の「WINGS」の文字部分を要部であるとし、これと本件商標が類似するという申立人の主張は、その前提を欠くものであり、本件商標と申立人使用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても紛らわしいところのない非類似の商標というべきである。

また、申立人は申立人使用商標及び「WINGS」の文字は、申立人によりテレビジョン放送等に使用されて周知・著名である旨主張し、その事実を証する書面として甲各号証(特に甲第6号証ないし同第10号証)を提出しているが、これら証拠資料によっては、申立人使用商標及び「WINGS」の文字の周知・著名性を認め難いから、本件商標をその指定役務に使用する場合、その役務が申立人又は同人と関係のある者の業務に係る役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるとすべき相当の根拠はないものである。

さらに、本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、これをその指定役務について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものでもないし、かつ、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものとは認め得ないところである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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