Trademark Appeal Case
付記的部分の要旨変更
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 補正2001−50070(T2001−50070/J5) |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第25類「洋服、下着、靴下、ストッキング、帽子、その他の被服、靴下止め、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として、平成12年4月12日に登録出願、その後、同年4月18日付け手続補正書により、商標登録を受けようとする商標を別掲(2)のとおりの構成よりなるものに補正されたものである。
2 補正却下の決定の理由の要点
上記補正に対し、「上記補正書により補正された商標は、願書に記載された商標中から『Tailored in England』の文字を削除するものであるが、その削除している『Tailored』の文字部分は、『注文したての。あつらえの。』を意味する英語であり(『小学館ランダムハウス英和大辞典』第2759頁、株式会社小学館 1998年1月10日発行)、商品の産地、販売地を表示する地名等に該当するものとは認められないから、『Tailored』の文字部分は、本願商標中の付記的部分に該当するものとは認められない。したがって、補正後の商標は、願書に記載された商標とその構成態様を異にするものと認められるから、この補正は、本願について、その要旨を変更するものと認められる。」として、補正却下の決定がされた。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)に示すとおり、上段に「MICHAEL TAPIA」の文字を表し、その下段に上段の文字と異なる書体をもって「Tailored in England」の文字を筆記体様で表したもの(以下、「補正前の商標」という。)として、登録出願されたものである。
これに対し、「本願商標は、その構成中に『英国』を意味する『England』の文字を有しているから、本願商標をその指定商品中の『英国製の商品』以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」との平成13年1月15日付け拒絶理由通知を受けた請求人(出願人)は、当該拒絶理由を解消するために、別掲(2)に示すとおり、「Tailored in England」の文字を削除した「MICHAEL TAPIA」の文字のみに商標登録を受けようとする商標(以下、「補正後の商標」という。)を補正したものと認めることができる。
しかして、例えば、商標中に外国の地名を有しているために、当該国製の商品以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある旨の商標法第4条第1項第16号に該当するとの拒絶理由を受けた場合、指定商品を当該国製の商品と補正して拒絶理由を解消する対処の他に、その外国の地名が商標中の付記的な部分である場合には、商標中よりその外国の地名を削除する商標の補正により対処することも、その出願された商標の自他商品の識別性に何らの影響を及ぼさない限り商標の要旨の変更に当たらないとして認められると解される(「商標審査基準 第3(不登録事由)十四、第4条第1項第16号 3.なお書き及び第11(補正の却下)1.(2)参照)。
そして、この場合における「付記的」とは、出願された商標における自他商品の識別機能を果たすべく構成された部分と分離して認識される国家名、地名等の文字を指すものということができる。
ところで、本願における補正前の商標は、別掲(1)に示すとおりであり、上段に自他商品の識別機能を有すると認め得る「MICHAEL TAPIA」の文字を表し、その下段に上段の文字と異なる書体で、かつ、「Tailored in England」の文字を2行にわたるように筆記体様で表したものであり、下段に表された「Tailored in England」の文字は、我が国における一般需要者の英語知識の普及度から判断するに、「Tailored」の文字(語)は、「注文したての、あつらえの」を意味する語と理解され、全体として「英国で仕立てられた、英国であつらえた」程度の意味合いを表したものと容易に認識されるとみるのが相当であり、また、本願商標の指定商品は、「被服、履物」等「Tailored」(注文したての、あつらえの)の文字(語)に相応する商品ということができるものである。
そうすると、「Tailored in England」の文字は、補正前の商標において視覚上自他商品の識別機能を果たすべく構成された「MICHAEL TAPIA」の文字部分と分離して認識され得るもので、その意味合いにおいても自他商品の識別機能を有するものでなく、その文字全体としてみても商品の産地、販売地を表す地名等の文字に相当するものとみて差し支えがないというべきで、該文字は、補正前の商標中付記的な部分と認めるのが相当である。
してみれば、補正前の商標を補正後の商標に補正することは、商標の要旨の変更には当たらないというべきであるから、補正後の商標についての補正却下の決定は妥当でなく、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
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