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Trademark Appeal Case

不使用取消と契約の範囲

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30286号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第971820号商標(以下、「本件商標」という。)は、「LE MANS」の欧文字をゴシック体で横書きしてなり、昭和42年1月25日に登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く) 布製身回品(他の類に属するものを除く) 寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、同47年7月13日に設定登録され、その後、同58年2月22日及び平成4年12月24日の2回に亘り、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中「セーター類、ワイシャツ類、下着、ねまき類、和服、くつ下、たび、手袋(ゴム手袋、絶縁用ゴム手袋を含む。)、えりまき、マフラー、スカーフ、ネッカチーフ、ショール、ネクタイ、ゲートル、たびカバー、エプロン、おしめ、帽子、ナイトキャップ、ずきん、ヘルメット、すげがさ、頭から冠る防虫網、これらの類似商品」の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第2号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その商標登録原簿記載より明らかな通り何人にも専用使用権又は通常使用権の設定の登録はなされていない。

請求人は、本件商標が請求に係る指定商品について使用された事実は知らない。

したがって、被請求人が請求に係る指定商品に、本件登録商標の使用の事実の証明をすべきである。

でないとすれば、本件商標は、商標法50条第1項により、その登録の取消を免れない。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、答弁書において請求外「ジャスインターナショナル株式会社(以下、単に「ジャス」という。)」に使用許諾をなし、ジャスは更に片倉工業株式会社、株式会社水甚及び株式会社マリモに使用許諾をなしていると述べ、乙各号証の契約書を提出している。

係る契約関係は一般によくみられるように、商標権者からライセンシーに、ライセンシーからサブライセンシーに商標使用の系統が構築されているように見受けられる。

そして、乙第1号証の1及び2の契約書は、当時の商標権者株式会社ヴァンヂャケットからジャスインターナショナル株式会社に本件商標を特定して許諾がなされている。

しかし、乙第2号証、同第6号証及び同第8号証の契約書をみると「ジャスがAUTOMOBILE CLUB DEL’ OUESTとの間で、締結した商標の使用とこれによるファッション商品などの商品化に関する契約に基づき取得した権利を、日本国内において独占的に再使用許諾すること〜。」についての契約であって本件商標のものではないのである。

つまり、乙第1号証の1及び2の契約書により商標権者とライセンシー「ジャス」との関係が記されているとしても、乙第2号証、同第6号証及び同第8号証の契約書とは他人である請求人とジャスの契約を基礎とするものであって、本件商標についてのものではない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証の1ないし同第12号証を提出した。

答弁の理由

被請求人は、本件商標をその指定商品について日本国内において適法に使用している。

被請求人の前権利者である、株式会社ヴァンヂャケットは、本件商標の指定商品全部について、ジャスに、遅くとも平成7年以来現在に至るまで独占的通常使用権を許諾している。また、現在、被請求人では、ひきつづき専用使用権を当該ジャスに与えている。

そして、当該ジャスは、本件商標の指定商品中の「紳士用肌着全般」について、請求外片倉工業株式会社に平成8年11月以来独占的に使用権を許諾していた。この片倉工業株式会社は、上記使用権に基づいて平成11年まで、本件商標を付した「パンツ」「ティーシャツ」等を製造販売していた。

また、ジャスは、本件商標の指定商品中の「メンズカジュアル・アウターウェアー及びレザーウェア全般」について、請求外株式会社水甚に平成7年8月以来独占的に使用権を許諾している。この株式会社水甚は、上記使用権に基づいて平成11年まで、本件商標を付した「カジュアルシャツやカジュアルパンツ(アウターパンツ)」を製造販売している。

また、ジャスは、本件商標の指定商品中の「靴下全般」について、請求外株式会社マリモに平成11年5月以来独占的に使用権を許諾している。この株式会社マリモは、上記使用権に基づいて現在まで、本件商標を付した「紳士用靴下」を製造販売している。

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中の「紳士用肌着、カジュアルシャツ、カジュアルパンツ、靴下」について、本件審判の請求前3年以内に通常使用権者によって現実に日本国内において使用されているものであるから、本件審判請求の理由は、成り立たない。

4 当審の判断

被請求人の提出に係る乙第1号証の1及び2は、当時の商標権者である株式会社ヴァンヂャケットによりジャスに対する平成8年6月1日より平成14年5月31日までの本件商標の専用使用権許諾契約書であり、乙第2号証は、ジャスより片倉工業株式会社に対する平成8年10月1日より平成11年12月末日までの本件商標の商品「紳士用肌着全般」についての使用許諾契約書であり、また、乙第6号証は、ジャスより株式会社マリモに対する平成11年5月1日より平成14年4月末日までの本件商標の商品「靴下全般」についての使用許諾契約書であると認められる。

そして、同人の提出に係る乙第3号証ないし同第5号証及び乙第9号証ないし10号証の2において、本件商標を商品に付して販売していたものであることが認められる。

してみれば、本件商標は、各々の契約に基づきその通常使用権者である上記2社が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において請求に係る指定商品中の「下着、靴下」について実際に使用していたものであることが容易に認定できる。

5 むすび

したがって、本件商標は、商標法50条第1項の規定により、登録を取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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