結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35201(T2001−35201/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4452547号商標(以下「本件商標」という。)は、「EPOKA」の欧文字及び「エポカ」の片仮名文字を二段に書してなり、平成11年12月10日に登録出願、第24類「織物(畳べり地を除く。),フェルト及び不織布,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」を指定商品として、同13年2月9日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第735149号商標(以下「引用A商標」という。)は、「EPO」の欧文字及び「エポ」の片仮名文字を二段に書してなり、昭和40年7月15日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同42年3月7日に設定登録、同じく、登録第2028436号商標(以下「引用B商標」という。)は、「EPO」の欧文字及び「エポ」の片仮名文字を二段に書してなり、昭和61年5月7日に登録出願、第16類「織物、編物、フエルトその他の布地」を指定商品として、同63年3月30日に設定登録、同じく、登録第2722074号商標(以下「引用C商標」という。)は、後掲に示すとおり、横長の凸レンズ状の輪郭線の中にやや図案化した「EPO」の欧文字を横書きしてなり、平成3年3月5日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同9年6月13日に設定登録されたものである(以下、まとめて「引用各商標」という。)。そして、いずれの登録も、現に有効に存続するものである。
請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第4号証(枝番を含む。)を提出している。
(1)本件商標は、前記したとおり、欧文字「EPOKA」を上段に、片仮名文字「エポカ」を下段にそれぞれ横書きしてなり、片仮名文字が称呼を特定しているとみられるので、片仮名文字に相応して「エポカ」の称呼を生ずるものである。
(2)これに対し、引用A商標及び引用B商標は、前記したとおり、欧文字「EPO」を上段に、片仮名文字「エポ」を下段にそれぞれ横書きしてなり、また、引用C商標は、後掲のとおり、横長の楕円の中に欧文字「EPO」を横書きしてなるものであるから、引用各商標は、いずれもその構成文字に応じて、「エポ」の称呼を生ずるを自然とするものである。
(3)本件商標より生ずる称呼「エポカ」と引用各商標より生ずる称呼「エポ」とを比較するに、両称呼は「エポ」の2音を共通にし、語尾に「カ」が付くか否かが相違点である。しかし、両者は共通する2音「エポ」の音が明瞭に聴取され、聴く者をして強く印象せしめるものであるから、「カ」の音はその影響を強く受けて、語尾にあっては薄れがちとなる。特に「カ」の前音である「ポ」は、両唇を合わせて呼気を止めた後これを破って発する破裂音であり、明るく跳ねるように響き、聴く者に印象強く残る音であり、3音の短い構成である本件商標においては、称呼全体に及ぼす影響は極めて大きい。そのため、後舌面を軟口蓋に接し破裂させ発する無声子音で、落ち着いて静かに響く音である「カ」は、語尾にあっては、前音の「ポ」の影響を強く受け、聴く者にとって非常に印象が薄くなる。
そうとすれば、「エポカ」と「エポ」は聴く者にとって、語韻、語調が相似たものとなり、彼此聴別しがたい類似の商標であることに疑を容れる余地はない。
さらに、本件商標と、引用各商標とは、その指定商品について互いに同一又は類似するものである。
(4)上記のとおり、本件商標は、引用各商標と、称呼において類似する類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するので、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第46条第1項第1号の規定により無効にするべきものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、要旨次のように答弁し、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証(枝番を含む。)を提出している。
(1)本件商標と引用各商標との外観類似を検討するに、本件商標と引用各商標とは、「K」「A」「カ」の3文字の有無が相違しており、本件商標が全8文字からなるのに対し、引用A,B商標は全5文字、引用C商標は全3文字からなるもので、その構成文字数において相違し、本件商標と引用各商標とは外観上明らかに非類似の商標である。
(2)本件商標と引用各商標との観念類似を検討するに、本件商標と引用商標とは共に、造語と思われるところ、何らの特定の意味合いや、特別観念が生ずるものではなく、本件商標と引用各商標とは、共通する観念を有さず、明らかに非類似の商標である。
(3)本件商標と引用各商標との称呼類似を検討するに、本件商標が3音であるところ、引用各商標はさらに短い2音の称呼であって、このように極めて簡潔な称呼にあっては、1音の占める割合は大きく、その1音の及ぼす影響は無視できない。請求人は、差異音「カ」について、その印象が薄くなると主張し、その理由として前音の「ポ」が破裂音であることを述べているが、差異音「カ」も「ポ」と同じ破裂音であって、むしろ、破裂音が続く場合は、後の破裂音の方こそが強く印象に残る。
したがって、本件商標と引用各商標とが、その語韻・語調において相似た聴取し難い類似の商標であるとする請求人の主張、全く理由がない。
(4)引用商標の背景について
被請求人が引用する登録第70341号、登録第1361519号、及び登録抹消済みの登録第2228525号は、請求人が引用する引用各商標の出願の日前に登録されているものである(乙第1号証ないし同第3号証)。引用各商標は、これらの商標とは非類似との判断があって、登録が認められているものであり、請求人の主張は、自己の引用する引用各商標が登録となった前提を否定する妥当性に欠けるもので、到底認められない。
本件商標と引用各商標との類否について検討するに、両商標は、それぞれ前記1及び2或いは後掲のとおりの構成よりなるものであるから、該各構成文字に相応して、前者からは「エポカ」の称呼を、また、後者よりは「エポ」の称呼を生ずるものである。この点に関し、請求人及び被請求人の間において争いはない。
そこで、本願商標より生ずる「エポカ」の称呼と引用各商標より生ずる「エポ」の称呼とを比較するに、両者はわずか3音と2音という短い音数よりなるものであって、前者の「エポカ」の音は、各音を平坦に発声し称呼され、いずれの音も明瞭に聴取されるものであり、さらに、その相違音「カ」が、軟口蓋破裂音の無声子音「K」と後舌の広母音「a」とから成る音節として、強く発声・聴取される音であることからすれば、該音がたとえ末尾に位置する音であっても、その有無の差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれ一連に称呼した場合、その語感・語調が大きく異なり、充分識別し得るものといわなければならない。
さらに、本件商標は、特定の語意を有しない造語よりなるものと認められるから、観念の異同については比較すべくもなく、また、それぞれの構成からして、外観上においても互いに判然と区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効にすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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