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Trademark Appeal Case

「大海」商標の周知性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第12130号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第33類「日本酒,果実酒」を指定商品として、平成8年6月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、本願出願前から、大分県の井上酒造(資)が商品「焼酎」に使用している商標として取引者、需要者間に広く認識されている「大海」の商標と同一又は類似であって、その商品と同一及び類似の商品を指定商品とするものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

原審において言及している「大海」の商標(以下「引用商標」という。)の「焼酎」についての周知性について検討するに、株式会社講談社発行の「日本の名酒事典(昭和60年7月6日第一刷発行)」に、井上酒造(資)の造る焼酎「九州んもん」が採り上げられ、その説明文中に「大海」についての記載が見受けられるも、その後1998年に発行された前記事典の増補版にはその記載はなく、また、これ以外の「地酒大名鑑」、「酒類製造名鑑」、「地酒ガイド」等の酒・焼酎に関する書籍或いは雑誌にもその記載は見出せない。

そうとすると、一部の書籍に引用商標を用いた商品が紹介されていたとしても、それをもって直ちに引用商標が商品「焼酎」に使用する商標として取引者、需要者間に広く認識されていると認定できるに足る証拠とはいい難いものであり、その他、原審の認定、判断を首肯できる証拠、事実等は確認し得なかった。

してみれば、原査定の引用商標は、取引者、需要者間に広く認識されているとはいえないものであるとみるのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第10号に該当するものということはできないから、これを理由に本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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