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結論

勝訴(請求認容)

商標「天恵」と「天の恵み」の観念類似による商標類否判断(第4条第1項第11号・第46条第1項第1号|審判平成9年審判第18140号)

審判番号
平成9年審判第18140号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「天恵」引用商標「天の恵み」
争点(論点)
観念類似による商標類否判断
適用条文
第4条第1項第11号・第46条第1項第1号
指定商品・役務の区分
第33類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成9年審判第18140号・不服)は、本件商標「天恵」と引用商標「天の恵み」について、商標法第4条第1項第11号・第46条第1項第1号への該当性が争われた事例です。主な争点は「観念類似による商標類否判断」です。指定商品・役務は第33類に属します。特許庁は「登録第3064880号商標の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第3064880号商標の登録を無効とする。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3064880号商標(以下、「本件商標」という。)は、「天恵」の文字を縦書きしてなり、平成5年2月26日登録出願、第33類「日本酒」を指定商品として、平成7年7月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の引用する商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第1853395号商標(以下、引用商標という。)は、「天の恵み」の文字を横書きしてなり、昭和59年6月15日登録出願、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、昭和61年4月23日に登録され、平成8年9月27日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。

▲1▼本件商標と引用商標の類否について

本件商標は、「天恵」の文字よりなるもので、該文字は「天が人間に与える恵み」の意味の語であって(甲第5号証)、人が思いもよらない幸運に恵まれた折りなどに「天恵!天恵!」などといって、その喜びを表現する際に往々に使用されているものであるから、「天が人間に与える恵み」の意味で一般に知られているものということかできるから、「天が人間に与える恵み」の観念を生ずるものというべきである。一方、引用商標は、「天の恵み」の文字よりなるものであるところ、その意味するところは、「天恵」と同じ「天が人間に与える恵み」であり、「天恵」と同様に、人が思いもよらない幸運に恵まれた折りなどに、「これは天の恵み」などといって、その喜びを表現する際に往々に使用されているものである。してみれば、「天の恵み」も、「天が人間に与える恵み」の意味で一般に親しまれているものということができるから、引用商標も「天が人間に与える恵み」の観念を生ずるものというべきである。したがって、本件商標と引用商標が、その指定商品である「日本酒」について使用されたとき、これに接する取引者、需要者が、いずれも同一人の業務に係るものであるかの如く、その出所を混同するおそれがあるとみるのが相当である。

▲2▼利害関係について

請求人は、引用商標の商標権者であるから(甲第4号証)、本件審判を請求することについて、利害関係を有するものである。

▲3▼以上により、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものというべく、したがって、その登録は、同法第46条の規定により無効とされるべきである。

4 被請求人の答弁

被請求人は何等答弁していない。

5 当審の判断

本件商標は、前記に表示したとおり「天恵」の文字よりなるものである。

そして、請求人提出の甲第5号証(広辞苑第5版...株式会社岩波書店発行)によれば、「天恵」とは、「天が人間に与える恵み」を意味する語であり、また、当庁備え付けの大辞林(株式会社三省堂発行)によれば、「天恵」とは「天の恵み」を意味する語であることが確認できる。

前記事実を総合すると、本件商標からは、「天の恵み」の観念を生ずると判断するのが相当である。

一方、引用商標は、前記に表示したとおり「天の恵み」の文字よりなるものである。

そうだとすると、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼上の相違点を考慮しても、「天の恵み」の観念を共通にする類似の商標といわざるを得ない。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品に含まれるものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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