Trademark Appeal Case
市章と商標の外観類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−17637(T2000−17637/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,財務書類の作成,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,書類の複製,速記,筆耕,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」を指定役務として、平成11年6月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、地方公共団体である『つくば市』が採用している市章と類似するものである。したがって、商標法第4条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、斜め方向にやや楕円状の太い筆状の円弧と、それと同一形状の円弧を180度回転させ、弧と弧の内側が咬み合うよう鎖形に組み合わせてなる部分と、当該部分全体の外周を太めの白線(内側)及び黒線(外側)で縁取った輪郭線から構成されている。
他方、引用に係る茨城県つくば市の市章(以下、「引用標章」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、ほぼ正円状の太い筆状の円弧と、それと同一形状の円弧を180度回転させ、弧と弧の内側が咬み合うように鎖形に組み合わせてなる部分と、これら2つの正円状の太い筆状の円弧同志の間に白い輪郭線として看取される輪郭が表されてなる構成である。
そこで、本願商標と引用標章とを比較するに、両者図形を仔細にみれば、鎖形に組み合わされた太い筆状の円弧が、前者はやや楕円状であるのに対し、後者はほぼ正円状であり、また両者の図形中の縁取り輪郭については、前者が外側を黒い縁取りで輪郭を構成しているのに対し、後者はこの縁取り輪郭を欠いているというような構成上の差異を認め得るとしても、これらの差異は、両者の主要な構成要素である、図案化された太い筆状の円弧と、それと同一形状の円弧を180度回転させ、弧と弧の内側が咬み合うように鎖形に組合せた態様の共通性の中に埋没し、看者の印象に強く影響を与えるものとは認め難く、また、本願商標が無彩色であるのに対し引用標章はライトグリーンとライトブルーのツートーンカラーで構成されている点でも差異を認め得るものの、着色の有無は看者に色彩を省略しただけのものと知覚されるにとどまるものであるから、全体としては、これらの差異は僅差にすぎず、着想、構図等もその構成の軌を一つにするもので、外観において互いに相紛れるおそれのあるものである。
してみれば、本願商標と引用標章とは、時と所を異にして離隔的に観察するときは、外観上彼此相紛らわしい類似のものと認められ、更に、引用標章は、茨城県つくば市において同市を表彰するものとして平成1年4月11日に制定、爾来、当該地方公共団体を表示する標章として継続して使用されているものであって、当該地域はもとより、全国的にも広く知られるに至った著名なものと認め得るものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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